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劇団☆新感線「髑髏城の七人」(1997.09.28,於:大阪 中座)
もう、むちゃくちゃよかった。
期待通り?いや、期待以上!
映画なんかで期待していくとたまにその作品自体の出来はええのに、こっちの期待が大きすぎたばっかりに、がっかりすることがある。
でも、今回は、もの凄く期待していったのに、更にその期待を大きく上回った!
ストーリー、出演者、音楽、舞台!すべてええ!(もう!(ビックリマーク連発!))
こっから先は、まだ「髑髏城の七人」を見てない、でも見に行く予定のある人は、見ないでね(見に行った後で見に来てね)。
何から感想を述べればよいかなぁ。
うん、まずは「音楽」!
あらかじめ「髑髏城の七人」サントラ盤(イメージCD)を聞いてて、かなり期待してたけど、うん、やっぱりよかった(かっこよかった)。
さすがは岡崎司さん!音楽と舞台が完全に一致!滅茶舞台を盛り上げる!
始まって間もなく関東髑髏党のシーンでの「鋼鉄の死神」、続く「爆走髑髏党」「魔剣かまいたち」、蘭兵衛が?蘭?に戻るときの「天魔の媚薬」、捨之介&贋鉄斎の「捨之介百人斬り」、ほぼラストシーンの「髑髏城の七人」、ミッチョンと高田聖子&エンディングの「風になって」!
数え上げればきりがないほど、よかった。
更には、音楽だけでも、映画やドラマと同様、いやそれ以上の聞き応え!
これまでの「劇団☆新感線」の音楽を越えてた。
それから、出演者(役者さんたち)!
今までと違って、全員かっこよかった。
「粟根まこと」の殺陣のシーン(特にあの大算盤での立ち回り)なんか、「えっ、粟根まことって、かっこええやん。」、今までただの目つきの悪い男って役やったのに、全然違う。
「河野まさと」は最初はいつも通りの「裏切り役(今回の役名からしてそう)」やと思うてたら、ラスト近くになって今までにないええ役、セリフも笑わせながらもかっこよかったし。
「こぐれ修」、いつもの「プチン」と切れるだけの役と違うて(まぁ、お約束で切れるシーンはあったが)、「家康」の名を隠しての役所と、その自由に動けない葛藤が、伝わってきたし。
「礒野慎吾」の、「髑髏城」に乗り込んでからのまるで「仕事人」のような立ち回りのシーン。拍手喝采やったもんな。
「インディー高橋、フランキー仲村、吉田メタル」の「関八州荒武者隊」、最期のシーンは「グッ」とこさせるものがあった。
アクションクラブの「川原正嗣」さん、いつもは端役やのに、今回はええ所で「服部半蔵」で出てくるし(「殿が切れてどうするんです。」のセリフもよかった)。
「右近健一」はいつも通りのコミカルな役ながら、でもいつもよりずっとかっこよかった(特に歌のシーン。やっぱり右近健一は歌上手い!)。あの「ニュニュニュニュ」と言いながら後ずさるのも気に入ってしまった。
「橋本じゅん」のもう、思いっきり。舞台の上で汗が飛び散ってるのが分かる熱演。
「高田聖子」が髑髏城に乗り込む前の「兵庫」を励まし、発破をかけるシーン、いつもながらよかった。さすが看板女優!
客演のミッチョンこと「ミッチョン」、初めての「劇団☆新感線」なのに、見事にとけ込んでた。「沙霧」役ピッタリやった!
そして「古田新太」。一人二役が見事!「天魔王」はもちろん、「捨之介」がかっこよかった。はっきり言って今までの古田新太は、「悪役」が似合ってて、「善役」であまりかっこええとは思うてなかったけど、今回はもう!ただひたすらかっこええ!
・・・きりがない。み〜んなかっこよかった。
次に舞台(演出)!
花道で沙霧が消えていくところや、逆に天魔王が現れてくるところ。
中座をうまく使ったあのシーンはぞくぞくした。
それに、全体を通して、うまくちりばめられたギャグ(定番の腰に手を当てて笑うシーンは、なんでやろ、ホッとするもんがあるなぁ。)、ストーリー全体にメリハリがついて、その前後のシーンを盛り上げてた!
なかでも一番よかった(ぞくぞくした)のは、ほとんどラストの髑髏城落城のシーン!あー、かっこええ!
最後にストーリー!
よくまぁ、こんな凄い、面白い、ビックリさせるようなストーリーを考えつくなぁ。
これに関しては、あんまり書くとネタ晴らしになってしまうんで、「劇団☆新感線」の部屋で、福岡公演終了後にでも書こう、っと!
でもちょっとだけ。あのおっさんが狸親父っちゅうのは第1幕途中で見抜けたけど、蘭兵衛が?蘭?ちゅうのは第2幕入るまで見抜けんかった!
ま兎に角、もう、どんどんのめり込んでいくような展開、設定(七人って、え、実はあの役が・・・)。途中でアホな客の携帯鳴ったり、赤ちゃん泣き出したり(両方とも盛り上がってるシーンやった)があっても、気になったんはその瞬間だけで、次の瞬間にはもうストーリーにのめり込んで、気にならんかったもんなぁ。
途中、何度も「ホロッ」とさせる展開もあるし、こんな話を書ける中島かずきって、凄い!そしてそれを見事に舞台にし、見ているものを虜にするいのうえひでのりも凄い!
で、やっぱり最後はHappyEnd!で締めくくり!
・・・とここまで長々と感想書いたけど、敢えて一言で感想を表すなら「かっこいい!」。