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くるみ割り人形〜「金平糖のパ・ド・ドゥ」〜アダージョ:さいとう美帆・山本隆之  (2011.12.6)

1964年から続いているクラシック音楽の老舗テレビ番組「題名のない音楽会」。
この「題名のない音楽会」で、2005年に「バレエ人気作品ランキング」というテーマの放送をしました。このとき「白鳥の湖」についで第2位となったのが「くるみ割り人形」でした。この「くるみ割り人形」第2幕〜「金平糖の踊り」〜アダージョを新国立劇場のさいとう美帆と山本隆之が踊りました。また、さいとう美帆はヴァリエーションも踊りました。
「バレエ人気作品ランキング」では、第1位の「白鳥の湖」〜黒鳥のパ・ド・ドゥの真忠久美子、第3位の「ドン・キホーテ」〜パ・ド・ドゥの厚木三杏のどちらもコチコチでハラハラしましたが、さいとう美帆は緊張した様子もなく伸び伸びと踊っていたので、安心して見ていられました。
 
さいとう美帆は、豪華なキラキラ衣装に負けない存在感のある踊りで見ごたえがありました。アダージョでもソロでも、とても丁寧で指の先まで神経が行き届いています。 腕の動きがとてもしなやかで、うっとりでしたが、堂々としすぎていて、もう少しお菓子の精の甘さと気品があったら良かったと思いました。 山本隆之は、さいとう美帆のサポートはうまかったし、伸びたつま先、ふわりとしたマネージュそして踊りに精緻さとエレガントさが溢れていました。 女性はトゥシューズを履くと、15センチ以上背が高くなってしまうので、男性は理想的には20センチぐらい女性より身長の高い方が望ましいのですが、小柄なさいとう美帆に対して、背の高い山本隆之は、丁度バランスが良いようでした。

さいとう美帆は、新国立劇場劇場バレエ研修所第1期生で、2004年に21歳という若さで「シンデレラ」で異例の抜てき主演デビューをし、現在ファーストソリスト。「白鳥の湖」のオデット/オディール、「眠りの森の美女」のオーロラ姫など、古典バレエの主役はとても魅力的。山本隆之は、古典におけるノーブルな美しさが評判の新国立劇場劇場バレエのプリンシパル。素敵な二人、今後も素敵な舞台を見せてくれることを期待します。

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