【トップページへ戻る】

ロイヤルバレエスクールの「ピーターと狼」   (2002.4.2)

ロイヤルバレエ学校の生徒達が演じた「ピーターと狼」のバレエがCS放送クラシカジャパンで放送されました。生徒達の踊りとはいえ、とても上手で、楽しいひとときでした。
 
「ピーターと狼」は、プロコフィエフが子供のために作曲した、ナレーションを伴った音楽です。プロコフィエフは、楽器の紹介も兼ねて、この曲を作曲したのでしょう。動物および登場人物は、みんな楽器にたとえられています。それぞれは以下の通りです。
 
  小鳥:フルート、アヒル:オーボエ
  猫:クラリネット、狼:三本のホルン
  ピーター:弦楽アンサンブル、おじいさん:ファゴット
  ライフル:ティンパニと大太鼓
 
これらの動物達とピーターをロイヤルバレエ学校の生徒達が、お爺さんをロイヤルバレエのアンソニー・ダウエルが演じています。ナレーションもダウエルが担当しています。
さすがロイヤル・バレエ学校の生徒達。小鳥、アヒル、猫などの女の子達は、皆トゥ・シューズを履き、トゥさばきも軽快で鮮やかです。ピーター役の男の子も、とても上手。子供達が一生懸命に踊る姿は、すがすがしくて、本当にいいものです。思わず、「頑張って!!」と励ましたくなります。将来この中から、ロイヤルバレエのスターが生まれることでしょう。VIEW
 
物語は以下の通りです。
ピーターという少年がいました。ピーターは、門を開けて、牧場に駈けていきました。
木の上には小鳥が止まっています。牧場の中の池を目指してアヒルがよたよた歩いてきました。
小鳥は、「空を飛べなくちゃ、鳥じゃないよ」とアヒルをばかにしますが、アヒルは池に飛び込み、すいすいと泳いでいきます。
突然、ピーターは、芝生を上をこっそり歩いてくる猫を発見しました。 忍び寄り、小鳥を襲おうとしていました。
「気をつけろ!」ピーターが叫びました。小鳥は、即座に木の上に飛び、アヒルは池の中に逃げました。猫は、木の周りをうろうろし、「羽があったらな。」と悔しがりました。
そのときに、ピーターのお爺さんが現われました。おじいさんは、「狼が出てきたらどうするんだ」と、ピーターが草原に出ていたことを怒りました。
「男の子は狼なんか怖くないさ」とピーターは言いましたが、お爺さんはピーターの手を引いて、門の中に入ってしまいました。
 
ピーターが門に入ってまもなく、森から大きな灰色の狼が出てきました。
猫は驚いて、木に登って逃げました。 アヒルは、ガーガー鳴きながら、池から出てしまいました。そこに狼が後ろから、そーっと近づき、アヒルを捕まえて、一息で食べてしまいました。
猫と小鳥は、木の上にいました。狼は、木の回りをうろうろしながら、どうやって猫と小鳥を捕らえようかと、考えていました。
 
ピーターは門の陰で、その様子をじっと見ていました。そして、家まで走りロープを取ってきました。ピーターは小鳥にささやきました。「狼の回りを飛んでおくれ。つかまらないように気をつけてね」
小鳥は狼の鼻先・耳をかすめて、尾をくちばしで突っつきました。狼は、噛み付こうとしましたがうまくいきません。
ピーターは狼を捕まえる準備をしました。ピーターは、ロープで輪を作り、それを上からたれ下げました。そして、それで狼の尾を捕まえ、ピーターは力いっぱい引っ張りました。狼は「しまった」と気がつきましたが、もう遅い。ピーターはもう一方の端を木に結びつけました。狼が暴れれば暴れるほど尾がきつくしまっていきました。
 
そのあとすぐに数人のハンターが狼の足跡を追って出てきました。そして狼を撃とうとしました。「撃たないで。僕達が狼を捕まえたんだ。狼を動物園に連れて行くんだ。」
 
さあ、パレードの始まりです。
先頭は、ピーター、それから狼を引っ張っているハンター、それからお爺さん、一番最後は、猫です。 小鳥は、頭上を飛び回っています。
よく聞くと、狼のお腹でアヒルが鳴いています。なんと、狼は一息にアヒルを飲み込んだので、アヒルは、まだ生きていたのでした。 狼が口を開けると、アヒルが飛び出してきました。・・・・・


【トップページへ戻る】