Event 小屋 (2001年 4月)

[演劇]七人ぐらいの兵士
[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志II」孔明篇
[演劇]アフロ13「宇宙人のお兄ちゃんはドロドロ満月星人や〜21世紀ヴァージョン〜」
[演劇]「ベルサイユのバラ 2001」- フェルゼンとマリー・アントワネット編 -
[演劇]劇団☆新感線「野獣郎見参〜BEAST IS RED」(14日(大阪千秋楽))
[演劇]劇団☆新感線「野獣郎見参〜BEAST IS RED」(10日)
[演劇]劇団☆新感線「野獣郎見参〜BEAST IS RED」(5日(大阪初日))

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[演劇]七人ぐらいの兵士(2001.04.27,於 : シアタードラマシティ)

長い〜! 休憩なしの3時間半弱、これは長すぎ〜!
最初、会場に入ったら、「会場 19:00、終演予定 22:15」、会場アナウンスで「途中休憩はございません」って。
まぁ、ビックリしましたね〜、「そんなに長いの〜」って。
でも、終わってしまうとこれがホント、終わって時計見て「あぁ、長かったんや」って思い出すという感じで、上演中は全く時間を感じませんでした。

昨年夏、東京だけで上演され評判の高かったこの舞台、大阪に登場です。
もともと昨年東京でこの作品があった時は、「明石家さんま」「恵俊彰」「一色紗英」という、まぁTVでも人気のタレントを集めたお芝居、っていうイメージを抱いてました。
特に「明石家さんま」さんの、「お芝居」としては「初舞台」ということがアピールされてもいましたから。
でも実際始まってみると、なかなかの評判やったのを覚えています。
で、今回・・・とはいうものの、おいらも「明石家さんま」さんの初舞台ってのでチケットを取った部分がありました。

いやぁ、笑った笑った、笑いまくり〜の3時間半! ・・・って言いたい所ですが、「笑った」だけではありません。
「ジ〜ン」ともこさせられます。
「明石家さんま」さん、っておいら初めて生で観ましたけど、やっぱり「天才」ですね。
「どこまでアドリブ」って思ってしまいます。実際、アドリブの部分もあるんでしょうけど。
ホントにお客さんを楽しませてくれます・・・ご本人も楽しんでらっしゃるようですけどね(カーテンコールで仰ってました)
でまた、かっこいいです。あれだけ「笑い」を楽しませて(楽しんで)、でもドラマなんかで見せるかっこよさもあり〜の。
生瀬さんとの漫才(というか、やりとり)はもう、最高に面白かったです。
他の出演者のいじり方もTVで観るさんまさん同様、面白かった〜。
でも、「立派な最期」って言葉に怒ったりするシーンは、見事に「ジ〜ン」とこさせられたし。
最後の方でね、「死にたないんちゃう・・・生きたいんや」ってのも。
ここ、結構笑いも起きてましたけど・・・まぁ、それまでのさんまさん演じる水嶋上等兵の台詞を考えると、笑ってしまうのも分かります、ありでしょう。
ただ、もう一度「生きたいだけなんや」って繰り返した時には会場は静まりかえってましたね。
そのあと二人で突撃していくシーン、客席に背を向けて、鉄砲を背中に担いで、その横で片桐通信兵の「七人ぐらいであります」って台詞で終わっていく、このラストはもう、ゾクゾク来ました、滅茶苦茶感動的でした。
もう、そこまでの「笑い」ってのがあって、それとの落差。「緊張と緩和」やないけど、もう、やられました〜

