Theater 

1998 Theater Menu
人形所瑠璃 文楽 通し狂言 仮名手本忠臣蔵
OPPEKEPE 〜オッペケペー、アメリカを行く〜
スーパー歌舞伎 「ヤマトタケル」
パルコ・近鉄劇場提携公演 「こどもの一生」
〜新感線R〜 The Vampire Strikes Rock
月影十番勝負 第四番 「唇からナイフ」
京都南座六月特別公演 「鬼平犯科帳」
劇団☆新感線 「SUSANOH〜魔性の剣」
上方落語名人会
OMSプロデュース「夏休み」

「Liveの小屋」Topに戻る

人形所瑠璃 文楽 通し狂言 仮名手本忠臣蔵(1998.11.23,於:国立文楽劇場)

今年最後の生鑑賞、は今まで高校のころに学校から一度だけ鑑賞に行ったことのある「人形浄瑠璃 文楽」。
お題目は「仮名手本 忠臣蔵」!
はっきり言って「仮名手本 忠臣蔵」やから行った。
歌舞伎の「仮名手本 忠臣蔵」も見たことないけど、とりあえず「文楽」で見とこう、思て。
しかも「通し」やしね。

で、結論から言うと・・・面白くなかった。
あくまでおいらの感想やけどね。
やっぱり難しいわ。台詞が。
正直、睡魔との戦いやった。昼の部、夜の部通しでチケット買うてたけど、夜の部は挫折した。チケット代もったいないけど。
「娯楽」というより、「芸術」、って感じかなぁ。
ほんま素晴らしいもんや、ってのは十分わかるんやけど。
こないだの「スーパー歌舞伎」が、「歌舞伎」でありながら、かなり「娯楽」的要素があったのに対して、この「文楽」はそれがあんまりない。
好きな人にはええんやろけど、初めて見る人にはちょっと・・・。
もちろん、おいらが知らんだけで、若い客層拡大のために、「スーパー歌舞伎」同様、新しい企画モノなんかもあるのかもしれんけど。
まぁ、「仮名手本 忠臣蔵」は昔から演じられている演目。そうそういらわれへんからしゃぁないわな。

ただ、今回「最前列」やったんで、色々発見はした。
太夫の語りはおいといて・・・。
人形、アレは凄いわ。
人形師の技も凄いし、人形そのものも凄い。
ただの人形やのに、表情があるもんな。
目を閉じたり開いたり。眉毛が上下に動いたり。
更に、指関節まで動く人形もあったもんなぁ。
兎に角、「人形」&「人形師(って言い方でええんかな)」は、ほんと「凄い!」って思った。

<Topに戻る>

OPPEKEPE〜オッペケペー、アメリカを行く〜(1998.10.31,於:大阪市中央公会堂)

ここんとこ「気合い」入って観に行ったor観に行ったら気合い入った、ってのが多かったんで、今回はかなり肩の力抜いて観に行ってきた。
もう、目的はミーハーに、「右近健一」&「逆木圭一郎」を観たい!
プラスして、「時代劇」ファンとしては、「麻乃佳世」を観たい!
「劇団☆新感線」メンバー、「右近」氏、「逆木」氏は結構やった。
特に「右近」さん、「何時出てくるんやろ。」って期待持たされて・・・やっと出てきた、移民。
ジャパニーズ・マフィア「ジャポニカ」!
でもでも、1つだけ・・・あのお腹はぁ〜・・・

さて、もう一つの期待、麻乃佳世さん・・・TVで見ててもそやけど、生で見ても綺麗やわぁ。ほんま。うっとりするねぇ。
着物姿もそう、「フランス公演」場面での、「二代目引田天候」もどきの衣装もそう。

お話自体結構面白かった。
で、客層が普段お芝居観に行くときとだいぶ違ってて、それもまたよかった。
帰り道で、親子連れの子供が「オッペケペー、オッペケペー」って歌ってたのが印象に残った。

<Topに戻る>

スーパー歌舞伎 「ヤマトタケル」(1998.10.24,於:大阪松竹座)

