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プリウスのソーラーパネル付きムーンルーフ       (2011.05.03)

プリウス30型には、オプションでソーラーパネル付きムーンルーフが付けられますが、私のプリウスにも付いています。 開放感のあるムーンルーフ、ソーラー空調の目新しさ、それに黒い屋根のカッコ良さにつられて付けた感じですが、暑くなってきて、このソーラーベンチレーションの有り難さを感じるようになりました。昨年の夏は旧20型だったので炎天下に駐車しておくと、ハンドルは持てないくらいに熱いし、ベンチレーターから熱風が出てくるのをじっと我慢するという感じでしたが、今年は、やや暑いと感じる程度で、むっとした熱気が少なくなっています。ソーラーベンチレーションは外気導入による空調で冷房ではないので、真昼に車の中に入ったときに暑くないわけではありません。でも、車内の熱気が排出されるので、我慢できないほどの暑さではないのです。車に乗る前から、ベンチレーターのダクトからサワサワと風が流れているので、ドアを開けて中に入ると汗が乾いて蒸発熱をとられることで涼しさを感じるのでしょう。 車の電源を入れると、ソーラーベンチレーションの送風は切れるのですが、すぐにエアコンが効いて涼しくなります。明らかに昨年の20型に比べてエアコンの効きが早い。ソーラーパネル付きムーンルーフを付けておいて良かったと実感しています。

屋根の前半がムーンルーフ

後半は空調用のソーラーパネル

なお、乗車前にリモートでエアコンをかけておく機能も付いていますが、車から数メートルの距離でないとリモコンの電波が届かないのであまり使っていません。車に近いところからしか起動できないのでは、意味がないように思います。
 
取扱説明書には、「日射量の少ないとき、ソーラーパネルの一部でも影になっているとき、換気が作動しない」とありますが、あまり気にしなくてもよいようです。晴れてさえいれば、多少の木々の影がパネルにかかっても問題ないし、我が家のカーポートの半透明のアクリル屋根の下でもベンチレーターのモーターは回ります。激しい振動にさらされる過酷な環境、狭い車の屋根の上という制約の中で、効率よくベンチレーションを実現したソーラー発電の技術は素晴らしいと思います。ちなみにソーラーパネルは京セラ製とのこと。
 
なお、現状、ソーラーパネル付きムーンルーフの太陽光発電では、ベンチレーションを行うだけで充電は出来ません。将来、ソーラーパネルの性能が上がって、余剰電力をプリウスのハイブリッドバッテリー(電圧202V容量1.3kwhのニッケル水素電池)に充電できるようになったら、この電力の用途は一気に増加することでしょう。トヨタ豊田社長は、「大震災の被災ユーザーから、エスティマハイブリッドに搭載されている100Vの交流電源が、携帯電話の充電や湯沸しに使えて助かったとの手紙をもらった。ハイブリッド車(HV)は、大震災などの非常時の給電車としての役目もある。エスティマハイブリッドだけでなく、プリウスやそのプラグインハイブリッド車(PHV)についても、車両に非常用電源を搭載するよう検討を始めた」と述べました。高電圧・大容量のハイブリッドバッテリー搭載車だからこそ可能なのでしょう。太陽光発電の電力をハイブリッドバッテリーに充電し、その電力を100Vの交流電源として利用できるようになったら、プリウスは、ガソリンが入っているときはもちろん、ガソリンが空になっても、停電時の給電車として大いに活躍できるようになるというのも夢ではないように思います。


ソーラーベンチレーションの作動イメージ(トヨタ・プリウスのカタログより)