【トップページへ戻る】

パキータ(ラコット版):アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス、パリオペラ座   (2003.12.6)

バレエ「パキータ」は、華やかなのグラン・パの部分はよく踊られますが、全幕が演じられるのは稀です。パリ・オペラ座で2003年1月に行われた全幕上演のライブがDVDで発売になりました。
現在のパリ・オペラ座で一際気品を誇り、理想的なパートナーシップと言われている、アニエス・ルテステュとジョゼ・マルティネスという、完璧カップルの踊りを存分に楽しみました。
アニエス・ルテステュの踊りは素敵です。上品でいて適度のおきゃんで、とても上手な役作りです。技術的にも、とても素晴らしいのですが、顔の表情の美しさに息を呑みます。 また、ジョゼ・マルティネスのルシアンも見事です。細い体で素晴らしい技術を繰り広げる美しい踊りです。
グランパ終盤のグランフェッテ、アニエス・ルテステュは3〜4回に1度ずつダブルを挟みました。 軸足がずれて、やや不安を感じさせながら、歯を食いしばって必死に回る姿に、思わず「頑張れ、頑張れ・・・」と声をかけたくなります。こんな中でも、少しも気品を失わないのは流石です。踊り終わって、ホットした笑顔が素敵です。
 
パキータというと、踊り終わった後の「どうだーっ!」と言わんばかりの、気の強いキトリ型ヒロインと思っていましたが、このパキータは、全く正反対の、気品に満ちた優雅なお姫様という感じです。私は、この役作りが好きです。
 
作品自体、別に大したものではないのですが、衣装とダンサーの素晴らしさで、十分に楽しめる映像です。

   バレエ「パキータ」(全幕)
    アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス
    2003年1月、パリオペラ座

【トップページへ戻る】