一度歌舞伎をじっくり観てみたいなぁ、ってのが今回「ヤマトタケル」を観に行った一番のきっかけ。
実は以前、京都南座の顔見せ興行に一度だけいったことはあるんやけど。
でそん時覚えてるんは、「義経千本桜」での市川猿之助さんの早変わり&宙乗り。
それに加えて「歌舞伎ってどうも難しそうな気がする」けど、その「市川猿之助さん」の「スーパー歌舞伎」やったら、歌舞伎を見慣れていないおいらでもまぁ、分かるんちゃんかなぁ、ってので今回「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」を選んだ。
後、「劇団☆新感線」ファンとしては、「ヤマトタケル」ってタイトルに惹かれた、ってのもあるけどね。

で、まず会場に着いてびっくりした!んは、客層。
想像してたんは、「歌舞伎」ってことで年輩の方々、おじいちゃん、おばあちゃんが多いんかなぁ、っておもってた。
ところがどっこい、三等席って安い席やったせいもあるかもしれんけど、結構若い人、学生さんとか、ようは20代(と見える)人が圧倒的やったこと。
また、席も土曜にやったから余計やろけど、ほとんどビッシリ!
そんな中で、「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」は始まりました。

開演のブザーとともに暗転、同調がゆっくりと上がっていく。すると!
宇宙から地球を眺めた薄膜(?)が用意されていて、音楽もいわゆる歌舞伎っぽい三味線、鼓、笛なんかでなく、シンセサイザー使ってて・・・この時点でもう「うわぁ、想像してたんと全然違う、すっ、凄い!やられたぁ〜!」と圧倒された。
また回転舞台、せり上がりなんかをふんだんに使って。衣装なんかも「金かかってんねやろなぁ。」って思わせる豪華さ!
さて、第1幕は、大和の国の聖の宮、朝餉のシーンから。で大碓命との絡みのシーン。ここでの猿之助さんの一人二役(大碓命&小碓命)の早変わり!!!
「えっ、何で?」って位素晴らしいし、周りのお客さんも息をのんでた。で大拍手!そらそうやわ、あんな見事な早変わり!
で、ちょっと飛ぶけど1幕ラスト、「ヤマトタケル」伝説の中でも最も有名な、「征西−熊襲征伐」。
ここがもう凄い、素晴らし過ぎる。今回の「ヤマトタケル」の中では個人的にはこの「火の国 熊襲」のシーンが一番好きなんやけど。
ここはもう、「殺陣」こそそれほど激しくはないけど、大がかりな大道具、それを「小碓命」と「熊襲タケル」の戦いでどんどん壊していくシーンはもう、ほんま凄い!

もう、ほんま「圧倒されっぱなし」で第1幕終了。
今回、最初はパンフレット買ってへんかってんけど、「こりゃ買わずにおれるかいっ!」って休憩と同時にすぐパンフレット買いに走ったよ。

この後第2幕(ヤマトタケルの征東、蝦夷征伐)、第3幕(ヤマトタケルの死)と描かれていく。あんまり詳しゅう書いてもしゃぁないから、はしょるけど。
でもストーリーで感心したんは、基本的には「古事記」の「ヤマトタケル」伝説に忠実に作られてる(そういう意味ではさいしょからラストはわかってたけど)んやけど、それをそのまま芝居にしてもきっと面白く無いはず。
で、この「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」では、ほんま見事に面白く「膨らませて」た。
この話の膨らませ方なんか、ほんまこれまた素晴らしい!
第3幕で、ヤマトタケルがその生涯を終えるシーンの時なんか、周りですすり泣いてる人結構いたもんなぁ。
第2幕「走水」のシーンもそう言う意味では感動させる話に仕上がってたけど。
で、「素晴らしい」の連発になってるけど、素晴らしいのは「ストーリー」だけやない。
最初にちょっと触れたけど、「音楽」これも(多分)従来の(辛気くさい)歌舞伎のイメージを一新させてると思う。
「照明」も、これも多分斬新なんちゃうやろか?
「大道具」「小道具」なんかも、凄いよなぁ。
それに「熊襲」や「焼津」のシーンでの大人数でのシーンなんかも。
そしてホンマのホンマ、究極のラストシーンは、「ヤマトタケル」が死に、「白鳥」となって蘇りそして・・・市川猿之助さんの「宙乗り」!
これもほんま凄いわ。
で最後、かなり近くで「ヤマトタケル」市川猿之助さんを観ることがでけたんやけど、この市川猿之助さんもほんま色気あるよなぁ。役者としてはほんま凄いわ。
兎に角ね、全般的にほんま凄い、素晴らしい!
正直、期待以上もう以上、大満足やったね。

