Event 小屋 (2000年 6月)

[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(4回目、大阪千秋楽)
[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(3回目)
[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(2回目)
[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」

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[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(4回目、大阪千秋楽)(2000. 6.26,於 : 大阪 松竹座)

もう満腹。お腹一杯。堪能させていただきました。
今日は、一等席。真正面からほんと思う存分楽しませて貰ってきました。

※ 一旦書いたレポを自分で納得行かずに書き直したので、はっきり言って今回分のレポは長いです、あらかじめ・・・
(それでも長いだけで中身ないかもしれんし、また、まだまだ書き足りてないかもしれないけど)

まず一幕から順番に気に入ってるシーンを中心に。
オープニング「黄巾の乱」。京劇の役者さんたちによるアクロバティックなシーンの数々、これ観ると「始まった〜」って思えるし、やっぱり周りの観客も感心して度肝抜かれてる人もいて、好きなんですね。
ところで張角、このシーンっていつも黄色の旗持ってましたっけ? 今日は持ってたんやけど。もし今までも持ってたなら、ほんま観てるおいらの目は節穴です。
(後日、歌舞伎好きのRさんから、この演出はこの日からってのを教えてもらいました。
博多が残っているとは言うものの、もう千秋楽。なのにまだ演出を変えていく猿之助さんの「演出家」としての姿勢、感心します。
これで完成形! とするのではなく、更によいものを! とどんどん、常に「より素晴らしいもの」を観せてくれる、猿之助さんには、ほんと拍手! です。)
そして、「県令陳塊邸」。初めてみたときビックリさせられたのは、陳塊の言うところの謀反人の手、足を斧で切り落とすシーン。あれはビックリしたぁ。
でその後、悪の県令陳塊を倒して地元の民に感謝される三兄弟。特に老婆に感謝され、しみじみとしている張飛。このシーン、初めて観たときからかなり「ジーン」と来て手大好きです。
この後、「桃園の儀」三兄弟義兄弟の契りに繋がっていく、あの桃園でのシーンもいいです。
そして最後戦場のシーン。関羽の殺陣が中心なんですけど、途中で三兄弟のダンス(舞)があって、これがかっこいい!
二丁剣の劉備、蛇矛の張飛、青竜円月刀の関羽がそろって舞う、後方には曹操、孫権、そして正面向かって見栄切って、一幕の幕・・・
ほんま「かっこええ」ですわ。
二幕は、曹操が関羽を「誠の漢じゃ」と認めるシーン、本当の英雄同士の会話です、これもかっこいいです。
その後、孔明が劉備の手を取って「美しいお手じゃ」。
三兄弟に彩霞、そして仲間が一人増える。二幕って「夢を追い続ける仲間」が増えていくんですよね。
で、二幕中最大の「観せ場」、「赤壁の戦い」で巨大船が沈没するシーン・・・圧巻です。
「曹操様〜」と沈んでいく船で最後まで主曹操の名を叫び続ける典韋。舳先から逆さ吊りになる兵士。
これは観れば文句無し! の迫力、説得力でしょう。
そして闇夜を落ちていく曹操を見逃す関羽。誠の英雄同士!
その後、もうひとり、「夢を追い続ける仲間」として劉備に嫁入りしてきた、香渓。
その香渓の花嫁衣装(気の強い「呉のじゃじゃ馬」は花嫁衣装を「旗」にして持ってきたんやけど)をじっと見る劉備。
関羽と二人になって、そっと関羽に手を重ね、関羽は劉備の手を握り返します、この二幕ラスト!
このシーンにはもう、泣かされまくりました。
そして三幕。見所、好きなシーンは多すぎるほど、中味詰まってるし、テンポよく進むし、シーンごとに泣かされるし、はっきり言ってたまりません。
観応え、という点ではやっぱり宙乗り、本水の殺陣シーンでしょう。
それに加えて個人的に好きなのは、それと関羽が兵士と別れるその後ろに劉備が現れるシーンと関羽、張飛の仇を討つため劉備が出陣するシーンでのダンスが好き。
泣かされ所、といえば、はっきり言うて全部。もう、全部。暗転で拍手が起こる度、ホンマ心の底から「ジ〜ン」ときてしまいます。
最初の関羽と劉備の別れのシーン。後になってみると、これが関羽と劉備が生きて会ってた最期なんですよね。
それを考えると、色あせた袋から取り出した桃の花びらで花見をするシーンはもう、泣いてしまいます。
その後、魏・呉同盟を挟み、樊城にて張飛の討ち死に知る関羽。張飛の名を叫ぶ関羽で暗転、これも泣いてしまいます。
程いく(字がでるけど化けてしまう)の計略で、人質五万とその身を引き替えると言う関羽、その関羽を取り巻く関平ら。
「心に思う人の名を明かしあおう。」で、多少笑いも起こるようなほのぼのしたシーンなんやけど、そこで「玉蘭」の名前を出す関羽。「玉蘭」・・・暗転直前にバックに玉蘭が現れるんですけどこのシーン、全編通して一番泣かされるし、四度(去年から会わせると七度観たけど)とも毎回泣かされたシーンです。「絵」的にも、「話」的にも。
その後も。関羽が死に向かうシーン。関平と彩霞が泣かせてくれました。
香渓・張飛、そして関羽の死を知り、出陣を促す兵士、それに対して出陣の決意をする劉備。
この場面でのダンスは観応え有ります。(おいら個人的には「出陣ダンス」と密かに呼んでました。)
出陣し、初めて人をその手にかけ、手をふるわせる劉備、その直後!
スーパー歌舞伎最大の観せ場、宙乗り。神となった関羽が劉備を抱かえ上げ、宙に。劉備の手からは桃の花びら・・・
書いてるだけでも思い出して目頭熱くなります。
その直後、今度は関平。本水20tを使った大がかりな「豪雨」の中での殺陣。もう、まさに言葉通り、「大暴れ」!
速い殺陣に水しぶき、もう、「最高」です。
最後は白帝城で劉備が孔明に後事を託し、関羽と再会するシーン・・・つまりラスト。
それからカーテン・コールの最後。
やっぱり三幕は全部好きやし、泣き所のオンパレードですわ。去年から何度泣かされ続けたことか!
(しっかし、自分で書いて、「かっこええ」だの「泣かされた」だの、感想になってへんね、これ。小学生の読書感想文みたい。「感想」より「筋」ばっか書いて・・・う〜ん、なさけなやぁ。)