この作品、「明石家さんま」って看板があって、「明石家さんま」さんを観に行く、それだけでも十分やと思います。
客席にいた人の中にも、他のお芝居と違って、「初めてお芝居を観る」人も、きっと多かったでしょう、今回は。
そういう人たちは、ほんまにさんまさんを観に来たんでしょうけど、きっとお芝居も楽しめたと思います。
「笑う」って部分でも楽しかったし、「お芝居」としても、これほど楽しめるとは思ってませんでした。ホントに楽しめた。
最初っから何度も観るつもりのお芝居以外で、久しぶりに「もう一度観たい」って思わされました。ほんと、大当たり。
今年これまで観たお芝居で、おいら的にはナンバーワンです。
さんまさんご本人は「演劇には興味ない」って仰ってます。それはご自分のやってるお仕事と演劇との差、違いを認めてらっしゃるからですけど・・・でも、またいつかさんまさんの舞台は観てみたいなぁ、と思わされました。

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[演劇]スーパー歌舞伎「新・三国志II」孔明篇(2001.04.24,於 : 新橋演舞場)

う〜ん、これほどまでとは・・・と思いましたねぇ。
前作に負けず劣らずのエンターテイメント。
前作を知らなくても200%楽しめる、前作を知ってると250%楽しめる、といったところでしょうか?
まだあと一月近く東京公演が残っており、その後名古屋・大阪と続くことを考えると、ホンマに書きたくても書けないことが多すぎるなぁ。
なので、今回はもう、レビュー書くのが難しい〜
う〜ん、仕方がない、今回は中身にはあまり触れずに書きましょう、なので、「? なんのこっちゃ?」的レビューになってしまいますけど。
まず今回、これから観る人は、第一幕緞帳があがった瞬間からラストのカーテンコールの緞帳が下がるまで、ホント最初の最初から最後の最後まで楽しめますので、絶対、ずぇ〜ったい、遅れたりカーテンコールで気を抜いたりしないようにっ!
番附は、白黒の配役表は終わってから見ることをお薦めします。
カラー写真付きの役者さん(配役)紹介を見ると、一人二役の方が結構多くってとまどうかもしれませんが、大丈夫。全く心配ありません。
殺陣、これも見所です。今回殺陣が多いし目のやり場に困ります。どこを観たらええの? ってくらい、舞台上のそこかしこで殺陣が繰り広げられ、そのスピードも滅茶速い!
おいらの好きな劇団☆新感線の殺陣よりもスピードが速い、といっても過言ではないでしょう!
京劇の女形「武旦」、見逃せません。
お話的には、人好きずきがあるでしょうから、「今回の方が好き」「前作の方が好き」な人がでてくるでしょう、きっと。
それでも心配はいりません・・・今回も「泣けます!」
今回は笑三郎さんの祝融と段治郎さんの馬謖が印象に残りました。
最後に・・・全体的に何か言葉にできないんですけど「もうちょっと」ってのを感じていることも確かです。
今の時点で凄くすばらしい作品になってるんですけど、なにかまだまだ、もっとすばらしい作品になりそうな気がしてます。
とまぁ、今回はこのへんで・・・次は9月の大阪松竹座まで待たされます、またまた大阪で何度も観に行ってしまうでしょう〜

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[演劇]アフロ13「宇宙人のお兄ちゃんはドロドロ満月星人や〜21世紀ヴァージョン〜」(2001.04.23,於 : パルテノン多摩 小ホール)

再々演のこの作品、おいらは初演は観逃してますが(くぅ〜悔しい〜)再演は去年の大阪HEPホールで観てました。
で、今回。会場も大きくなって、生演奏も加えて、音響も大きくなっての再登場。
まぁ、ちょっと・・・所々音響が大きすぎて、肝心の台詞や歌詞が聞き取り辛くなってる部分があったのが残念でしたけど。
舞台とスクリーンと生演奏と。これもかなり効果的でした。
それから、あの「アフロ星人」が登場・・・これには笑ってしまいました(^o^)
今回一番感じたのは、舞台の大きさでこうも変わってくるもんでしょうか、ってくらい、面白くなってましたということ。
小さい小屋には小さい小屋での楽しみ、ってものありますけど、大きな小屋(といっても小ホールですけど・・・でもこれまでの小屋よりは大きい)になると、それにあった舞台になっていて。
もともとそういうことに応えられる作品やった、ってことでしょう、これは。きっと。
このお芝居の観せ場、ラストのドロのシーンは、やっぱりよかったです。
中谷さとみちゃんもそうですけど、タイソン大屋さんも「一瞬」の表情と台詞はすばらしいモノがあると思います。
もちろん、それ以外は駄目、ってことではないですよ。でも、特にこの「一瞬」ってのがすばらしいなぁ、と。
パル多摩フェスティバル参加やったこの作品、是非優勝して貰いたいです!