で、見終わって思ったんが「もう歌舞伎を超えてるんちゃうん?」って。
「スーパー」でない歌舞伎を1回しか観たこと無いから、えらそうなこと言えへんし、間違うてるかもしれんけど。
「歌舞伎」と名を付けた、全く新しいお芝居。
一緒に行った子も「ミュージカルみたいな」って例えしてたけど、ほんまそう思う。「熊襲」シーンや「尾張の国造の家」のシーンではほんまそうやったし。
偏見かもしれんけど、「歌舞伎」=「格式高い、古くさい」->「年輩の方々の観るもん。」ってイメージがあった。
でも、この「スーパー歌舞伎」は決してそんなもんやないわ。
例えば「四季」のミュージカル観に行くのと同じような感覚でもっと気楽に、観に行けるもんやわ。
「格式高い」ってのは確かに、出演している人の名前を見るとそう思うけど。
でも、お芝居自体は「格式高い」肩肘張ったえらそうなもんやない!
「歌舞伎」っていうと、客席からの「掛け声」がつきもんみたいやけど(実際に今回もほん一部のお客さんが掛け声かけてたけど)、はっきり言ってこの「スーパー歌舞伎」、そんなんいらんわ。
もう、そんな形式的な「掛け声」なんか無くっても、「見栄」を切ったりするところで凄い、爆発的な「拍手」が起こる。
あの爆発的な拍手がもう観客の反応をしめしてるんやから。
おいらが受けた感想は、「徹底的にエンターテイメント性にこだわってる。」ってこと。
見に来てくれたお客さんに「絶対に満足させてやる。」って姿勢が凄く観ていて楽しい!
今後、また大阪でスーパー歌舞伎があったら絶対!観に行くぞ!

<Topに戻る>

パルコ・近鉄劇場提携公演「こどもの一生」(1998.10.11,於:近鉄劇場)

もう、出演者の豪華さだけで、「観に行ってみよう」と思い立ったこの公演。
でも、見てみたら、ほんま面白かった。
「劇団☆新感線」以外は、あんまり観に行ったことがなく、SkyPerfecTVで観るくらい。
で、まぁ、確かに「面白い」ってのもあるんやけど、「う〜ん、ようわからん。」ってのが結構あるのもほんま。
でも、この「こどもの一生」、凄く面白かった。
オープニングから映像を使っての、「ほーっ」って思う演出。
最初に書いた通り、豪華キャスト(古田新太、升毅、生瀬勝久、中村有志、芳本美代子。
それと、入江雅人、小沢真珠、西牟田恵。
で、中島らも作!
前半は思いっきり笑わされた、本当に面白かったし楽しかった。
でもそんな中になんか「いじめ」を扱ってて・・・前宣伝の「怖さ」ってのは「これか」とか思ってたんやけど。
でも、本当の怖さはこの後やったんやね。
いやぁ、ほんま怖かったわ。
こんな楽しい、面白い、素晴らしい舞台を観に行くと、「劇団☆新感線」やのうても「また次新しいの観に行こう!」って気になるなぁ。
ってわけで、また別の舞台のチケットも買うてしもうた。
今月3本!になりそう。

<Topに戻る>

〜新感線R〜The Vampire Strikes Rock(1998.08.27,於:道頓堀中座)

おかげさんでこのホームページには「劇団☆新感線 ファン」の方々が結構いらして下さってるんで、ここで本編ストーリーに関する感想なんかを書くと、これから見に行く人の却って迷惑になると思うんで、今回はストーリーに関係ない部分で感想を書きます。
本編ストーリーを含めた感想なんかは、東京公演終了後に「劇団☆新感線 劇場−劇場☆新感線」で書くんで、興味のある方はまた今度、見に来て下さい。