音楽も、メインの主旋律は同じでも、場面によってテンポや演奏方法とかアレンジ加えて、すごくいい!
あの「出陣ダンス」「本水殺陣」なんか凄くテンポ有るし、「宙乗り」ではほんま、関羽&劉備の姿とともに音楽で感動させてれくますし。

主役関羽猿之助さん、劉備玉蘭笑也さんは、本当に凄い!
もう今更猿之助さんの説明は不要でしょう、演出家としても、役者さんとしても、文句無し!
笑也さんは、去年より今年、凄く艶やかになってた、けどナヨナヨしてなくって芯が強い女性やったし。でも劉備って男となって戦乱の世を生きていく、滅茶苦茶難しい役やったと思います。「お見事!」でした。
で、どうしても猿之助さん、笑也さんに目がいきがちやったんですけど、張飛猿也さん。立ち回りが速くて軽快に動かれてて、この人もかっこいい。
立ち回りといえば、京劇の方々もそうなんですけど、やっぱり「本水の殺陣」での関平亀治郎さん。
まさに「大暴れ」って表現がピッタリ。最期花道での見栄や真っ赤に塗った舌、花道をはけていくところ等はもう「凄い!」
周倉役の猿十郎さんも、立ち回りをつけてらっしゃるだけあって、立ち回りは凄いです。
曹操段四郎さん、孫権歌六さんといった大御所の存在感。
孔明右近さん、程いく段治郎さん、陸遜門之助さん、香渓笑三郎さん、彩霞春猿さん、典韋猿四郎さん、・・・上げればきりがないですね。
(でも正直、この「新・三国志」のおかげで、猿之助一門の方々のお名前を結構覚えました。)

