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初夏の尾瀬ハイキング            (2013.6.15)

6月12日、初夏の尾瀬ヶ原へハイキングに行ってきました。

1.上大岡駅→バス(関越自動車道他)→鳩待峠 (7:00〜11:30)

このバスツアーは、一日で尾瀬ヶ原のハイキングをやってしまおうというものです。 参加人数は22名ですが、バスツアーとしては珍しく小型の車両です。 このためシートが狭くリクライニングでないなど、大型の観光バスのような設備の充実や快適性には欠けますが、 全長7メートルと小型なので、乗り換えなしで尾瀬ヶ原の規制区間を通れるのです。

横浜市南部の京浜急行上大岡駅前を発車したバスは、首都高速羽田線から外環道路を経由して関越自動車道に入り、国道120号線、401号線を経て尾瀬戸倉に着きました。 ここからの奥利根ゆけむり街道は、環境保護の規制区間で大型の観光バスは入れないので、 普通は観光バスを降りて路線バスに乗り換えるのですが、私たちはこのまま乗り換えずに鳩待峠に着きました。
     
鳩待峠のチップ式トイレ 尾瀬への入山口
尾瀬には公衆トイレがありますが、いずれも有料です。尾瀬のトイレには、汚水を微生物により分解する浄化槽が設置されていて、 この維持費の一部をチップで賄っているのです。 また尾瀬への入山口には入山者数をカウントするゲートがあり、その手前に靴底をこする為のマットが敷いてあり、植物の種子を尾瀬ヶ原に持ち込まないようにしています。 この看板に「東京電力(株)」とある通り、 国立公園なのに、尾瀬の所有者は東京電力なのです。 東京電力が水力発電のダムを作るために購入したのですが、「自然保護の象徴」と言われる平野長蔵の反対にあって実現しなかったのです。

2.鳩待峠→山の鼻  (11:30〜12:30)

鳩待峠休憩所で小休止をし、私は丹念に靴底をマットにこすってから、尾瀬ヶ原の入口の山の鼻に向かって歩き始めました。 尾瀬ヶ原は標高1400m、鳩待峠より標高差でおよそ200m低いので、行きは殆ど下りです。 石畳の登山道を下っていくと、階段状の木道が現れ、ぐんぐん降りていきます。 木道の左手下の方から川上川のせせらぎが聞こえ始め、右手方向から川上川に注ぐ沢を何本か渡り、さらに下っていくと木道は緩やか下り勾配になり、すぐ横に川上川が見えてきます。

40分ほど歩いてテンマ沢橋を渡ったところの小さな湿原で最初のミズバショウに出会いました。その後約20分で山の鼻に着きました。
山の鼻への石畳 山の鼻への木道
川上川テンマ沢橋近くのミズバショウ

3.山の鼻→尾瀬ヶ原  (12:30〜13:00)

山の鼻は尾瀬ヶ原ウォーキングの始点で、至仏山荘、ビジターセンターや国民宿舎の尾瀬ロッジがあります。
山の鼻 至仏山荘前の広場

公衆トイレに寄ってから尾瀬ヶ原にむけて歩き始めました。 至仏山荘前を通り尾瀬ロッジの前に出て左に曲がると木道右側にカウンタがあり、 そこを抜けていくと進行方向の遙か向こうに燧ヶ岳(ひうちがたけ、2356m)が見えます。 燧ヶ岳は福島県域にあり東北地方の最高峰です。尾瀬ヶ原は、東の燧ヶ岳、西の至仏山(しぶつさん、2228m)に抱かれた広大な湿原で、 長く伸びる木道の両側にミズバショウの群落や、リュウキンカ等の可愛らしい花々を見ることができました。 
燧ヶ岳と尾瀬ヶ原の木道振り返ると至仏山の雄大な眺め
ミズバショウの群落 リュウキンカ

4.尾瀬ヶ原→山の鼻→鳩待峠  (13:30〜15:30)

尾瀬ヶ原を30分ほど歩き、もう少し居たかったけれど、帰りのバスの時間もあるので、早めに尾瀬ヶ原を後にし、ゆっくりと歩き始めました。 行きは歩くことに夢中で気づかなかったシラネアオイの花や、川上川の向こうに残雪の美しい至仏山の姿を間近に見ることができました。 今年の春は気温が低かったので、残雪の雪解け水が多く、初夏になってもミズバショウがたくさん残っているのだそうです。
シラネアオイ 川上川と至仏山の残雪

5.鳩待峠→バス(関越自動車道他)→上大岡駅前  (15:30〜19:30)

帰りは渋滞がほとんどなく、バスは行きより30程早く、上大岡駅前に着きました。 日帰りで、とても忙しい旅でしたが、ハイキングとしては丁度よかったし、 台風3号が近づいていたものの尾瀬は日本海側の気候に近いので影響はなく、初夏の尾瀬の美しさを味わうことができました。 紅葉の頃に、もう一度行きたいと思います。

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