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ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート2020       (2020.1.31)

ここ数年、正月が忙しかったため、テレビでウィーンフィル・ニューイヤーコンサートを見れなかったのですが、 今年はNHKテレビでウィーン楽友協会大ホールから生中継された、ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートを楽しみました。 今年の指揮者はアンドリス・ネルソンス。1978年バルト三国の一つ、ラトビア共和国の首都リガ生まれの42歳の若い指揮者です。 指揮者、オーケストラ、観客が一体となって楽しんでいました。 演奏曲目は、定番の『美しく青きドナウ』『ラデツキー行進曲』などに加えて、生誕250年を迎えるベートーヴェン、没後150年のヨーゼフ・シュトラウスなど、 多彩な作品で構成され、しかもニューイヤーコンサートに初登場の曲は9曲と多く、新鮮味十分でした。 中でもベートーベンの曲からは、大好きな12のコントルダンスの中の6曲が選ばれて演奏されたのは嬉しかった。なお、ニューイヤーコンサートでべートーベンの曲が演奏されたのは、ニューイヤーコンサート始まって以来初めてのことだそうです。 当然ウィンナ・ワルツが中心ぜすが、その中で「12のコントルダンス」は舞曲ですが、有名な交響曲第3番「英雄」のモティーフともなるフレーズもあり、 交響曲第9番「合唱」の歌詞にも登場するシラーの詩がもとになっているとか。 つい最近までウィーンフィルは男性奏者しか認めていなかったそうですが、女性の奏者も何人か見られました。
【管弦楽】ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)アンドリス・ネルソンス
 2020年1月1日 ウィーン楽友協会大ホール

【演奏曲】
楽曲「喜歌劇「放浪者たち」序曲★、カール・ミヒャエル・ツィーラー:作曲
ワルツ「愛のあいさつ」 作品56★、ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
リヒテンシュタイン行進曲 作品36★、ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
ポルカ「花祭り」 作品111」、ヨハン・シュトラウス:作曲
ワルツ「レモンの花咲くところ」 作品364」、ヨハン・シュトラウス:作曲
ポルカ・シュネル「電撃」 作品132★、エドゥアルト・シュトラウス:作曲
喜歌劇「軽騎兵」序曲」、フランツ・フォン・スッペ:作曲
ポルカ・フランセーズ「キューピッド」 作品81★、ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
ワルツ「抱き合え もろびとよ!」 作品443。ヨハン・シュトラウス:作曲
(バレエ)ウィーン国立歌劇場バレエ団
ポルカ・マズルカ「氷の花」 作品55★、エドゥアルト・シュトラウス:作曲
ウォルフガング・デルナー:編曲
ガヴォット★、ヨーゼフ・ヘルメスベルガー:作曲
郵便馬車のギャロップ 作品16第2★、ハンス・クリスティアン・ロンビ:作曲
ウォルフガング・デルナー:編曲
12のコントルダンス から第1曲、第2曲、第3曲、第7曲、第10曲、第8曲★
ルートヴィヒ・ファン・ベートーベン:作曲
(バレエ)ウィーン国立歌劇場バレエ団
ワルツ「人生を楽しめ」 作品340、ヨハン・シュトラウス:作曲
トリッチ・トラッチ・ポルカ 作品214、ヨハン・シュトラウス:作曲
ワルツ「ディナミーデン 作品173、ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
ポルカ・シュネル「飛ぶように急いで」 作品230、ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
ワルツ「美しく青きドナウ」 作品314、ヨハン・シュトラウス:作曲
ラデツキー行進曲 作品228、ヨハン・シュトラウス父:作曲
  ★はニューイヤー・コンサート初登場

今年は、若いアンドリス・ネルソンスでしたが、来年はリッカルド・ムーティとのこと。ムーティが振るのは六度目だそうです。それだけウィーンフィルの演奏者達の信頼が厚いのでしょう。
リッカルド・ムーティはオペラの指揮者として有名ですが、以前このニューイヤーコンサートを見たとき、オペラを指揮するような、彼の生真面目さが感じられました。 ウィンナワルツやポルカが中心のニューイヤーのお祭りですから、オペラとは違って、もう少し軽い遊びがあっても良く、リラックスして指揮していたように思いました。 来年に期待します。

