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今年もNHKテレビで、オーストリア・ウィーン楽友協会大ホールから生中継された、ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートを楽しみました。
今年の指揮者は、グスターボ・ドゥダメル( Gustavo Dudamel)。ベネズエラ出身のまだ35才という新進気鋭の指揮者で、今までのニューイヤーコンサートにはない一風変わった指揮振りが楽しめませた。
ニューイヤーコンサート史上最年少とのことですが、ダイナミックで、楽しそうで、しかも全曲にわたり完全暗譜のようで、とても最年少とは思えない堂々たる指揮ぶりでした。
初登場の曲が8曲もあり、中でもワルトトイフェルの「スケートをする人々」のように、フィギュアスケートでお馴染みなのに、このコンサートには初登場というものもあり、 とても興味深い内容でした。 |
バレエは、ヘルメスヴィラからのカール・ミヒャエル・ツィーラーの喜歌劇「Der Schatzmeister(財務責任者)」より ワルツ「Herrreinspaziert!」作品518。
ウィーンの居酒屋に入ると店の主人が「へラインシュパツィールト!(いらっしゃいませ)」と言って客を迎える。「どうぞお気軽に奥のほうまで…」といった意味でだそうです。
もう一つのシュュトラウスのポルカ・シュネル「いざ踊らん」作品436では、ウィーン国立歌劇場バレエ学校の生徒たちが会場の通路で踊りました。 なお、アンコールの「美しく青きドナウ」では、バレエのシーンはなかったけれど、代わりにかってのバレエの録画が放映され、往年のマラーホフの姿も見られました。 |
スタジオゲストには、ウィーン生まれの女優トリンドル・玲奈等が出演。また、元コンサートマスター ライナー・キュッヒルの姿もありました。 |
ともあれ、地球の裏側で行われているニューイヤーコンサートを、同じ時間に日本に居ながらにして、観ることができるのは素晴らしいことだと思います。 来年の指揮者は、5回目の登場のリッカルド・ムーティ。です。 前回は、雄大なワルツが会場いっぱいに鳴り響きわたったヨーゼフ・シュトラウスの「天体の音楽」が素晴らしく、ヨハン・シュトラウスの「 突進ポルカ」も印象に残りました。 オペラの指揮者として有名なムーティのウィンナワルツやポルカの指揮が楽しみです。 |
【演奏曲】 (第1部) 1. レハール:喜歌劇「ウィーンの女たち」より ネヒレディル行進曲 2. ワルトトイフェル:ワルツ「スケートをする人々」作品183 3. ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「帝都はひとつ、ウィーンはひとつ」作品29 4. ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「冬の楽しみ」作品121 5. ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「メフィストの地獄の叫び」作品101 6. ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・シュネル「そんなに怖がることはない」作品413 (第2部) 7. スッペ:喜歌劇「スペードの女王」序曲 8. ツィーラー:喜歌劇「財務責任者」より ワルツ「ヘラインシュパツィールト(いらっしゃいませ)」作品518 9. ニコライ:喜歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」より 月の出の合唱 10. ヨハン・シュトラウス2世:ペピータ・ポルカ作品138 11. ヨハン・シュトラウス2世:ロトンダ・カドリーユ作品360 12. ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「無法者」作品205 13. ヨハン・シュトラウス1世・シュトラウス:シュトラウス父:インド人のギャロップ作品111 14. ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「ナスヴァルトの森娘」作品267 (第2部) 15. ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・シュネル「いざ踊らん」作品436 16. ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「インディゴと40人の盗賊」より ワルツ「千夜一夜」作品346 17. ヨハン・シュトラウス2世:チク・タク・ポルカ作品365 (アンコール) 18. エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル「喜んで!」作品228 19. ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ「『美しく青きドナウ』」作品314 20. ヨハン・シュトラウス2世:「ラデツキー行進曲」作品228 ○1,2,7,9,10,11,12,15はニューイヤーコンサート初登場の曲です。 指揮:グスターボ・ドゥダメル、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン楽友協会合唱団、ウィーン国立歌劇場バレエ団、ウィーン国立歌劇場バレエ学校 2017年1月1日、ウィーン、ムジークフェラインザールでのライヴ・レコーディング ゲスト:トリンドル玲奈、広瀬大介、奥田佳道、ライナー・キュッヒル 司会:黒崎めぐみ アナウンサー |
