微笑ましいパートナーシップに魅せられた「黒鳥」のパ・ド・ドゥ映像が、YouTubeに載っていました。出演は
ALMA DANCE COMPANYとなっていて、ダンサーの名前はわかりません。
このパ・ド・ドゥ、お互いの協力の気持ちが滲み出ていて心が和みます。
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アダージョでは、女性は、男性に安心して身を任せているという感じで、実に伸び伸びと踊っています。
アダージョ中盤のアラベスクで、女性は、息を呑む長〜いバランスを保ちました。
左足のポアントで立ち、右足を後方に上げて、男性がデリケートに支えている右手を、慎重に離して独り立ちし、バランスをグッと堪えます。
後方に伸びた足がグラグラ揺れたけれど懸命に頑張りました。
女性が、もうこれ以上は限界とバランスが不安定になりかけたところで、男性はすかさずウエストに手を添えてホールド。
女性は男性と顔を見合わせて、「上手に支えてくれて、ありがとう」と言っているようにニッコリ。
この場面、日本の有名なダンサーが、女性のサポートを忘れ、女性が、危うく倒れそうになったのを見たことがあり、
「しっかりしろよ」と怒りたくなった。女性のサポートを忘れる男性ダンサーなんて、最低ですよね。
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ただ、アダージョ終盤近くのアラベスク・パンシェでは、パートナーをギュッと握り締めた腕がギクギク揺れて不安定なバランスを懸命に堪えたけれど、160度位しか脚が挙がらなかった。
この場面、悪魔オデールのカリスマ性を示すため、脚は上がるだけ挙げたほうがよいとされ、180度を超えて足を上げる人もいるほどなので、もう少し上げて欲しかった。
アダージョ締めくくりのピルエットは6回ほど綺麗に回ったのは流石。アダージョを踊り終わって、ほっとした女性の表情が魅力的です。
コーダでの難関は極めて重労働なのグランフェッテ。辛そうな表情ながらも、頑張って回っていました。後半疲れがでたのか、軸足がわずかにずれてきたものの、歯を食いしばって必死に頑張って回る姿は何ともいじらしく、思わず、「もう少しだ、がんばれ!!」と呼びかけたくなる熱演でしたが、32回は回れず、28回で終わってしまったのは惜しかった。
踊り終わって、深々とレヴェランス(お辞儀)をする女性の姿を見て、「うまくいって、良かったね」と言っているような男性の優しい笑顔が爽やかでした。
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