歴代ニュー・イヤー・コンサートの指揮者 ( )は回数
1941 クレメンス・クラウス(1)1942 クレメンス・クラウス(2)1943 クレメンス・クラウス(3)1944 クレメンス・クラウス(4)1945 中止
1946 ヨーゼフ・クリップス(1)1947 ヨーゼフ・クリップス(2)1948 クレメンス・クラウス(5)1949 クレメンス・クラウス(6)1950 クレメンス・クラウス(7)
1951 クレメンス・クラウス(8)1952 クレメンス・クラウス(9)1953 クレメンス・クラウス(10)1954 クレメンス・クラウス(11)1955 ボスコフスキー(1)
1956 ウィリー・ボスコフスキー(2)1957 ウィリー・ボスコフスキー(3)1958 ウィリー・ボスコフスキー(4)1959 ウィリー・ボスコフスキー(5)1960 ウィリー・ボスコフスキー(6)
1961 ウィリー・ボスコフスキー(7)1962 ウィリー・ボスコフスキー(8)1963 ウィリー・ボスコフスキー(9)1964 ウィリー・ボスコフスキー(10)1965 ウィリー・ボスコフスキー(11)
1966 ウィリー・ボスコフスキー(12)1967 ウィリー・ボスコフスキー(13)1968 ウィリー・ボスコフスキー(14)1969 ウィリー・ボスコフスキー(15)1970 ウィリー・ボスコフスキー(16)
1971 ウィリー・ボスコフスキー(17)1972 ウィリー・ボスコフスキー(18)1973 ウィリー・ボスコフスキー(19)1974 ウィリー・ボスコフスキー(20)1975 ウィリー・ボスコフスキー(21)
1976 ウィリー・ボスコフスキー(22)1977 ウィリー・ボスコフスキー(23)1978 ウィリー・ボスコフスキー(24)1979 ウィリー・ボスコフスキー(25)1980 ロリン・マゼール(1)
1981 ロリン・マゼール(2)1982 ロリン・マゼール(3)1983 ロリン・マゼール(4)1984 ロリン・マゼール(5)1985 ロリン・マゼール(6)
1986 ロリン・マゼール(7)1987 ヘルベルト・フォン・カラヤン(1)1988 クラウディオ・アバド(1)1989 カルロス・クライバー(1)1990 ズービン・メータ(1)
1991 クラウディオ・アバド(2)1992 カルロス・クライバー(2)1993 リッカルド・ムーティ(1)1994 ロリン・マゼール(8)1995 ズービン・メータ(2)
1996 ロリン・マゼール(9)1997 リッカルド・ムーティ(2)1998 ズービン・メータ(3)1999 ロリン・マゼール(10)2000 リッカルド・ムーティ(3)
2001 ニコラウス・アーノンクール(1)2002 小澤征爾(1)2003 ニコラウス・アーノンクール(2)2004 リッカルド・ムーティ(4)2005 ロリン・マゼール(11)
2006 マリス・ヤンソンス(1)2007 ズービン・メータ(4)2008 ジョルジュ・プレートル(1)2009 ダニエル・バレンボイム(1)2010 ジョルジュ・プレートル(2)
2011 ウェルザー・メスト(1)2012 マリス・ヤンソンス (2)2013 ウェルザー・メスト(2)2014 ダニエル・バレンボイム(2)2015 ズービン・メータ(5)
2016 マリス・ヤンソンス(3)2017 グスターボ・ドゥダメル(1)2018 リッカルド・ムーティ(5)2019 クリスティアン・ティーレマン(1)2020 アンドリス・ネルソンス(1)
2021 リッカルド・ムーティ(6)(予定)

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