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Nゲージレイアウト:車両紹介(6):国鉄C62蒸気機関車   (2014.5.13)

Nゲージレイアウトを走らせている列車の紹介です。今回は、国鉄C62形蒸気機関車です。 C62蒸気機関車には思い出があります。 高校生の時(1962年だと思います)、父が単身赴任していた九州を、夏休みに旅行しましたが、 この頃は、まだ航空機は高価な乗り物で、列車が一般的でした。そんなわけで、東京・博多間を、夜行の寝台特急「あさかぜ」を利用しました。 まだ、東海道新幹線(1964年開業)もない時代で、当時の新型20系客車使用の「あさかぜ」は、ブルートレインと呼ばれて、国鉄の花形列車でした。 夕方、東京駅を発車し、神戸のあたりで夜が明け、博多に着いたのは、翌日の昼頃だったと記憶しています。 当時、山陽本線は、広島・下関間が、まだ電化されておらず、この区間を蒸気機関車C62が受け持っていました。 スピードこそ、広島までのEF58型電気機関車には及ばなかったものの、夜が明けて明るくなった鉄路を真っ黒な煙をなびかせて、 電源荷物車を含めて13両編成の長いブルートレインを、力強く牽引するC62の勇姿を、後方の客車の窓から、ずっと飽きずに眺めていたのを覚えています。

購入したのは1986年頃で、KATOの品番2003というモデルです。Nゲージのサイズ(1/150)より大きく、恐らく1/140程度の大きさだと思います。 当時はモーターを小さく出来なかったので、ボイラーを太く長くして乗せたらしく、モーターは運転席まではみ出しています。 京急200形電車など他のNゲージ車両は、レイアウト上のトンネルを問題なく通過できたのですが、このC62はトンネルの壁面に接触して脱線してしまったので、 発泡スチロール製のトンネルの壁面を少し削らなければなりませんでした。

第1動輪は金属製ロッドだけで連動しており、駆動輪ではありません。 第2動輪と第3動輪が駆動輪で、モーターはウォームギヤで第2動輪と第3動輪を回します。第3動輪の左右の車輪にトラクションタイヤが付いています。 トラクションタイヤ付きでかつどっしりと重量があるのでレールとの粘着力が高く、約5/100の勾配がある都会系レイアウトでも、 24系客車5輌を牽いてもスリップせずにスイスイと走ります。 動輪だけでなく従輪も使ってレールから集電する仕様で、先台車と従台車は自重で線路に圧着していますが、バネを使った方が集電は確実ですし、 先輪や従輪の脱線防止にも役立つと思います。 なお、先台車の先輪のフランジを動輪や従輪より高くしてあるのは、先輪の脱線防止に効果があると思いますが、 上り坂のカーブでフランジが台枠に触れてショートして停止するという不具合がありました。とりあえずセロテープで絶縁していますが、短絡防止の改善が必要に思います。

なお2000年代に入って登場した新製品(品番2019)は、正確なNゲージのサイズ(1/150)になりました。 小さく軽量になったけれど、フライホイールを装備しているので、スリップせずに安定した走行ができるということですが、 この旧型(品番:2003)が健在なので、今のところ買うつもりはありません。


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