約半年ぶりの劇団☆新感線、その名も「新感線R」!
今回は、「いのうえ歌舞伎」と銘打たれるシリーズとは異なり、「エンターテイメント」色を(特に音楽面で)押し出した作品。
そのため、ストーリーも難しくなく、単純に楽しめた。
ある意味これももっとも劇団☆新感線らしい舞台かもしれん。
「劇団☆新感線」といえば「HARD ROCK」というイメージを、更に強烈に印象づける舞台!
というか、「音楽」要素を最全面に押し出した今回の舞台!
(実は今も、今公演ツアーグッズ(?)「PHANTOM」のCD聞きながらこれ書る。)
もう、最高でした。
ここんとこ「劇団☆新感線」の舞台はオープニングから結構「ガツン」と来てくれるけど、今回も「ガツン」とやられた。
いきなり今回のバンド「PHANTOM」による生演奏「Vampire From Another Planet」!
中座であんなけ大きな「オト」使ったのて最初で最後になるんちゃうやろか
途中何度も「おいおい、ここホンマに中座?」って自分で疑ってみたりもしたよ。
兎に角今回の見所は、「豪華アーティスト客演人による舞台での生演奏」!
相変わらず、「音楽だけが浮いてしまう舞台」とは大違い!
いつも通り、「音楽」と「芝居」が見事にマッチ、しかも生演奏!
観ているこっちも、舞台の上の役者&アーティスト陣も、どっちもノリにノってる、素晴らしい舞台!
当然芝居自体も素晴らしいけど、今回ははっきり言って、「オト」に尽きます!
生演奏のYoshirowさん、SHIROTAさん、TAIJIさん、RYUさん、そして今回も音楽を手がけた岡崎司さん!ほんっとに、素晴らしい!

もちろん、今回主役を張った右近の歌声&踊り(+客演池田有希子)もよかった
こんなパワー溢れる、舞台、観ているこっちまで元気付けられるは、ほんま。

今回大阪初日は更に、オマケ付き!
あの豪華メンバーで、今公演で使用された曲+1昨年公演で使用された曲のミニ・ライブ!
もう・・・もっ、もったいない。とんでもない素晴らしいプレゼント!
たった2曲やけど、思いっきり乗ったし、実は今回前から3列目、ってことで、間近に(繰り返すようやが)豪華アーティスト陣の演奏が見られ&聞けて、もう嬉しい!
そうそう、大阪初日、客席で桑名正博を見かけた。
パンフから想像するに、YOSHIROWさんとの繋がりかなぁ。

兎に角今公演は「オト」、これが見所でした!
今後もこの「新感線R」、やって欲しい!

大阪楽日を見て(追加)
さすがにあれだけのお芝居になると、右近さんの声が枯れてましたね。
今回初めて初日&楽日という見方をした。
一応ストーリー、展開分かった上で見る、というのも結構ええかもしれない、って思ったりもした。
今公演はすべて「オマケ」付きやったみたい。まぁ、アーティスト紹介&客演紹介+ミニ・ライブ!
この、今回やからこそ!って感じでよかった。
でもやっぱり疲れるんやろなぁ、初日と楽日では、やっぱり初日の方がPOWERがあったかな。

<Topに戻る>

月影十番勝負 第四番 「唇からナイフ」(1998.07.11,於:近鉄小劇場)

久しぶりの近鉄小劇場。
劇団☆新感線の「ゴロー2」以来、懐かしいなぁ、あの頃はよかったなぁ・・・等と過去の思い出に浸りつつ、行ってきた。

久しぶりに見る高田聖子、もちろんよかった。
出演者たった6人なんやけど、みんなよかったが、中でも!あの長野里美さん、よかったぁ。
役所としては、「お笑い」、いあ「お笑い好き」な人、って設定。
今回のボケツッコミのシーンなんか、関西人受けしそうな設定。
いやぁ、滅茶苦茶面白かった。
お話は、大筋では「コメディ」か、「ギャグ」が、と言った面白おかしい展開。
でもその中にシリアスあり、で、その緊張とギャップがいい!
「劇団☆新感線」のように「かっこいい!」ってのは無かったけど、ほんま、「笑い」って部分でも楽しめたし、「シリアス」な部分も楽しめた。
「劇団☆新感線」でよく使われる「起承転結」の「転」がやっぱり抜群に上手く使われてて、「さすが中島かずき!」って思ったりもした。
う〜ん、「銀河の約束」も見に行こかなぁ。
たまに「劇団☆新感線」以外のこういったお芝居を見ると、映画同様、また続けて行きたくなるもんやね。
この後のシリーズ第五弾、六弾と続くやうし、きっと見に行こ!

