街 と の 対 話 















こうして、今日も、ここに立つ


こうして、今日も、ここに立つ

潮騒のざわめきも、豊かな水の広がりも、青くさい木々の繁みも ここにはない
赤茶けた土と石ころと タ−ルで汚れた枕木と、テカテカに輝く鉄のレ−ル
ひねこびた野菜が、ひまわりが、野菊が、土から生えている


・・・・・が、 ここに 立つしか ないでは  ないか!
俺の生まれた清らかな海は島は、彼方にあり、15才に、俺は、縁を切ったのだ
俺の中の海も、いまや、音もなく、よどみ、霧の、彼方へ遠ざかり・・・・・


こうして 街が 広がって ゆく.

いつごろだろう・・・俺の中に、街が 住みつきだしたのは・・・

トタン、浸食された木造住宅、排気ガスで 煤けた街なみ、コンクリ−トの膚
油ぎって黒ずんでいるアスファルト、ガス、音、車の群れ、人群、人、
カギのかかったアパ−ト、暗い部屋、アパ−トの住人・・・


が、 ここに 立つしか ないでは ないか・・・・。


そこから 俺と 街との  対話は、 はじまる・・・・・

























































































































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