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Nゲージレイアウト:車両紹介(11):国鉄ED73形電気機関車   (2014.5.22)

国鉄ED73形電気機関車は、1962年に製造された九州地区用の交流電気機関車です。 当時は、蒸気暖房用のスチーム発生装置(SG)を搭載する電気機関車が一般的でしたが、この機関車は、 電気冷暖房の寝台特急(当時は20系客車)の牽引が主目的だったので、 SGは搭載されず、車両長を短く、車重も比較的軽くすることが出来ました。 交流電化区間である門司 - 博多間は、ED73が、寝台特急を牽引しました。 また、山陽本線電化後は、直流専用の151系電車を博多まで乗り入れるため、この電車が自力走行できない下関以西では電気機関車が牽引しましたが、 交流区間の門司・博多間はED73が牽引しました。 ED73形は非貫通型前面で正面が「く」の字になった独特の形状で、このデザインは、後にDD54形ディーゼル機関車にも取り入れられています。 私が、高校生の時(1963年頃)、東京・博多間を夜行の寝台特急「あさかぜ」を利用しましたが、東京・広島間はEF58直流電気機関車、広島・下関間はC62蒸気機関車、 下関・門司間は、EF30形電気機関車、門司・博多間がED73交流電気機関車だったのを覚えています。 ED73形電気機関車は、老朽化に加え、新型のED76形やEF70形に置き換えられ、1982年に全車廃車になりました。

この模型は、マイクロエースの品番:A0160という製品です。つい最近まで(株)有井製作所(アリイ)という名前でプラモデルや鉄道模型製作の会社でしたが、 有井製作所は不動産業になり、プラモデルや鉄道模型の製作は子会社の(株)マイクロエースになったそうです。 この模型を買ったのは2004年頃なので、パッケージは有井製作所となっています。 このマイクロエースのED73形は、外見上は、TOMIXのED75より遥かに丁寧で繊細な造りだと思います。 また、モーターの動力の駆動輪への伝達は、TOMIXのスプリングウォームと違い、ウォームギヤですから、走行音はとても静かです。 フライホイールがついているので、とても滑らかな走行です。TOMIXのED75やED61に比べると、走りっぷりは一味も二味も違います。 何より、上り坂と下り坂の速度差が少ないのが良い。フライホイールの効果は絶大です。ただ、重量が軽いので、車両の連結を多くすると、 上り坂ではスリップしやすいし、カーブでは脱線しやすくなります。そんな訳で、5/100の勾配の都会系レイアウトでは、24系客車では3両連結が限界です。 もう少し重くして、もっと多くの客車を連結して走れるようになるといいと思います。

10系客車を牽くED73

ED73牽引の30系客車列車


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