石灰石から重質炭酸カルシウムの粉ができるまでを、順を追って見てみましょう。

表土を除去し石灰石の地層が露出した切り羽を、火薬を使って発破します。
発破により崩れた石灰石の塊を、削岩機やクローラードリルを使って、人間の頭ほどの大きさに砕いていきます。
砕いた石灰石の塊は、「グリズリ」と呼ばれる大きな滑り台の上を転がし、5cm以下の石や泥を除去します。
これにより、石灰石以外の小さな石や泥が除去されます。
そして、石灰石の塊に上からシャワー状の水をかけて、塊に付着した泥を除去します。
水で洗った石灰石の塊を1次クラッシャーに投入して、10cm以下の大きさに砕きます。
サイロから原料砂をダンプカーに積み込み、工場に運びます。
鉱山からダンプカーで運ばれた原料砂は、工場の原料砂ピットに投入され、原料砂タンクに貯蔵されます。
原料砂はタンクから一定量ずつ粉砕機に送られ、粉砕機の中でより細かい粒に砕かれます。
粉砕機から出てきた粉は、様々な大きさの粒子が含まれていますので、それらを大きい粒子と小さい粒子に分ける作業が必要です。
粉砕し分級した重質炭酸カルシウムの粉には、極端に大きな粒子や異物が混ざっている可能性がありますので、粉を篩に通してそれらを除去します。
篩を通った重質炭酸カルシウムの粉は、空気輸送管を通って製品サイロに送られ貯蔵されます。
納入先によっては、ゴム製フレコンに詰められたり、サイロから直接タンクローリー車に積み込む場合もあります。
袋詰めされた製品は、倉庫に在庫され出荷を待ちます。
在庫されていた製品をトラックに積み込み、納入先や中継倉庫へ輸送されます。