<Topに戻る>

京都南座六月特別公演「鬼平犯科帳」(1998.06.14,於:京都南座)

先日TVシリーズでグランドファイナルを迎えた「鬼平犯科帳」の劇場公演版を見に行ってきた。
「京都南座」での公演、ってことで「歌舞伎」仕立てになるんかなぁ、と思いながら行ったところ、そんなことはなかった。
むしろどちらかというと、全く歌舞伎とは違ってた。
出演者が(主役長谷川平蔵=鬼平、中村吉右衛門初め)歌舞伎役者が多かった、ってことは確かやけど、作りは歌舞伎、ってイメージとは違うたね。
せやからある意味、非常に見やすくなってた。
台詞なんかも含めて、TVがそのまま舞台に再現された、って感じ。
今回は友人とその嫁、友人の友達、っていうメンバーで行ったけど、あんまりお芝居は見たこと無い、ってメンバーやったんで、わかりやすくてよかったと思った。
見に行ったこと無いけど、飛天なんかで演ってたりする「北島三郎特別公演」等なんかは、きっとこんな作りなんやろうなぁ、って思った。

ただ、若干不満点も。本編感想に入る前に。
1幕と2幕の間に30分も休憩があった。長すぎるわ。
あと、場面転換が多く、その都度幕(特別製、本所界隈MAPがかかれた幕。これは有効に使われてたなぁ)をおろし、セットの組み替えが発生する点が、間延びしてしまうのが難点かなぁ。
もう1点、「鬼平」の魅力の一つである「食事」のシーンが無かったのも残念!
1幕で食事のシーンが出てこようもんなら、その後の休憩できっと「弁当」が大幅に売れたであろうのに。

さて、前置きはここまで。
開演のブザーとともにBGMが・・・おうっ、TVと同じではないかぁ!
そして開幕。3階席やったんで若干見にくかった(舞台の上からのぞき込む、って感じ)やったが、でも十分見られる。
そして舞台装置が回転。(頭の中をドリフの「8時だよ全員集合」がよぎる)
TVでもおなじみの登場人物が出てくる。
沢田小平次、木村忠五等はTVそのまま。彦十も。
いつもブラウン管を通して見ている登場人物が生で見られて・・・嬉しい!うさぎ(木村忠五)なんか、TVそのまま、おいしい、面白い役やし!
粂八、おまさなんかも出てほしかったけど、「本所桜屋敷」やからしゃぁないか。
鬼平の妻女「久栄」は一色彩子、これもTVの多岐川裕美とは違うが、よかった。
そして「鬼平」こと長谷川平蔵、中村吉右衛門の登場!
やっぱりかっこええわぁ。普段TVで聞いている台詞も生で聞くとよりかっこええ。

ストーリーは「本所桜屋敷」をメインに、若干いじってあったが、違和感は無い。
1幕、2幕が終わりいよいよ3幕、大捕物のシーン。
「火付け盗賊改め方、長谷川平蔵である。神妙に縄につけ。」っておなじみの台詞もかっこいい。
その後、火盗改方屋敷内での取り調べを経てエンディングへ。
ここでもエンディングはTVと同じで、ほろっとさせる。
いやぁ、よかった。見に行ってよかった。

今回、殺陣のシーンで感じたのが、剣戟音や斬戟音がない、ってこと。
TVを見慣れたり、「劇団☆新感線」を見慣れている者からするとちょっと物足りないかなぁ、と。
まぁ、これが本来の舞台のかたちなんかもしれんけど・・・どうなんでしょ?

<Topに戻る>

劇団☆新感線「SUSANOH〜魔性の剣」(1998.03.24,於:サンケイホール & 1998.04.25,於:大野城まどかぴあ)

いやいや、全くもってまたまた感激させていただきました。
またまた期待を大きく裏切られてしまった・・・いい意味で。
大きすぎる期待以上のものを「これでどや」ってほど返されて・・・大きすぎる期待以上のものを見せられた。
もう、「お見事!」っていう他ないよなぁ〜!
オープニングからカーテンコールまでもう全て最高!
毎度のごとく、いのうえひでのり&中島かずきの掌の上で踊らされてしまいました。

去年の「髑髏城の七人」でもう「劇団☆新感線もいくとこまでいったなぁ、もう完成されたなぁ。」って思った。
でも、まだまだ。
今回「魔性の剣」見たら「まだまだ劇団☆新感線は凄くなっていくぞ、こりゃっ」って思った。
大阪、福岡と2度観劇&感激、いやいや洒落やのうてね、ほんまに。
特に2度目の福岡大千秋楽では、一度ほん1ヶ月前に見た公演やのに、初めて観るときと同じ感動!
いろいろあったやなことも全て吹き飛んだ!
やっぱり「劇団☆新感線」を見に行くと元気が出る。感動もできる。