そして、カーテン・コール、再 & 再々カーテン・コール。
去年の大阪千秋楽同様、ほんと割れんばかりの拍手、スタンディング・オベーション。
もう、(ほんの一部やっぱり「ちゃんとしてぇや」と思わされるお客さんもいたが)今日はやっぱり千秋楽。
去年同様、カーテン・コールまででもほんといい空気やったと思います。
番附で脚本の横内さんが書かれてた去年の空気が、今年もありました!
で、カーテン・コールでは、今年の東京同様、「新・三国志II」の予告っぽいことをやってくれました。
その前の、これまたアクロバティックな京劇の方々、劉備玉蘭・香渓・彩霞、綺麗所(?)お三方もほんと観応えありました。
そのお三方が花道から舞台に手をかざすと・・・「新・三国志II 2001年上演 夢見る力は孔明から姜維へ」という看板が!
それに続いてまずは今回の「新・三国志」のカーテンコールが続きました・・・の中、呉孫権軍の「ダッシュ」に続いた陸遜門之助さん、足滑らせて転ばれてましたけど、怪我されてないかどうか心配です。
そして、関平、周倉、馬良、廖化の蜀劉備軍の後に・・・
司馬懿仲達段四郎さん、姜維右近さん、王平猿弥さん、馬謖段治郎さん、最後にトリで今年は右近さんが演じた来年の主演・孔明猿之助さんが登場。
兎に角ほんと、本編も十二分に堪能し、カーテン・コールでも感動させられ、ほんと、今日も、去年の千秋楽同様、いやそれ以上に楽しませてもらえました。
猿之助さん初め、スーパー歌舞伎「新・三国志」に関わった役者さん、スタッフの方々全てに感謝です。
そして来年にも期待します!

その前に、博多行きたいなぁ〜・・・秋、11/26(日)。劇団☆新感線秋千秋楽と重ならない限り、行ってるでしょう、きっと!

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[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(3回目)(2000. 6.25,於 : 大阪 松竹座)
今日は入場時から「新・三国志」人気を伺い知ることのでけるようなことがありました。
高校生か大学生か、ちらと見ただけやったんでわからんかったけど、「チケット譲ってください」って紙に書いて、観たがってた子達がいた。
もう、そうまでして「観たい」って子に観て貰いたいよね。結局その子達どうなったかわからへんけど。
っていうのも今回、おいらの斜め後ろ、三等2列目、多分25番前後に陣取ってた大学生or社会人と見える女性三人組の態度が良くなかったから、余計にそう思ってしまう・・・
なんか、関係ないところで笑ってたり、しゃべってたりするし。こんな子らが観るんやったら、きっと入り口で「譲って」ってしてた子が観た方がずっとええと思うなぁ。
逆においらのほぼ後ろのお客さん、つい「ポロッ」っと言葉が出てしまうんやけど、それは「凄い」とかそういう言葉やったんで、これはおいら的には十分OK。
そんなけお芝居がええからこそ、つい出てしまう言葉やもんね。おしゃべりはあかんけど、これくらいはOKの範囲でしょ。
どっちか、っていうと「ええ客」かも。
そんな「ええ客、悪い客」が、おいらの近くで対照的にいてたので書いてみました。

で、肝心のお芝居の感想は、今日、千秋楽のレポ内で書きます。
今日は、友人夫婦を誘って観劇。
喜んでくれたみたいで、誘ったこっちも先週同様、誘った甲斐がありました。
で、おいらの「お芝居に対する感想」抜きで書くと、観てて面白い、っていうか、嬉しいのは、例の「本水」使った殺陣が代表的なんですけど、観ている人が「声なき声」。
思わず「ホーッ」って声を出してしまうところ。
そこがね、滅茶苦茶好きなんです。自然な反応だけに、それもみんな「感心するからこそ」出てしまう声で。
後は、ストーリー上、やっぱ「ウルウル」させるお話なんで、(おいらもその一人なんやけど)いろんなとこからすすり泣きが聞こえてきたりするのも。
これって多分、そんなけお客さんに受け入れられて、満足させてるからこその反応やと思うから。
で、自分の好きなお芝居でそんなけ反応があるとやっぱり、観てるおいらも嬉しいから。

さぁ、泣いても笑っても今日が大阪千秋楽。
博多は観るかどうか決めてないので、兎に角今日が「新・三国志」最後の観劇。
悔いの残らんよう、思いっきり楽しんできます!!!

