国鉄キハ20系気動車は、キハ10系の車体を大型化して1957年に登場した両運転台付き、1エンジンの液体式ディーゼルカーです。
1965年までに1,100両以上が製造され、日本各地で広く使用されました。
キハ20形一族は地方の風景に溶け込みやすい落ち着きのある車体デザインを持ち、そのほとんどが現役を退いた後も、郷愁の対象として愛好する鉄道ファンも多いそうです。
キハ20形は、初期(0番台)は客室窓が上段がH断面ゴムによる構体直接固定、下段が上昇式の俗にいう「バス窓」でしたが、その後(200番台)は2段上昇式(上下段共に上昇式)の窓に変更されました。
200番台の派生形式として片運転台のキハ25形、郵便荷物合造車のキハユニ26形等が作られました。
キハユニ26形は、荷物車と郵便車と客車の機能を合わせた片運転台の郵便荷物合造車で、室内配置は前方から運転室・荷物室・郵便室・客室となっていて、客室窓は上・下段とも上昇式です。
このキハ20系の模型は、キハ20 一般色のKATOの旧型601で、販売は終了しており、
現在は、
6001になっています。
動力車もトレーラーも30年以上も前のKATOの1980年頃の製品です。
最近のNゲージの動力車では常識になっている滑らかな運転の為のフライホイールはついていないし、滑り止めのトラクションタイヤも付いていません。
ただ、古い製品だけに、ドッシリとして重量があり、トラクションタイヤがないわりには牽引力は強く、トレーラーを2両連結しても山岳路線のループの急勾配でもスリップせずに登れるし、
急カーブでも脱線もしません。車体の重さが効いています。動作音はかなり大きけれど、実機のディーゼルエンジンの音も相当のものなので、むしろ実態にあっているようで気に入っています。
古くからKATOの動力ユニットは他社に比べて安定していたようでしたが、この動力のウェイトはどっしりとしたダイカストの塊で、片方の極の通電材としても使っています。反対側の極は床板に這わせるように針金が渡してあり、これを使って通電している構造です。
モータから台車までの間はフレキシブルなジョイントを介してウォームギアでつながっています。当時トミックスの動力ユニットがスプリングウォームだったのに比べ、一歩先進的だったように思います。