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[演劇]「ベルサイユのバラ 2001」- フェルゼンとマリー・アントワネット編 -(2001.04.21,於 : 宝塚大劇場)

「三井住友VISAシアター 宝塚グランドロマン 宙組公演」、ってのが「ベルバラ」の上に、冠としてついてます。
で、その「グランドロマン」、まさにそんな印象を受ける公演でした。
宝塚・・・もう劇団としてもメジャー中のメジャー、「四季」同様、スーパービッグな劇団(歌劇団)ですよね。
その名を知らない日本人が一体何人いるんでしょうか、ってほど有名やし。退団されてTVで活躍されてる女優さん達も数知れず。
そんな一方、「じゃぁ、宝塚の舞台を観たことあります」って人はどれほどいるのでしょうか?
好きな人は一つの公演に何度も通うと聞きますし、今日も思いましたけど、ファンの年齢層も非常に幅広いです。
そして、確かに他の劇団について「お芝居を観たことある人」ってのに比べるとそりゃぁ、圧倒的な人数でしょう。
しかし、実際の所は、おいらの周りでも「宝塚を観たことある」って人は少ないです。
さてさて、なぜこんな話を書いてるか、というと、今回の公演は「ベルサイユのバラ」!
この演目は宝塚の代名詞的なところがあります(実際、「宝塚」って名前を初めて耳にした頃・・・かんなり大昔になりますが・・・「宝塚」ってのは、「ベルサイユのバラ」だけを演ってる劇団や、と思ってましたよ、おいらは)から、「宝塚というモノは知ってる、けど観たことない、機会があれば観てみたいなぁ」という人が、「ベルサイユのバラ」=「機会があれば」となって、劇場に足を運んだ、って人・・・かなりいると思います。
おいらもそのパターンです。ちなみにこれまでに最初でかつ唯一の宝塚観劇は、10年前の「ベルサイユのバラ」でした。
今日の劇場、ものすごい数の観客でした。あんなに立ち見の人が出るお芝居って、おいらは初めてです。
劇場前、中ともに、ファンの方々も「熱かった」です。開演前、幕間、終演後、聞こえてくる声が、ね。