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[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(2回目)(2000. 6.17,於 : 大阪 松竹座)
本年2回目。今月のレビューはすべてこの「新・三国志」で埋まりそうです。
2週間前以上に泣きました。特に、2幕ラスト!!!!!
あと2回。次の日曜日夜の部、そして千秋楽。
本音は、11月の博多公演も行きたいけど、ちょっとチケ代が高すぎるから、思案中・・・
ま、そんなわけで、感想は、まだまだ書く機会があるので・・・

今回は、友人を連れて行きました。
その友人というのは、「劇団☆新感線」ファンとしてネットを通して知り合った、大阪の友人。
たまにおいらの自分の日記で触れてるかもしれんけど、「スーパー歌舞伎 初体験」のその友人2名を連れて行きました。
で、二人とも喜んでくれたので、誘った甲斐があった、というもんです。
一人は一幕の腕と脚を切り落とすシーンにビビッタ、と言い、もう一人は泣きまくってた、と言い、兎に角も満足やったみたい。
「もう一回行こうかなぁ。」とも言うてたし。
で、やっぱり観るまではちょっと不安があったみたい、「分かるやろか。」って。
でも、十分満足して貰いました。
そんな中で「笑也」さんを絶賛してました。

というわけで、もしこれを読んでて、興味のある方。
その中で、「歌舞伎って分かりづらいんちゃうやろか。」とか「三国志、って読んだことないから分からへんのちゃうやろか?」と思ってる方。
猿乃助さん曰く「今回はエンターテイメントに徹してみました」の通り、歌舞伎 & 三国志 に縁のないひとでも楽しめます。
もし興味を持たれたら、このまま見逃したら損しまっせぇ。
大阪公演は6/26迄です。

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[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志」(2000. 6. 3,於 : 大阪 松竹座)
去年3回観てるからこれで4回目。4回も観たら、だんだん慣れてきて、感動も薄れていくんちゃうん?
と思うひともいるでしょう。おいらも今日行く前は、まぁそれでも感動するやろけど、もう泣かされたりはせんやろ、って。
ええ加減、細かいところ全てやないにしても、ストーリー、ここで次ぎはこうなる、っての分かってるから。
ところがどっこい! 今日もまた泣かされて帰ってきました。
やっぱりええわ、めちゃくちゃええ! 去年秋から待ってるだけの甲斐十分!
ええもんはやっぱり何度観てもええ、そう思いますわ。
去年の大阪に比べて手が入ってるところもあったりして、より感動させられるようになってるし。
中でも大きく変わってたのが「宙乗り」。
宙乗りそのものやのうて、宙乗りの最初。去年は黒い幕で覆ってたのが今年はスモークに変わってました。
これが凄く神秘的でいい。
あと、関羽と張飛の最後の別れになってしまうシーン、去年はあそこで「桃園の誓い」の話しは出てきてなかったようにおもう。
これ、直前のシーン、直後のシーンと絡まって効果的になってました、んで、ここでも泣かされました。
それから関羽が関平等仲間に別れを告げるシーンの兵達。ここもかんなり良くなってた。
猿乃助さんも、できあがった作品にどんどん手を加えて、どんどんいい作品にされていかれる方なんやなぁ、って思いました。
亀三郎さん演じる「関平」、去年より暴れっぷりがパワーアップしてました。
そんな中、今日特に気になったのが、笑也さん演じる「劉備(玉蘭)」。
もう、目が釘付けになりました。女っぷりが上がってる〜! でも、ナヨナヨ頼んないのとはちゃうし、滅茶苦茶GOOD!
今月は後3回、観れます〜楽しみ〜

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