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歴代ニュー・イヤー・コンサートの指揮者 ( )は回数
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1941 クレメンス・クラウス(1) | 1942 クレメンス・クラウス(2) | 1943 クレメンス・クラウス(3) | 1944 クレメンス・クラウス(4) | 1945 中止 |
1946 ヨーゼフ・クリップス(1) | 1947 ヨーゼフ・クリップス(2) | 1948 クレメンス・クラウス(5) | 1949 クレメンス・クラウス(6) | 1950 クレメンス・クラウス(7) |
1951 クレメンス・クラウス(8) | 1952 クレメンス・クラウス(9) | 1953 クレメンス・クラウス(10) | 1954 クレメンス・クラウス(11) | 1955 ボスコフスキー(1) |
1956 ウィリー・ボスコフスキー(2) | 1957 ウィリー・ボスコフスキー(3) | 1958 ウィリー・ボスコフスキー(4) | 1959 ウィリー・ボスコフスキー(5) | 1960 ウィリー・ボスコフスキー(6) |
1961 ウィリー・ボスコフスキー(7) | 1962 ウィリー・ボスコフスキー(8) | 1963 ウィリー・ボスコフスキー(9) | 1964 ウィリー・ボスコフスキー(10) | 1965 ウィリー・ボスコフスキー(11) |
1966 ウィリー・ボスコフスキー(12) | 1967 ウィリー・ボスコフスキー(13) | 1968 ウィリー・ボスコフスキー(14) | 1969 ウィリー・ボスコフスキー(15) | 1970 ウィリー・ボスコフスキー(16) |
1971 ウィリー・ボスコフスキー(17) | 1972 ウィリー・ボスコフスキー(18) | 1973 ウィリー・ボスコフスキー(19) | 1974 ウィリー・ボスコフスキー(20) | 1975 ウィリー・ボスコフスキー(21) |
1976 ウィリー・ボスコフスキー(22) | 1977 ウィリー・ボスコフスキー(23) | 1978 ウィリー・ボスコフスキー(24) | 1979 ウィリー・ボスコフスキー(25) | 1980 ロリン・マゼール(1) |
1981 ロリン・マゼール(2) | 1982 ロリン・マゼール(3) | 1983 ロリン・マゼール(4) | 1984 ロリン・マゼール(5) | 1985 ロリン・マゼール(6) |
1986 ロリン・マゼール(7) | 1987 ヘルベルト・フォン・カラヤン(1) | 1988 クラウディオ・アバド(1) | 1989 カルロス・クライバー(1) | 1990 ズービン・メータ(1) |
1991 クラウディオ・アバド(2) | 1992 カルロス・クライバー(2) | 1993 リッカルド・ムーティ(1) | 1994 ロリン・マゼール(8) | 1995 ズービン・メータ(2) |
1996 ロリン・マゼール(9) | 1997 リッカルド・ムーティ(2) | 1998 ズービン・メータ(3) | 1999 ロリン・マゼール(10) | 2000 リッカルド・ムーティ(3) |
2001 ニコラウス・アーノンクール(1) | 2002 小澤征爾(1) | 2003 ニコラウス・アーノンクール(2) | 2004 リッカルド・ムーティ(4) | 2005 ロリン・マゼール(11) |
2006 マリス・ヤンソンス(1) | 2007 ズービン・メータ(4) | 2008 ジョルジュ・プレートル(1) | 2009 ダニエル・バレンボイム(1) | 2010 ジョルジュ・プレートル(2) |
2011 ウェルザー・メスト(1) | 2012 マリス・ヤンソンス (2) | 2013 ウェルザー・メスト(2) | 2014 ダニエル・バレンボイム(2) | 2015 ズービン・メータ(5) |
2016 マリス・ヤンソンス(3) | 2017グスターボ・ドゥダメル(1) | 2018 リッカルド・ムーティ(5) |
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