さて、前置きが長くなりました、この『「ベルサイユのバラ 2001」- フェルゼンとマリー・アントワネット編 -』の感想。
「郷にいれば郷に従え」、「宝塚観劇はこうやって楽しまないといけないのか〜っ!」と感じた部分がありました。
それは、お芝居がひとまず終わってカーテンコールが始まるまでの、「ラインダンス」に始まる時間帯(時間にして5〜10分程度なんでしょうけど)!
初めて「宝塚」を観る人にはまさに「イメージしている宝塚」的場面、というかダンスが続くんですけど・・・
「宝塚」を好きな人には、あって当然な構成なんでしょう、でもなぁ〜
それまでのお芝居の流れを「見事なまでにぶった切って」しまう、あの構成・・・「宝塚」でなく、「お芝居」を観に来た人にとってはどうなんでしょう?
とはいえ、「宝塚」ってのは昨日今日できた劇団でなし、これまでン十年と続いている劇団ですし、その上でああいう構成になってるんやから・・・「郷にいれば郷に従え」、と感じました。
それからストーリーがですねぇ、おいらは原作漫画、アニメ共に観てないので、「フランス革命が舞台」って程度しか知らないんですよ。
あとは、「オスカル」「アンドレ」って名前を知ってる程度。
原作を読んでいたという一緒に行った職場の先輩に聞くと、元々マリー・アントワネットとフェルゼン、そしてオスカルという三人の主人公で進んでいったお話が、「アンドレ」という人気キャラクターがでてきて、「オスカル」「アンドレ」の話が膨らんでいった・・・という、まぁ人気漫画にありがちですね、で最後は元々の構想通り、マリーアントワネットマリー・アントワネットの最期までを描いていたそうです。
今回の「フェルゼンとマリー・アントワネット編」、そういうことから考えると、「ベルサイユのバラ」(全何巻かしりませんが)を通しで舞台化してるんでしょうね。
現在東京で公演中、夏以降関西にやってくる「オスカルとアンドレ編」はその中でも人気部分を舞台化したものなのでしょう。
そういう意味で、全てを突っ込んだ、って印象もあります、特に一幕は焦点がぼやける、というか散漫な感じを受けました。
まぁ、といって「オスカル、アンドレが出ないベルバラ」は「クリープを入れないコーヒー」なのかもしれません。
ホントは「オスカルとアンドレ編」と今回の「フェルゼンとマリー・アントワネット編」を通しでやればいいのでしょうけど。
歌舞伎の昼・夜通し狂言のように。

とここまではちょっと否定的な感想なんですけど、その2点を覗けば、ホントに面白いお芝居でした !(^^)!
予想を遙かに上回る、期待以上の、すばらしい舞台やったと思いました。
「豪華絢爛」な衣装、「歌舞伎」と逆で女優さんだけという特異な舞台、生演奏(最初驚いたんですけど、ようよう考えたら「歌劇、ミュージカル」やから、当然っちゃぁ、当然なんですね)、主役に常にスポットが当たるという演出、等々・・・
数え上げればきりがありません、がぁ〜っ!
女優さんもすばらしい、さっすが「宝塚」、数多い劇団員(って呼び方が正しいのか)入団希望者の中から選ばれて、更にその中でトップクラスに立つ方々。
最初ね、緞帳があがった時、舞台が滅茶苦茶大きく感じたんですよ。実際、かなり舞台の大きな劇場やと思います。
なんでその舞台に立ってる人は実際、舞台サイズから考えるとかんなり小さいんです。
それがお話が進んでいくとそれを全く感じなかったんですよ。
それだけ女優さんが観客を惹き付けてた、ってことの証明やと思います。
それと、「歌劇」やからかもしれませんが、おいら個人的には「歌舞伎」って印象も受けました。
(途中、オスカルがバスチーユに向かうシーンのダンスで「新・三国志」の劉備の「出陣ダンス」を思い出したからかもしれないですけどね)
あれで拍子木あって見栄切って、ってのがあればね。・・・でもまぁ、ミュージカルに拍子木は合わない、っか。
「歌い踊る」、そして観客を見事に惹き付ける・・・「歌舞伎」と通じる部分がありました。
いやぁ、ホント、兎に角面白かったです。あれだけ大勢の立ち見のお客さんがでるわ、チケットは発売数分で売りきれるわ、ってのが分かります。
冒頭に書いた、「メジャー」なお芝居、メジャーなだけにおいらが抱いてた偏見ってのを見事に吹っ飛ばしてくれました。

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[演劇]劇団☆新感線「野獣郎見参〜Beast is RED」(14日(大阪千秋楽))(2001.04.14,於 : シアタードラマシティ)

東京初日に感じた「劇団☆新感線はこんなもんじゃない〜〜〜!」。
ほんまその通りでした。東京初日に次、ってなるともう、おいらは大阪初日やったんですけど、すばらしい舞台になってました。
そんな「野獣郎見参〜Beast is RED」もとうとう終わってしまいましたが、ほんまによかったなぁ〜、です。
終わってしまうのが勿体ない、ってのはいつも感じることですが、やっぱり今回も同じ思いを持ちました。
いつもの劇団☆新感線なら、「これから東京があるわ。」って思えるのに、もうホンマにお終いなんですね〜

