BEAST IS RED 野獣郎見参
公演記録
小ギャグは、冒頭の「ドロンジョさま」のシーンと、立ち回りでの「マキロン」のシーンが面白かった
(特にインディーさんの、立ち回りで隠れてるのに、マキロンの時だけ出てきて、いかにも「俺も一緒に立ち回ってた」的なシーンはわろたわろた)。
この作品も「スサノオ」同様、ヤスオウの中では「赤と黒」のイメージの強い作品。
ただ、「スサノオ」よりは「赤」が強いかな
(ちなみに「星の忍者」は「青と黒」でした。)。
ストーリーも引き込まれた。やっぱり「いのうえ歌舞伎」は面白い!
特に芥蛮獄が晴明王に乗り移られる(?)シーン、でも結局は乗り移られてへんかった、っちゅう展開!
深いなぁ!美泥と魑魅魍魎のからみ、安倍西門&風鏡の設定等々!
由基女と風鏡の絡みががほとんど出てこなかったけど、あれも気になった。(もっと時間があったら2人のシーンもあったんかなぁ。でも由基女と風鏡の最期のシーンはよかった。)。
続編が見てみたいけど、さとしさんが主役で「野獣郎」やってくれんことにはなぁ・・・。
<後のNHK-BSでの放送を見て改めて>
「男は殺す、女は犯す、金に汚く、己に甘く、傍若無人の物野怪野獣郎、命の苛ねえ奴は!かかってきやがれ」
赤バックに黒抜きの文字で「野獣郎見参!」〜つかささんによる「野獣郎のテーマ」とつながるオープニング!
うわぁ、もうオープニングからかっこえぇ!
続くシーンでの「道満王」との初対決シーン、立ち回りが鮮やか!
立ち回りといえば、全編通して、新太さんとさとしさんの絡みは凄い見せ場!
従来、「新太」VS「さとし」の立ち回りのシーンなんてほとんどなかったし、実際これだけ「かっこいい」立ち回りはなかなかでけへんよなぁ。
加えて粟根まことさんの「道満王」とばれた後の立ち回り(そして新太さん=蛮獄が西門に乗り移られるまでのシーン)もよかった。
TVならではで、劇場では気付へんかったのが、道満王の後ろで「えっ、サイモンがドウマンオウ?」等々の吹き出し。
それと、「北の宮の眠り姫」の似顔絵がどことなく「北の宮の眠り姫=杉本恵美ちゃん」に似てたこと。
ちなみに「安倍晴明」は平安中期(921〜1005)の人物。
ということはこの作品は鎌倉中期を舞台とする作品なんですねぇ。
さて、改めてストーリー。冒頭のシーンはやっぱりかっこええ。
書きつづるときりがないけど、やはり第1幕最後の場面の「北の宮の眠り姫」が安倍西門を指さして「道満王」と暴くシーン!
なんか、ゾクゾクした。そしてここから最後まで、もう怒濤の展開!
安倍西門=安倍晴明に乗り移られる芥蛮獄、こんな展開有り?!
そして第2幕。かっこよくテンポもいい曲「バン・ウン・タラク・キリク・アク」で始まり「美泥」VS「葛鬼」→「荊鬼」VS「葛鬼」のシーン。
珍しく村木よしこさんがかっこええ役。そして、「美泥」の苦悩!
風鏡登場でちょっと和ませ、野獣郎復活!
ここからはもう、粟根まことさん=風鏡の言葉やないけど、ラストシーンへまっしぐら。
「風鏡」VS「晴明王=安倍西門」、「美泥」VS「荊鬼」の決着、「野獣郎」VS「晴明王=安倍西門」!
ここでまたも驚く展開!晴明王は「安倍西門に非ず」!なんと「芥蛮獄」!
もう、2転3転、転々と・・・!凄い!中島かずきさん、凄い!
やっぱり、野獣郎の続編が見てみたい。
そしてラストシーンからエンディングへ・・・
「男は殺す、女は犯す、金に汚く、己に甘く、傍若無人の物野怪野獣郎、命の苛ねえ奴は!かかってきやがれ」