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ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート2005 (2005.1.3)
今年も元旦にはテレビでウィーンフィル・ニューイヤーコンサートを観て過ごしました。ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートは、毎年恒例のウィーン楽友協会ホールでの演奏会。ロリン・マゼールの指揮で軽快なポルカや優雅で独特のフレーズでワルツが奏でられました。演奏者の歌声があったり、ヴァイオリニストでもある指揮者の自らの演奏もあったり、とても面白かったです。
スマトラ地震の津波での死者が15万人を超えるか…という状況の中でのニューイヤーコンサート、今までにないほどノーブルな雰囲気で、いつもの観客と一緒に手拍子の「ラデッキー行進曲」は演奏されませんでした。お祭り騒ぎや祝典よりも、苦境のもとにある世界の人々に目を向けなければ、という配慮なのでしょう。
「ラデッキー行進曲」が演奏されなかったのは、今年が初めてとのこと。来年のコンサートでは「ラデッキー行進曲」が演奏されるように、今年は良い年になることを祈りたいと思います。
今回は、バレエが特に充実していました。
まず、ポルカ「蜃気楼」。主役を踊っていたのは、マーガレット・イルマン。 かってカナダ・ナショナルバレエのプリマでしたが、今はウィーン国立歌劇場に所属しているのでしょうか。はっとするくらい美しさ。高いリフトに軽快なステップ、豊かな表情、技術も素晴らしい、素敵なバレリーナです。
ポルカ・マズルカ「一つの心、一つの魂」を、ポリーナ・セミオノワとウラジミール・マラーホフが踊っていました。セミオノワ容姿は美しく(頭のなんて小さいこと!)、動きもしっかりして綺麗です。二人の踊りは絵になるような美しさで、うっとり見ていたらあっという間に階段を駆け下りてしまい、もう少し踊ってほしかった。
最後近くのワルツ「美しく青きドナウ」では、ジモーヤ・ノアも優雅が踊っていました。ウィーン国立歌劇場のソリスト、中村祥子さんの姿も見えました。4年前、同劇場バレエ団のオーディションを受け、約200人の応募者のうち3人の合格者の1人に選ばれ、その後は2年という異例の早さでソリストとなったという実力者です。今年は日本で白鳥の湖を踊られるようで楽しみです。
それにしても、地球の裏側で行われているニューイヤーコンサートを、同じ時間に日本に居ながらにして、ハイビジョンの高画質で観ることができるなんて、本当に素晴らしいことだと思います。
ヨハン・シュトラウス2世:インディゴ行進曲 作品349
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「上流階級」 作品155
ヨゼフ・シュトラウス:ワルツ「享楽主義者」 作品91
ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ「冬の愉しみ」 作品121
ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「新しい女性」 作品282
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「千夜一夜物語」 作品346
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「インドの踊り子」 作品361
スッペ:喜歌劇「美しきガラテア」序曲
ヨハン・シュトラウス2世:ギャロップ「クリップ・クラップ」 作品466
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「北海の絵」 作品390
ヨハン・シュトラウス2世:農民のポルカ
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・マズルカ「蜃気楼」 作品330
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「観光列車」 作品281
ヘルメスベルガー:フランス風ポルカ「ウィーンの流儀で」
ヨハン・シュトラウス2世:ロシア行進幻想曲 作品383
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・マズルカ「心と魂」 作品323
ヨハン・シュトラウス2世(ヨゼフと共作):ピツィカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「ウィーンの森の物語」 作品325
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ「電気仕掛け」
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「狩場にて」 作品373
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「美しく青きドナウ」 作品314
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロリン・マゼール(指揮)
2005年1月1日、ウィーン、ムジークフェラインザール
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