で、千秋楽、ホンマに堪能して参りました。大満足でした。
今回は9列目やったんで、舞台を全体的に観ることができたので、改めて感じたこと。
「絵」的な美しさ、っていうんですかねぇ? これだけ「絵」作りが凄い舞台ってのもなかなか他にはない、と思います。
殺陣・ダンス・衣装・照明といったまさに「目」に映るモノ、「音楽」「効果音」といった「耳」に聞こえるモノ、そして劇場で役者さんから伝わってくる「肌」に感じるモノ、そういったモノ全て含めて、ホントに「絵」が美しいし、カッコイイ!
それぞれがそれ一つとってもすばらしいのに、絡み合うことで、一番いい例が、シーンシーンにあった「音楽」。
音楽を作っていらっしゃる司さんも凄いなぁ、と思いますし、その音楽を効果的に舞台に織り交ぜていくいのうえさんも凄いですしね。
それから客演の方々。堤さん、由美子ちゃん、美波里さん、松井さん、手塚さん・・・違和感感じなかったし、また観たいなぁと思いました。それも「劇団☆新感線」の舞台で。
客演の方々を選ぶ基準は分かりませんけど、劇団員でない客演の方々の使い方、観せ方がうまいですね。もちろん、地力がないといのうえさんの演出に負けてしまうんでしょうけど。
そういう意味では今回(またこれまでも含めて)、劇団☆新感線に客演される方は魅力的で劇団☆新感線に合ってますね〜って印象をおいらは受けます。
そんな中で、今回の高橋由美子ちゃんは過去客演女優さん(且つ主演)の方々の中でも相当、かんなり良かったです。
正直舞台が始まるまでは「えぇ〜っ (-_-;) 大丈夫かなぁ・・・」でしたけど、訂正訂正。
去年のアッ君といい、今回の由美子ちゃんといい、やっぱり「観て、それから判断」って思いましたね。
劇団員の方々も。特に今回は新太さん、よし子さん、河野さん。甚五は出番が少なかったけど、最後のシーンに泣かされましたから。
ところで昨日気が付いたんですけど、野獣郎のラストバトルって、「客演陣(野獣郎・美泥・風鏡)」vs「劇団員(蛮獄・猿噛・独言鬼・雪目)」やったんですね・・・気づくの遅い? みんな気が付いてた?

もう終わってしまいました、でもまた今回も「ありがとう〜劇団☆新感線!!!」です。
ブラボーッ! 役者さんもスタッフさんもありがとう〜

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[演劇]劇団☆新感線「野獣郎見参〜Beast is RED」(10日)(2001.04.10,於 : シアタードラマシティ)

いんやぁ〜よかった、よかったっすよぉ〜
一幕ラストの舞台奥手への疾走、二幕最初の舞台奥手からの疾走・・・これは東京初日観た時にも感じたけど、めちゃくちゃかっこいいです、はきり言って。
で、松井誠さん、高橋由美子ちゃんは観る度によくなっていってるように思えます。
松井さんは、西門が凄くいいんですけど、風鏡での真言のシーン(風鏡のテーマ)が凄く好きです。
由美子ちゃんは・・・すんごい気迫が出てきましたねぇ〜、それにつれて殺陣も気合いが入ってますねぇ〜
最後に野獣郎に刀投げられて、それを拾う所なんかはかなりGOOD!
その他にも、刀構えて晴明に啖呵斬る場面での「強さ」や、野獣郎に「(蛮獄を)殺さないでっ!」「なぜ殺した、けだものっ!」って場面での悲しさが好きです。
今までの全ての劇団☆新感線客演陣、特に女優さんの中では一番かもっ、て感じます。
凄くよいです・・・もちろん、他の方々も素晴らしいですよ、ホント!
ところでこの日はオープニングの「赤き血の涙」と二幕冒頭の「血みどろの宴」が滅茶苦茶早回しのように感じたのは・・・気のせい?