「音楽」!
岡崎司さんによる音楽もまたこれまでを越えてよかった。
ストーリーにも影響されてるかもしれんけど、「SUSANOH」らしい神話的、いや英雄活劇的な雰囲気がとってもよかった。
特に全編テーマ曲的な「魔性の剣」!
「SUSANOH」=「orochi」じゃない、「SUSANOH」=「英雄活劇、ヤマトタケル」って感じがし、新しかった。
普段のHARDROCKとはひと味違う、「英雄もの、ヒーローもの」的で凄く頭に残った!
司さん、凄い!

「舞台」!
「SUSANOH」につきものの「巨大な木」、これがチューブ状のもので作られてて、これがかっこよかったぁ〜!
そんな中で一番かっこよかった!と思ったのがクライマックスシーンの「クマソvsイズモ」でイズモが登場するシーン!
クマソの呼びかけに応えて正面奥から、「木」が左右に開いてイズモが登場するシーンは、照明効果も含めてもうゾクゾクした!

小道具の「クサナギ」「ムラクモ」や「アメノ鏡」もよかった。
また、第一幕&第二幕オープニングや、要所要所で使用された、舞台上部に浮かび上がる文字!もよかった。

「役者さん達」、詳しくは「劇団☆新感線 劇場」で述べさせて貰います。
ここでは書ききれへんもん。
でもこれも、「役者さん達」同様、ちょっとさわりだけ。
劇場でのアンケートにも書いたが役者さんが一段高いレベルにいったような、そんな気がする。
前作「髑髏城の七人」を経て、今「いのうえ歌舞伎」をこんなに素晴らしく演じられる役者って、他におらんのちゃう?ってほど、みんな、言葉でどうあわらしてええんかわからへんけど、やっぱり「一段高いところ」に昇った、って感じを受けた。
(ちょっとえらそうかな。でも、そんなけ凄かった、っちゅうことを伝えたい!)

「ストーリー&演出」、これも詳しくは「劇団☆新感線 劇場」で述べさせて貰います。
ここでは書ききれへんもん。
でもこれも、「役者さん達」同様、ちょっとさわりだけ。
オープニングから「音楽」「舞台」を含めて一気に観ている者の心を鷲掴みにする展開。
いつものダンスで見せる劇団☆新感線より「殺陣」で魅せらつけられた。

そしてギャグも含めた、和やかなシーン。
もう、見事な「緊張と緩和」。
そして1幕ラストでの盛り上げ!
休憩をはさみ、2幕オープニングからも一気に突っ走りつす、でも「緊張と緩和」見事な展開。
しかしクライマックスに向けてはもう、またまた観客の心鷲掴み、息着く暇も与えない流れ。
そしてHappyEndを迎えるラストへと・・・。
いつもながらの、期待を裏切る見事なストーリー展開!は、もうお見事!

兎に角、「音楽(岡崎司さん)」「舞台」「役者さん達」「ストーリー&演出」もう全てが相まってよかった。
すでにこの時点で、今年度ヤスオウLive大賞グランプリ最有力候補!

<Topに戻る>

第35回なにわ芸術祭 上方落語名人会(1998.04.22,於:サンケイホール)

久しぶりに落語を生で見た。
しかも、こんなけ豪華なメンバーを1回の寄席で見たのは、大学時代を通じても記憶にない。
ネタは
・いらち俥 桂文華
・欲の熊鷹 笑福亭鶴志
・めがね屋盗人 露の五郎
・佐々木裁き 桂米朝
・祝のし 桂春団治
・たばこの火 桂文枝
とまぁ、豪華!
そもそもは高校からの連れに「1回落語連れていってくれ」と以前から頼まれてたのをかなえるのが一番の目的やったが、結構、いやぁ十分に面白かった。
ひっさしぶりに笑えた。
ただ、途中残念やったんが、文枝の「たばこの火」の最中に地震が起こり、ちょっと観客みんなの気がそれたこと。う〜ん、残念!
でも、ほんま、全体通して面白かった。
ここしばらく沈んでたにも関わらず、ほんま久しぶりに笑えた!

