第37回SF大会レポート
〜CAPRICON1〜

ダイジマン編

 青柳ういろうは、文庫界における講談社文庫に匹敵する名声を、お菓子業界で獲得しているらしい。そりゃあ、いくら何でも大げさじゃない!?というわけで、行ってきたぞSF大会「CAPRICON1」!

 SF初心者のぼくは(ウソつけ!:発行人注)、大会参加は昨年の「あきこん」に続いて二度目。その時はちょっと遅刻したので、オープニングから観れてうれしいな。映像も結構凝っててイイ感じ。さあこの後、いざ大会に突入〜!なんだけど、企画は20以上の会場で同時進行だから、紹介できるのは大会の極々一部にすぎないことをお忘れなく。

 さて、ぼくが向かったのはやっぱりというか「SFセミナー名古屋出張版」の部屋である。ここは活字系の人たちの、ベースキャンプとなっていましたね。まずは「メイキング・オブ・SFオンライン」からスタート。97年2月始動の月刊SFwebマガジンを始めたきっかけ・トピックから、作成の舞台裏まで聞けたぞ。

 引き続いて「辺境の電脳たち〜SF大会篇」では、大森望・水玉蛍之丞のレギュラーコンビに堺三保も参加。最近のコンピュータが登場するSFをネタに、爆笑トークが繰り広げられた。読んでなくても大丈夫さっ。まあこんな具合で企画が目白押しだから、当然食事に抜けるなんてもったいなくて困りもんです。

 お次は会場を移動して、「SFハンマープライス」だ。自分の欲しいのが出なくても、やっぱ面白いんだよね。自動的に観に行ってしまう。手塚漫画とか出品。他に印象に残ったのでは、十数年前の雑誌のフロクを落札した人とか。(はは、すいません。私です。:発行人注)
 そして「ディーラーズルーム」を一回り。〈宇宙塵〉のバックナンバーなどを購入。これで〈宇宙塵〉は半分揃いまでこぎつけました。

 「SFセミナー」に戻って「ライブ・スキャナー&ライブ・海外SF取扱説明書」へ。これは、翻訳者・解説者などの方々が、注目作家の次回翻訳作から絶対に日本語にならないであろう作品まで、海外SFの息吹き?を伝えるおなじみ企画。怪作の話の方が面白いのは、致し方あるまい(笑)。

 ということで1日目を終わり、夕食の後、創元SF文庫編集者小浜徹也さんの好意に甘えて、翻訳家古沢嘉通さんの星雲賞残念会にお邪魔させていただきました。これ、古沢訳のイアン・マクドナルド『火星夜想曲』受賞宴会になるはずだったのですが…。逃すなんて、ホント、誰もが驚いた。賞なんてわからんもんです。会場になった古沢さんのスイートルームには、海外SF関係を中心に25人程。結局夜中の二時過ぎまでワイワイやってました。ありがとうございます。

 SF大会2日目は「SFマガジンはこう作られる」からスタート。塩澤編集長はやり手ですね。質問にも実に丁寧に答えていました。
 続いての「パルプマガジンとジャンルSFの成立」では、牧眞司によるパルプ時代のアメリカSF研究が披露されました。「架空遠近法・ライブ版ー田中光SF画を語る」では、最近進境著しいSF画家、田中光によるレクチャー&インタビューが。

 そしてやっぱり「SFハンマープライス」(笑)。天野嘉孝リトグラフが、ハンマープライス史上最高値を樹立し13万で落札。あとは次回作に登場する権利とか。ぼくも遂に!動いて、人間大学講師野田昌宏の近刊『SFを極めろ!この50冊』(早川書房)の原稿とサインを、ジャンケンにもつれ込みながらも落札しました!原稿上がってから後日郵送とのこと。

 「SFアートギャラリー」を急ぎ足で見たら、ああ、もうエンディングです。星雲賞を始めとする各賞の授与・スピーチ等々。ネタも豊富で楽しかったっス。運営スタッフの皆さん、本当におつかれさまでした。解散後は、〈宇宙塵〉主宰・翻訳家柴野拓美ご夫妻と牧眞司ご夫妻に、きしめんをごちそうになりました。うまかったー。

 さあ、次は長野だ、来年も行きたくなってきたぞ。ってもう受付済ませちゃったし(笑)。行くゼィ!


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