平衡電力増幅器と言いますと、なんともいかめしい名称ですが、俗に言うBTL接続のことです。この方式は利点が多く、好んで採用しています。難しい理論は専門書を参照願います。簡単にいいますとスピーカーの+側と−側それぞれ1台のアンプで増幅して理論上4倍の出力を取り出そうというものです。従いまして20ワット程度のアンプでも簡単な反転増幅器を−側に付けるだけで50ワットクラスのアンプに出来るのです。ただし終段にかなり負荷が掛かりますので電源と終段トランジスターに余裕が必要です。
音質上の利点:ずっしりと力強い音になる。
製作上の利点:低出力アンプで良いので低い電圧で動作出来る。(部品代が安い)
動作上の利点:同じ特性のアンプなのでドリフト等の方向が同じで常にバランスが保たれやすい
接続上の利点:コントロールアンプの出力がバランス型であれば反転回路も不要でさらに雑音に強い