植 物 の 夢 






ぼくの生活ときたら まるで秋の森だ

すこぶる原始的で 適度に無分別で

ぼくのいない ぼくに無関係の

一つ家の燈が朗らかに懐しく寄リそって


こぼるる花かごのように 人でいっぱいだった

なにがそんなに楽しいんだろう?

ぼくにわからぬ感情で しきリに木の葉が散っていた

秋が来ると ぼくは飢えた野良猫

爪を研ぎ研ぎ

森のなかをさまようのさ
  

こんのりこ 「遊び心」より









  


  


























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