<Topに戻る>

OMSプロデュース「夏休み」(1998.01.13,於:新梅田シティーワンダースクエア内 特設テント)

新年一発目から、大当たり!やった。
そもそも「夏休み」を見に行こうとしたきっかけは・・・
昨年12/1映画の日。「梅田に映画を見に行こう。」と思い立ったおいらはたまたま月曜日やったんで「ぴあ」を買った。
途中の折り込みで「夏休み」が大きく特集されてた。
「内藤裕敬作、いのうえひでのり演出か。内藤裕敬は見たことないからわからんけどいのうえひでのり演出やからきっと面白いやろう。」
と漠然と思ってただけやったが、たまたま梅田に出る=予約していた「エアロスミス」のチケット引き替えで梅田の「ぴあ」に寄らなあかん・・・。
で「ぴあ」で「夏休み」のチケットを衝動買いしてしもうた。
後で「音楽担当:岡崎司」さんというのも知って、「これはいいお年玉になるに違いない」と期待してた。

さて、客入れに懐かしいアニメソングが流れる中、今公演の目玉の1つの「特設テント」に入場・・・結構狭い。
ここ最近「シアタードラマシティ」や「中座」といった広い会場ばっかりやったんでそう思うた・・・が、こういった会場の方が面白いはず!と期待。
忠告通り、寒さに対して万全の体勢で臨み(ズボン下っていうんですかぁ、パッチまで履き込んでいった。靴下はSKI用、更に念のためセーター持参)、いよいよ開演。
しかし途中テントが開く場面はやっぱり寒かったぁ。
「ビア・ガーデン」のシーンでは、客がみな会場で配られてたキリダンボ取り出してたもんなぁ。
・・・
あっという間の約1時間40分やった。あぁ、面白かったぁ。(「笑い」っていう意味だけやなくね)
「夏休み」は(「内藤裕敬は見たことないからわからんけど」でわかる通り)初めてやったんで、南河内万歳一座公演分と比べることはできへんし、演出&会場が全然違うし。
それプラス、ストーリーが夢と幻と現実が思いでの中で入り交じってるような感じやったんで、お話としてはちょっとわかり辛いところもあった。
でも、でも、ストーリー&展開は無茶面白かった!
さすが、「劇団☆新感線」でも客が「楽しめる」ことに重点を置いて演出してくれるいのうえひでのり!だけあった。
特にテントが開いたり閉まったり、結構よかった。
開場には間に合わへんかった割には前の方(3列目。但しかなり上手側になったけど)に座れたおかげで、この「テント」効果を結構味わえた。
テントが開くと、「屋外」までステージになってしまう関係で、通りすがりの人達も、足を止めて裏から見てはったのが見えたりして・・・それも面白かった。
正直、1回くらい最初から最後までとは言わんけど、外からも見てみたいと思うたりもした。
そうそう、今回は一人で見に行ったけどたまたま隣に座ってた子が結構ゲラやった。そのおかげで、こっちも笑う所は思いっきり笑えてよかった。
名前も知らんけど隣の子、ありがとう!

音楽は、「岡崎司」さんやけどいつもの(?)劇団☆新感線とはまた違うもので、更に生演奏ってこともあって、これまた凄くよかった!
ただ劇団☆新感線と違い、音楽が少なかったのがちと残念。まぁ、劇団☆新感線じゃないしね。
さて、役者さんはどうしても「劇団☆新感線」劇団員に目がいってしまう。
じゅんさん、そりゃ「千葉ちゃん」か「剣轟天」やろぉ、というメークで小さい舞台を所狭しと力はいった演技!
やっぱじゅんさんはこれやないと。正月に見たTVにちょい役で出てたじゅんさんより、やっぱり舞台で汗をかいてるじゅんさんの方がずっといい!
こぐれさんは役名「こぐれ」!そのままやんけぇ。役所もテンション高く今にも「プチン」と切れそうなとこなんか「そのままやんけぇ。」
あとタイソン&林も面白かった。今後劇団☆新感線でも活躍してほしい。
山口&中谷は、スマートな役所やったなぁ。ちょっとアクが弱かったかなぁ。
で、ヒロシ!そりゃ「髑髏城」で花魁衆やるの分かるわ。ほんま喋べらんかったら女の子と間違えそう。

兎に角、新年一発目、ええお年玉になりました。

<Topに戻る>