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Nゲージレイアウト:車両紹介(13):C11と30系客車(大井川鉄道かわね路号用車両ほか)   (2014.5.26)

Nゲージレイアウトを走らせている列車の紹介です。今回は、C11が牽く大井川鉄道かわね路号です。 大井川鉄道かわね路号は、大井川鐵道が大井川本線金谷駅-千頭駅間に運行している、蒸気機関車(SL)牽引による急行列車です。 客車は、日本国有鉄道(国鉄)から譲り受けた、戦前から戦後にかけて製造された旧形客車で、蒸気機関車全盛時代に使用された客車を、ほとんど無改造のまま使用しています。 客車を牽くSLは4台で、C10 8、C11 190、C11 227、C56 44のいづれかが使われます。

この模型、KATO:大井川鉄道「かわね路」号(品番:10-244は、C11蒸気機関車と旧型客車3両(オハ35×2、オハフ33)をセットしたものです。 以前からテンダ式SLのC62を持っていたので、タンク式のSLも欲しいと思っていたところ、このセットを見つけ、C11は単体で売られているものと同等だということなので、 こちらを買いました。それにスハニ32形(郵便・荷物車)を加えて、旧型客車の編成を楽しんでいます。購入したのは2014年になってからです。 KATOのC11は、1976年の発売以来、一度もリニューアルされていない、おそろしく息の長い製品だそうです。 1986年頃に買った同じKATOのC62形蒸気機関車はその後新製品がでましたが、それより10年も前に出た製品がリニューアルされずに今でも売られているとは驚きです。 それだけ、このC11はよくできた模型なのでしょう。

C11は動輪3軸に先輪1軸・従輪2軸の1C2という軸配置ですが、この模型では、第2第3動輪が稼動輪で、モーターはウォームギヤで第2動輪と第3動輪を回します。 第1動輪は金属製ロッドで繋がって回るだけのダミーです。 滑り止めのトラクションタイヤは、第三動輪の左右の車輪にのみ付いています。 C62と同様に、このC11もNゲージのサイズ(1/150)より大きく、1/140程度の大きさだと思います。 大きいモーターは、太さはボイラーを太くし、長さは運転席まではみ出すことによって乗せています。 先輪と従台車は、C62と同様、自重で線路に圧着していますが、バネを使った方が集電は確実ですし、 先輪や従輪の脱線防止にも役立つと思います。 また、C62では先輪のフランジを動輪や従輪より高くしてあり、先輪の脱線防止を図っていますが、C11の従輪のフランジは、動輪と同じです。 しかも、先輪は小さく軽いので線路への圧着力が小さく、ポイント通過で必ずというほど脱輪してしまいます。 やむをえず、先輪からは集電していないので、先輪を線路に乗せなくてもよいと考えて、ガムテープで先輪を本体に留めて、 レールから浮かせて走行しています。先輪を重くフランジを高くして、脱輪しないように改善して欲しいものです。

●オハ35形客車
オハ35系の中心的存在となる三等座席車で、便所、洗面所が設置されている(座席定員は88名)。
●オハフ33形客車
オハ35と対になる三等緩急車でブレーキ弁のある車掌室が設置されている(座席定員は80名)。
●スハニ32形(郵便・荷物車)
スハニ32形は戦前に製造された三等座席荷物合造車で、車体中央部に洗面所と便所を置き、そこを境界として車掌室、荷物室と客室に二分しています。 当時としては優秀な客室設備を備えており、戦前にはオハ35形やオロ36形などとともに「燕」などの優等列車に連結され、 戦後も「つばめ」「はと」などの特急列車にも連結されて使用されました。

C11と客車3両の編成は、カーブと勾配のきつい山岳ループのレイアウトは客車の車両長が長くて通れないのですが、田園のループと都会のループのレイアウトは走行できます。 都会のループのレイアウトでも、50/1000の勾配があるので、トラクションタイヤが付いているとはいえ、50gと軽いC11が30gの客車4両を牽いて登るのはかなり苦しい。 スリップを防ぐためには、C62やEF65-1000の130gとは言わないまでも、80g位にはして欲しいと思います。


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