デイケア
 精神医療、老人医療、障害者福祉、老人福祉等の分野において、在宅にありながら施設のサービスが受けられるように昼間の間だけ預かるサービス。障害者福祉の分野では、創作的活動、機能訓練、家族等に対する介護方法の指導、社会適応訓練、更生相談等のサービスを行い、障害者の心身機能の維持と家庭介護者の負担軽減等をねらいとしている。また医療の分野では、デイホスピタルとも呼ばれ、治療や機能回復訓練、退院後のアフターケア等を行っている。介護保険では通所リハビリテーションとしてデイケアが行われている。

低所得者対策
 所得が低い状態にある世帯や人々を対象に、生活の維持・向上のために提供される制度及びその制度に基づく援助活動のこと。この場合の低所得とは、世帯の所得が生活保護基準額を若干上回った程度のことをいう。具体的な施策として、生活福祉資金貸付制度、公営住宅、授産事業等が挙げられる。

TDL[tecniques of daily living]
 障害者の日常生活全般の諸動作に関する日常生活技術訓練をいう。主として視覚障害者リハビリテーションの分野で用いられ、視覚障害者の日常生活活動能力の促進、社会生活への適応を目指して行われる。具体的には、食事・トイレ・身だしなみ・姿勢等の身辺管理、清掃・洗濯・裁縫・調理等の家事管理に関する諸技術の訓練であり、ADLが、障害された機能の回復をも含めて訓練するのに対し、TDLではこれを含めない。

テクノエイド協会
 福祉用具の研究・開発の推進、試験評価や規格化、情報の収集や提供等を通じて、障害者や高齢者の福祉増進に寄与することを目的とする財団法人として、昭和62年に設立された。平成5年には、福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律における指定法人として位置づけられている。

点字
 視覚障害者のコミュニケーション手段。指先で触読できるよう、凸点六つの組み合わせで音を表記する。五十音に対応した標準点字、また数字、アルファベットに対応した表記もそろっている。   

点字出版施設
 身体障害者福祉法に基づき設置される身体障害者更生援護施設のうち視聴覚障害者情報提供施設の一種。点字刊行物の出版を主たる業務とし、年間少なくとも30種以上の点字図書を製版及び印刷すること、常に新刊図書の発刊に留意するとともに、教養、娯楽、学術の諸部門の発刊に努めること、発刊を予定している図書目録を配布し、点字図書の普及に努めること等を行う。点字図書の価格は、用紙代、印刷、製本及び製版に要する実費に1割程度を加算した価格とすること等とされている。

点字図書館
 身体障害者福祉法に基づき設置される身体障害者更生援護施設のうち視聴覚障害者情報提供施設の一種。点字刊行物及び視覚障害者用の録音物の貸出及び閲覧事業を主たる業務とし、あわせて点訳・朗読奉仕事業等の指導育成、図書の奨励及び相談事業を行う。また、関係行政機関・障害者団体等と協力し、視覚障害者の文化、レクリエーション活動等を援助し、推進する。閲覧料は、公立の図書館については無料、その他の図書館については原則として無料とし、やむを得ない場合は最小限度の実費を徴収することができる。

電動車いす
 一般の手動車いすと異なり、バッテリーを電源とし、モーターによって推進、変速する車いす。指先だけでも操作できるため上肢の筋力不足や動作不自由、あるいは内臓への負担が大きくかかる人に適している。道路交通法では、車いすは歩行者として取り扱われ、電動式車いすの性能は歩行者の歩行速度(最高6km/h)を超えないものとされている。身体障害者福祉法及び児童福祉法に基づく補装具の交付品目として指定されている。

電話補助機器
 難聴者のための電話補助器。受話器自体に音量を上げる機能のついたシルバーホン、携帯できて受話器に取りつけて音量調節できるもの等のほか、呼び鈴の聞き取りにくい人のためのフラッシュベル等がある。一方、近年、電話ができないほど重い聴覚障害者の間ではファクシミリの普及が進んでおり、連絡の取り合いや会話的やりとりに活用されている。なお、日常生活補助機器としては電話に関するもののほかに、音を光や振動に変えて聴覚障害者に知らせる装置が、単品または複数の機能を組み合わせて市販されている。