リアリティ・オリエンテーション[reality orientation;RO]
 グループアプローチのテクニックの一つ。痴呆性高齢者の見当識障害を正しい方向へ導くことにより現実認識を深めさせることを目的としている。一般には、痴呆が同程度の4名位のメンバーで1日1〜2回(計16回)会合して、名前、年齢、時間、場所、日時、人物や物の名称等を繰り返し質問され、自分と自分の生活状況を認識できるように訓練される。ただし、この方法は、参加者に“できない自分”をつきつけることにもなるので注意が必要である。

リウマチ[rheumatism]
 筋肉、腱、関節の運動器の疾患をいう。炎症性疾患や変性疾患など多くを含むが、共通して運動器の多発性の痔痛と運動障害を示す。代表的疾患にリウマチ熱、慢性関節リウマチがある。

理学療法[physical therapy;PT]
 身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。整形外科的手術、矯正または固定ギプス包帯法等といった整形外科的治療とは区別される。理学療法は、運動療法や日常生活活動訓練が主に用いられており、温熱、電気刺激等を加える物理療法は血液循環をよくしたり、痺痛を和らげるために用いられることが多い。

リハビリテーション[rehabililitation]
 更生指導。心身に障害をもつ者の人間的復権を理念として、障害者の能力を最大限に発揮させ、その自立を促すために行われる専門的技術をいう。リハビリテーションには、医学的、心理的、職業的、社会的分野等があるが、障害者の人間的復権を図るためには、それら諸技術の総合的推進が肝要である。

リフォームヘルパー
 要介護高齢者の自宅に出向き、個々人の身体状況を踏まえた住宅改良について、相談に応じたり、助言を行う者。平成5年度より開始された事業で、福祉関係職種(介護福祉士またはソーシャルワーカー)、保健・医療関係職種(理学療法士もしくは作業療法士及び保健婦(士))、建築関係職種(設計士又は施工者)がチームを組んで、高齢者や身体障害者の住宅改良に関する相談に乗る。住宅改良ヘルパーともいう。

リフトバス
 障害者の送迎を行うために、車体の後部や側部に幸いす用のリフト(上下移動装置)を設置した改造バス。

留置カテーテル
 カテーテル(管)を体内に挿入したままにすることをいう。膀胱留置カテーテルは、自然排尿が困難で定期的に導尿することが困難な人や、失禁が強くおむつやその他の方法では著しい問題が生じる人に挿入し、直接尿を外に導き出す。原則的には自然排尿が望ましく、これは一時的な目的達成のための処置と考えるべきで、留置期間が長くなれば、尿路感染を招きやすく、勝胱の拡張・収縮機能も弱まり、抜去後の自然排尿に困難を来す可能性がある。

療育
 「肢体不自由児の父」といわれる高木意次の造語であり、療は医療を、育は養育・保育・教育を意味し、「療育とは、時代の科学を総動員して、肢体不自由をできるだけ克服し、自活の途が立つよう育成することである」と定義された。

療育手帳制度
 知的障害児(者)に対して療育手帳を交付することにより、一貫した指導・相談を行うとともに、各種の援助措置(特別児童扶養手当、税の減免、公営住宅の優先入居、NHK受信料の免除、旅客鉄道株式会社等の旅客運賃の割引など)を受けやすくすることを目的とした制度。手帳の交付は、都道府県知事または指定都市の市長が行い、交付される手帳には、障害の程度により重度の場合は「A」と、その他の場合は「B」と記入される。

臨床心理士
 (財)日本臨床心理士資格認定協会の認定による臨床心理学の専門家。心理学を専攻する大学院修士課程修了後1年以上の心理臨床経験を有する者が、資格審査(年1回の筆記・口述試験)に合格した場合に認定される。心理学的技法により患者を検査・診断し、心理療法を施す。近年、医療機関のほか、学校カウンセラーや高齢者こころのケアの担当者等、各分野での需要が高まっている。