はじめに JBLのスピーカーネットワークは日本製のALPSやOBATA製が多く採用されています。しかし接触不良になることも多く、一般にガリと呼ばれ何回か動かせば音が出る状態になっていることが多いです。そして接点復活材の注入で直ったと喜ぶ声や、それで修理している業者も見受けられます。そのような方法とは異なる安心の修理方法をご紹介いたします。
これがJBLなどに使われているアッテネッター、スピーカーに送られる電力を落とすた熱を持つため、白い陶磁器で出来ている。 (電池は大きさ比較用) |
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後ろに放熱用穴があるのでここから接点復活材スプレーを注入する人が後を絶たない ぜひともこれを見てそのようなことはやらないで欲しい。 |
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分解は簡単4つの爪をラジオペンチで立てれば良いだけ! | |
中身は昔の電気コンロのような巻き線抵抗。アッテネッターなので入力側とっ出力側両方に定インピーダンスとなるように2重構造。 本ATTは私の予備用なので摺動(しゅうどう)接点のばね部分は銀メッキされたきれいなものだが普通は銅の場合が多い |
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巻き線の上を接点が摺動する。 この時接触部分が酸化していると接触不良を起こす。 ここまででお気づきと思うが、接点復活材を注入してもこの部分に隙間から入ることは相当量入れないと入らないことが判ると思う。 そして一番の問題は巻き線の巻き軸となっている石綿紐らしきものに吸い込まれてベタベタになることである。 |
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ここで使うのが超精密研磨フィルム 酸化膜を研磨して接触を良くするために使う。 紙やすりは絶対使ってはいけない。 2ミクロンの滑らかな研磨が出来ます。試しに爪でも磨いてみてください。 元々工業用だったのですが最近はホームセンターで簡単に入手出来ます。 |
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適宜ハサミで切って研磨面(上)を間に挟むと磨けます。本機のようにメッキされているものは磨きすぎに注意。 | |
内側の接点も同じように磨きます。 |
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巻き線部分はアルコールで清掃します。 接点の浮きがないか良く目視点検しておくこと |
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少量の接点復活材(ポリコールキング)を摺動接点に塗布 接点部に少量で良い |
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ラジオペンチでカシメ直して完成 | |