今回、劇団員の方々では「葛鬼」の村木よし子さん、「甚五」の河野まさと、そして「蛮獄」新太さんに目がいきます。
よし子さんは、歌もいいし、葛鬼・・・特に一幕の葛鬼(オープニングと美泥の回想シーン)は悲しすぎます。
それに対して二幕、晴明王に蘇らされた後、美泥に倒される直前まではガラッと雰囲気が変わって、お芝居が盛り上がります。
そして、蛮獄! 蛮獄も一幕・二幕通して何か悲しいものを背負ってるように感じます。
怖さ、悲しさが新太さんから伝わってくるような気がします。
そして、甚五!!!
確かに初演に比べて出番が少なくなってます、その分見せ場も減ってます。
それでも、いやいや、それだけに甚五の最後のシーンが泣けます。
最後の最後で、兄ちゃん錐蔵に手を差しのばす、でも錐蔵兄ちゃんは道満王やと思って怖がって、「ドリドリ」ではねのけてしまう、ってとこ。
直後に甚五がその正体って分かって「甚五〜」と叫ぶ錐蔵兄ちゃんや、甚五を抱えて「道満王」の正体を指さす北の宮の眠り姫(梨花姫)のシーンよりも、泣けます〜

正直なところ、自分も観たことのある「いのうえ歌舞伎」の「再演」(は初めて、なんですけど・・・)なのである程度以上は盛り上がれない、はまれないかなぁ、等と思ってた部分もありました。
しかし、やっぱりいのうえさん! もう今ではすっかり「野獣郎漬け」になりつつあり・・・ます〜
いよいよ個人的には千秋楽を残すのみ! ・・・いつもながら、始まると「あ」と言う間に楽日が近づく〜

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[演劇]劇団☆新感線「野獣郎見参〜Beast is RED」(5日(大阪初日))(2001.04.05,於 : シアタードラマシティ)

東京公演を経た「野獣郎見参」、大阪にやってきました〜、その初日。観てきました。
前回観に行った時と違って、「そう、これぞ劇団☆新感線」って思いました。
ネット上での噂で、東京公演も日を重ねる毎に舞台がよくなっていってる、って聞いていたんですけど、ホントその通りでした。
「具体的にどこがどう」って言われると難しいんです、感覚的には流れやキッカケなんかがスムーズになってたせいかなぁ、って思います。
まぁ、そんな中でも高橋由美子ちゃんが凄く変わってました。
殺陣も・・・そりゃ、横に堤さん、新太さん、がいるためどうしても見劣りはしてしまいますが、彼女だけを観れば十二分に納得できます。
また、かんなり「美泥」の感情が伝わってきました。
期待できそう、と思ってたらホントに期待通り。このまま最後まで頑張り抜いてもらいたいです。
そして、松井さん。
西門がかなり「松井さんの西門さん」になってたように思えました。
西門の裏と表、それぞれ共に!

ところで今回の音楽なんですけど、東京初日終わった後、CDで聞いていると、やっぱりいい音楽やないですか!
特に「美泥」をとてもお気に入りになってしまったんですけど、これがまた舞台のラスト・スローモーションのシーンにピタリ!
そっから人気の高い「SADAME」でカーテンコール・・・思い出すだけで「ジ〜ン」ときます、きてしまいます。
東京都大阪では演出がかわるかも、って噂も有りました、そんなかで心配してたのは「雨」が残るかどうか・・・残ってくれてとてもよかった。
また、道満王の正体を見破るため蛮獄が描いた「五旁星の紋」、でその後道満王が現れるシーンは今回の演出の方がずっと格好いい、です。

最後に・・・ラッキーなことに今回は最前列センターで観ることができました。
一幕、二幕とも最初にかなり大がかりな殺陣、立ち回りがありますけど、これはもう、すっごい迫力、まさに「ド迫力」でした。

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