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映画「太平洋の奇跡」−フォックスと呼ばれた男−      (2011.3.1)

映画「太平洋の奇跡」を観てきました。太平洋戦争末期、日本軍が全滅したサイパンで最後まで徹底抗戦し、米兵から「フォックス」と呼ばれて恐れられていた指揮官大場栄とその部隊の物語。
 
史実のサイパンの戦いで敗退していく日本軍がメインで描かれているため、ストーリーは明るいものではありません。一般に太平洋戦争に関する映画は、日本軍が全滅するものが多いのですが、この映画は奇跡的に日本軍が生きて帰還できる終わり方をしているところが珍しい。しかも、敵兵からも英雄視されています。玉砕後も生き残ったからでしょうか。これは、原作が日本人ではなくアメリカ人だからなのでしょう。(原作は元海兵隊員ドン・ジョーンズ著の『タッポ−チョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』)。
 
竹野内豊は、住民や兵を守って戦っている主人公の大場大尉の姿を淡々と演じていて好感が持てたし、とてもスケールの大きないい映画だと思いました。最後の降伏交渉の際、大場大尉が「日本軍はアメリカ軍に投降できないが、上官からの命令には従う」という形で事実上投降を受け入れたシーンは印象に残りました。辛いストーリーの映画ですが観てよかったと思いました。 
 
ただ、観客の入りは少なく、高齢者が多く、若い人の姿がほとんどなかった。こういう映画こそ、これから世の中を支えていく多くの若い人たちに観てほしい気がするのですが・・・。
 
  原作 Don Jones『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』
        (OBA,THE LAST SAMURAI)
  脚本 西岡琢也/Gregory Marquette・Cellin Gluck
  監督 平山秀幸
  キャスト
  竹野内豊、Sean McGowan、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳、
  板尾創路、光石 研、柄本時生、近藤芳正、酒井敏也、ベンガル、
  Treat Williams、Daniel Baldwin、阿部サダヲ、唐沢寿明

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