DASACON5レポート

  3月24日(土)〜25日(日)にかけて、箱根温泉のますとみ旅館において、DASACON5(読書系ネット者のオフ会)が開催されました。恒例の企画はいっさいなく、温泉にゆっくり入ってただひたすらしゃべり倒すのが目的という、実に慰安旅行テイストのオフでした。話がネタ切れになったりしないかな?と思ったのは全くの杞憂。とぎれることなく、いろんなネタが出るわ出るわ!(笑)実にまったりと楽しいひとときでした。

 夕方6時スタート。まず大広間にて、テーマソングをBGMに(笑)真赤なシャツでガオレッド仕様(風邪で来れなかったうちの娘対策)の総統の挨拶&乾杯。夕食を食べていると、いきなりステージでひとりずつ自己紹介&抜き打ち企画「今日持ってきた本の紹介」の指令が。これには一同びっくり。が、この企画、けっこう面白かったです。意外なひとが意外な本を読んでいたり。人気があったのはハヤカワ文庫の新刊『星界の戦旗3』。驚いたのは、(オークションをやるわけでもないのに)ひとりで何冊も本を持ってきてる方が多かったことです。さすがは本読みオフ。でもなぜに?ああ、お買い物帰りの方がいらしたのね。秋葉原に寄ってからいらした方とか。

 ちなみに私が行きの電車で読んでて紹介した本は、もちろん『遠い約束』(光原百合、創元推理文庫)です。野間美由紀の表紙に驚いてる方がけっこういらして、「どこのレーベルなんですか?」「えっ、ホントに創元推理文庫なの?」「背表紙見せてください!」…黄色の背表紙を見せたら、「おお〜っ」と納得の声が。ステージから帰る途中に、湯川さんに嶽本野ばらちゃんの切抜きをいただく。ヘアスタイルが野ばらちゃんそっくりのπRさんからは『それいぬ』ハードカバーを。ありがとうございます!(しかし、私=野ばらちゃんという図式はいつの間に?^^)

 あとはひたすら歓談タイム。お風呂に行くひとは行ったり。女性陣は宿についてからすぐ入り、夜もう一度入りました。小さいけど、露天風呂もあり。は〜、極楽。無色無臭のいいお湯でした。実にたくさんの効用がある温泉らしいです。食事の片づけをしてもらってから、大広間の後ろ側を使って、ディーラーズの店開き。机移動中にらじさんと少しお話。おお、光原百合さんとお知り合いなんですか!のむのむさんからは『谷山浩子童話館』を100円で譲っていただく。ありがとうございます!しかし、なぜ浴衣の袂から本が?(笑)

 MZTさん総統、πRさんたちと、昔のSF話など。総統は相変わらず、本の内容説明がむちゃくちゃでオカシイ(笑)。MZTさんが大ウケしてました。そのMZTさんには、ダイジマンからの預かり本を渡して、大いに喜ばれました。久保書店SFはコンプリートだそうで、おめでとうございます。

 ワタクシ的に最もださこんらしい盛り上がりを見せたな、と思ったのは『かめくん』談義。のむのむさんが、まず「ヒガさんとミギタさんがぐちょぬちょになっちゃう、あれは何?意味があるのかないのか?」と納得いかない旨を述べ始めたあたりからスタート。おおたさんヒラノさんあたりが中心になって、あちこちからさまざまな意見が。

 結局のところ、のむのむさんの疑問を突き詰めてみると、「あのエアコンとかあれやこれやのネタはハードSFのネタとして書いてるのか?だったらなぜきっちり説明しない?」というのが、わかる人にはどうも気になってしまうらしい。私は「ん?ここ、何かあるな?」というのはもやもや〜んとはわかったが、あれがハードSFネタだとは全然気がつかなかったクチ。おおまかにいって、あの本の捉え方はのむのむさんのようなハードSF読みの人と、私のような薄い人ではかなり違う、というのが判明。けっこう目ウロコなご意見だったので、非常に興味深かったです。

 同じく北野勇作の『昔、火星があった場所』『クラゲの海に浮かぶ舟』と比較した話がヒラノさん、おおたさんからいろいろと出てましたが、聞いててもやっぱり読んでないことには何もわからず、残念。デュアル文庫がもうひと足早く出てればよかったなあ。私が知りたかったのは、この2冊も、『かめくん』みたいに何かネタをふってはあるけど説明せずにそのまま雰囲気だけぼや〜んと出しているのか、つまりあれは北野勇作のスタイルなのか、ということだったのだけど。まあ、5月の文庫化を待ってからだな。

 あの表紙&挿絵はどうか、という疑問も出て、いろいろ意見が出てました。私はあれでいいと思う派。あれが平台に載ってたらどうだ?とか、皆かなり真摯に「いかにしたらもっと売れるか?」という話をしていたのがすごい。「もっともっと売りたい!」という、あの熱意はどこから来るのだろう。

 あとの印象的なテーマは「ガオレンジャー&仮面ライダークウガ」談義(笑)。これは総統、向井さん森山さん七沢くんなどが中心に話を盛り上げてました。もう、観客みな爆笑につぐ爆笑!そ、そんなに「やおい」系&むちゃくちゃな話だったとは!いやー、それにしてもみんなよく覚えてるよなあ、細かいとこまで。総統はともかく、森山さんが妙に詳しいのがおかしかったです。向井さんもすごかった。総統と互角に話してたからなあ。

 森山さんとは、リアル書店&オンライン書店の話などなど。「そういえば、オンライン書店って万引きがないのはいいですよね」とか。森山さんは本当に熱血書店員である。いつもいつでも、もっとお客様を増やすにはどうしたらいいか?と考えてらっしゃる、実に前向きな方。こちらも気持ちが引き締まる思い。ううむ、何かいいアイデアがあればいいんですが。しかし、リアルにしろオンラインにしろ、儲けを出すのが非常に難しい仕事ですね、書店業って。

 湯川さんは予告どおり、ちゃんとビデオデッキを持参しており、男性側のひと部屋を使ってビデオ上映会が催されていました。ついつい話に夢中になって、「キャプテン・フューチャー」を見にいかれず、すみませんでした。けっこう盛り上がったご様子。

 明け方、パソコン関係の話になったあたりで睡魔に負け、2時間ほど就寝。

 翌朝9時にまた大広間に集まり、エンディング。ウサ耳をつけた総統がご挨拶。「ひと晩、ひたすらしゃべり倒す」という志は遂げられたようで何より。

 しかし箱根にも、ださこん徹夜明け御用達喫茶「ルノアール」があったのには驚き!(笑)ここで朝食をとりつつ、10人くらいでまたわいわい話し、各自帰宅&元気な方は引き続き観光&遊びに。私はロマンスカーで爆睡しつつ帰宅。森山さんいわく、「実にヘルシーなオフだった」(笑)。

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 いろんな話が聞けて、公私共に勉強になりました。充実したひとときでした。でもやっぱりひとつくらいは企画があったほうが全員で盛り上がれるのでは(と思ってたら次のDASACON6はまた企画立ててゲストも呼んで東京で、って話らしいです)。皆様、お疲れさまでした&ありがとうございました。スタッフの皆様、いつもご苦労様です。また次のださこんでお会いしましょう!