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Nゲージ:車両紹介(31):国鉄・20系客車   (2014.9.21)

Nゲージレイアウトを走らせている列車の紹介です。今回は、20系客車です。 国鉄20系客車は、国鉄が1958年に開発した寝台特急列車用客車で、初めて固定編成を組むことを前提に設計された客車で、 青色にクリーム色の帯を巻いた塗装により、「ブルートレイン」と呼ばれた最初の客車です。 従来型客車が装備した蒸気暖房・車軸駆動冷房・石炭レンジなどをすべてやめ、 編成の一端に連結された電源車により、編成内の冷暖房や食堂車調理設備等の電源の一切を供給する集中電源方式を採用した国鉄としては初の「完全電化」客車です。 最初に投入された列車にちなみ「あさかぜ形客車」とも呼ばれ、その設備の優秀さから登場当時は「走るホテル」とも評されました。 私は、中学生の時の九州旅行で、EF58・C62・ED73に牽引された、特急「あさかぜ」の寝台車を利用しました。
    ●ナハネフ23形
    車掌室がついた、片側通路の3段式寝台の2等寝台緩急車。寝台幅は520mmと狭かった。非貫通式のナハネフ22形と違って、編成分割を前提として切妻・貫通式になっています。

    ●ナハフ20形
    最後部に連結される非貫通式2等座席緩急車。最後部右側半分を車掌室、左側半分を展望室として乗客に開放しました。 後に寝台特急列車全席寝台化の方針により、順次ナハネフ20形、ナハネ20形、ナハネフ22形に改造されました。

    ●ナロ20形
    当初は全車寝台ではなく一部を座席としていたため、リクライニングシートを12列装備した1等座席車。 後に寝台特急列車全席寝台化の方針により、ナハネ20形に改造されました。

    ●ナロネ21形
    中央通路を挟んで左右に上下2段寝台をレール方向に配置した1等寝台車。 和式だけでなく洋式トイレも設置されていました。

    ●ナシ20形
    冷蔵庫や電気レンジが設置された完全電化の食堂車で、食堂部分は通路を挟んで4人掛けのテーブルが約10セット並んでいました。

    ●カニ21形
    編成の全ての客車に電気を供給する電源車です。ディーゼルエンジンで発電機を回し、三相交流600V電源をジャンパ連結器を介して各客車に供給し、 車両ごとの変圧器でさらに単相100Vと三相200Vに変換され、前者は照明・冷水器・ジュースクーラーなどの小型電化機器に、 後者は空調や食堂車の調理機器に用いられました。
4両ともKATO製で、カニ21形以外は20m級車両なので、12系や24系客車とほぼ同じで、カーブのきつい山岳路線のループや田園のループの走行は厳しいものがあります。 これらの客車は、本来はEF65形などの機関車に牽引されるのですが、貨物用のEH500形電気機関車に牽かしたら結構よく似合いました。 実機にはありえない組み合わせを楽しめるのも模型ならではだと思います。


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