重質炭酸カルシウムができるまで

 石灰石から重質炭酸カルシウムの粉ができるまでを、順を追って見てみましょう。


鉱山全景
鉱 山


採 掘
小割作業  表土を除去し石灰石の地層が露出した切り羽を、火薬を使って発破します。

 発破により崩れた石灰石の塊を、削岩機やクローラードリルを使って、人間の頭ほどの大きさに砕いていきます。
グリズリ
 砕いた石灰石の塊は、「グリズリ」と呼ばれる大きな滑り台の上を転がし、5cm以下の石や泥を除去します。
 これにより、石灰石以外の小さな石や泥が除去されます。
原石水洗設備
 そして、石灰石の塊に上からシャワー状の水をかけて、塊に付着した泥を除去します。

粗 砕
原石投入  水で洗った石灰石の塊を1次クラッシャーに投入して、10cm以下の大きさに砕きます。
2次クラッシャ
 砕かれた石灰石は、ベルトコンベアにより2次クラッシャーに投入され、さらに11mm以下の大きさに砕かれます。
原料砂サイロ
 2回の粗砕により砂状になった石灰石は、原料砂としてサイロに貯蔵され、工場への運搬を待ちます。

原料運搬
原料砂積み込み  サイロから原料砂をダンプカーに積み込み、工場に運びます。

工場全景
工 場


原料投入
原料砂投入口  鉱山からダンプカーで運ばれた原料砂は、工場の原料砂ピットに投入され、原料砂タンクに貯蔵されます。

粉 砕
ローラーミル  原料砂はタンクから一定量ずつ粉砕機に送られ、粉砕機の中でより細かい粒に砕かれます。
 粉砕機には、高速回転板による衝撃と摩擦で粉砕する「ミクロンミル」、大きなローラーを回転させて原料砂を擦り潰す「ローラーミル」、鉄球の入ったドラムを回転して鉄球同士の衝突の衝撃で粉砕する「ボールミル」などがあります。

分 級
分級機  粉砕機から出てきた粉は、様々な大きさの粒子が含まれていますので、それらを大きい粒子と小さい粒子に分ける作業が必要です。
 空気の流れにより大きな粒子と小さな粒子を分ける風力分級機を使って、何段階かの分級を行い、粒子のそろった重質炭酸カルシウムを造っていきます。

篩による異物除去
異物除去篩  粉砕し分級した重質炭酸カルシウムの粉には、極端に大きな粒子や異物が混ざっている可能性がありますので、粉を篩に通してそれらを除去します。

サイロ貯蔵と袋詰め
空気輸送管  篩を通った重質炭酸カルシウムの粉は、空気輸送管を通って製品サイロに送られ貯蔵されます。
製品サイロ
 サイロに貯蔵されている重質炭酸カルシウムの粉は、自動袋詰機により紙袋に詰められて製品となります。
パレタイザ
 その紙袋はパレタイザーに送られ、パレットの上に積み重ねられます。

 納入先によっては、ゴム製フレコンに詰められたり、サイロから直接タンクローリー車に積み込む場合もあります。

製品在庫と出荷
製品積込  袋詰めされた製品は、倉庫に在庫され出荷を待ちます。

 在庫されていた製品をトラックに積み込み、納入先や中継倉庫へ輸送されます。


 以上の段階を経て、石灰石から重質炭酸カルシウムが造られていきます。

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