劇場☆新感線 

夏休み前 劇団☆新感線 チャンピオン祭り
直撃!ドラゴンロック2・轟天大逆転〜九龍城のマムシ

(作/演出=いのうえひでのり)

公演記録

ドラゴンロック2 大阪公演
期間 : 1999年06月18日(金)〜28日(月)
会場 : 近鉄小劇場
福岡公演
期間 : 1999年07月01日(木)〜02日(金)
会場 : メルパルクホール福岡
東京公演
期間 : 1999年07月06日(火)〜20日(火・祝)
会場 : サンシャイン劇場
CAST
剣 轟天 : 橋本じゅん
ジョニーレッド魔夢死郎 : 古田新太
梶目いっ子(サソリッ娘) : 高田聖子
St.死神 : 池田成志
鉄腕イワン(熊田金太) : 三宅弘城(ナイロン100℃)
マコ乙松 : 粟根まこと
フレディ讃岐 : 右近健一
東方不快 : 逆木圭一郎
カストロヴィッチ大佐 : インディ高橋
ヒマラヤンエキスプレス1号 : 前田悟(アクションクラブ)
ヒマラヤンエキスプレス2号 : 田尻茂一(アクションクラブ)
ポン・ペイ・フォン : 川原正嗣(アクションクラブ)
KANSAI KIDS
堂金剛 : 礒野慎吾
堂金光一 : 河野まさと
熊田シカ : 杉本恵美
熊田クマ : 西村かの子
ブラック・マムシ団
マム1 : タイソン大屋
マム2 : はだ一朗
マム3 : 清水順二(MOTHER)
マム4 : ヒロシ
MAX SPEED
カンナ : 山本カナコ
マーサ : 平川マサコ
エッコ : 中谷さとみ
エヴァ : 保坂エマ
ナカムラ : 中村なる美
観劇記録
[観劇公演]
1999年06月18日(金) 19:00公演 : 近鉄小劇場 D列 15番
1999年06月28日(月) 19:00公演 : 近鉄小劇場 F列 1番
[あらすじ]
何故踊る!
何故戦う!

アチョーの雄叫びと共に
あの轟天が帰ってくる!
20XX年ネオ香港にそびえ立つ
死亡の塔「ニュー九龍城」を舞台に
グニュグニュべっちょりと渦巻く
巨大でわかりやすい陰謀。
轟天の前に立ちはだかる
ロシア製サイボーグ戦士、
そこに現れる
鋼鉄のピンポン玉を
打ち込む謎の女と、

つけ狙う
うざったい殺し屋。
謎が笑いを呼び
戦いが笑いを呼んで

七転八倒、七転び八起きの
クライマックスへ直撃するのだ!
そしてやっぱり最後には、
轟天はシリーズ
最強の敵、
香港マフィアのボス中のボス、
ジョニーレッド・魔夢死郎(まむしろう)
と対決だ!!
どうだ!?

新感線大馬鹿アクション芝居
の決定版!
お笑い度・
アクション度
200%UPで

ここに登場。
BAKA Is BACK!!
(以上、チラシより)

[感想]
一言で表すなら「笑うた笑うた」につきる!
今回はもう、ストーリー、小ネタ関係なく、ほんま最初から最後まで笑わされ続けた、ってな感じ。
2回観に行ったけど、もっと何回も観に行ったらよかったぁ。
前回「Psy U Chic」では、やっぱ「いのうえ歌舞伎」の素晴らしさに当てられて、4回劇場に足運んだけど、今回!
観に行く前は、「オポンチ系やし、初日と楽日で十分かな。」って思ってた。
「オポンチ系」やから、全体としてはネタも知ってるし、1回観たら2回目以降は、細かいとこばっか目がいくだけやろなぁ、って。
それに、前回は友人誘うたけど、今回誘わんかったんも、こういう「オポンチ系」が気に入ってもらえるかどうか不安やったから。

失敗やったなぁ。2回目観ても全然飽きひんかったし、(正直、1度目よりは笑えへんのちゃうかなぁ、って思ってた)これまた最初から最後まで、頭スッカラカンになるほど笑わされたし。
こんなに面白い、理屈抜きに面白い、前宣伝にあったとおり、超剛速球の直球勝負!
ちょいと友人誘わんかったんを後悔したよ、ほんと。

久しぶりの近鉄小劇場、劇団☆新感線では「ゴロー2」以来。こここんなに狭かったっけ?
等と思いながら、開演前の場内アナウンスに笑わされ・・・「HEAVY DUTY〜DEFENDERS OF TH AITH」大音響で開幕。

パンフレットにも書かれていたとおり、直球剛速球勝負! の今回、ほんと言葉通りの超剛速球やった。
最初から最後までほんま、全編面白い。
劇団☆新感線のもう一つの顔(?)「いのうえ歌舞伎」が「凄い、かっこいい、素晴らしい!」なら、この轟天、
「おもろい、おもろい、おもろい!」やろか。
この「おもろい」も「馬鹿やって笑わす」なんてもんやない!
これはもう、舞台を生で観んとわからんけど、「あんな馬鹿なこと、あれだけ全力投球されたら、もう太刀打ちでけへんわ。」って。
兎に角、勢い、馬鹿っぽさではここ最近、いや今まででもナンバーワンちゃうかなぁ。

今回も音楽は司さん。この超剛速球舞台にピッタリの、こちらも勢いノリのいい歌、曲で、より舞台を盛り上げてた。
なんかいっつも誉めてばっかりやけど、しゃぁないよね、ええもんはええ。
しかし、今回はホンット、司さんの天才ぶりを改めて知らされた。分かる人は分かると思うけど。

ストーリーは・・・面白かったけど、これはもうストーリーはあってもなかってもええ。それよりは繰り返すがまさに160Km/hを越える超剛速球の演出。
これでもか、これでもか、って位続く笑いの連続、そっちやね。

今回は特に、「轟天初登場」のシーン、「オープニング」「ジョニーレッド魔夢死郎初登場」のシーンがお気に入り。

役者さんでは、やっぱり主役の「剣轟天」、橋本じゅんさん!
あのメイク、あの動き、あの馬鹿さ・・・そうそう、あの強さ。
なかでも、今回もほんま、「強い」ってシーン、出てこんかったよなぁ。
女に弱い、全て自分のええように完結してしまう(特に2幕最初のいっ子の回想シーンで、いっ子が女やって分かるシーンの、もう、素晴らしさ!)、良かったぁ、し笑うたぁ。
まさにじゅんさんはまり役!
それから最強の敵「ジョニーレッド魔夢死郎」、古田新太さん!
あのオポンチ系悪役。こんな新太さんもGOOD!
「いずみちゃん」も気持ち悪くてよかったし。
「西遊記」から連続客演、「ある時はセイント死神、ある時はインターポール捜査官ダン池出、またある時は橋田ファミリーの池出成志」、池田成志さん!
もう、この人の胡散臭さといったらもう、最高!
「月影」でも思ったけど、この人ほんと面白いし、楽しいわ。
もう一人の客演、「鉄腕イワン」、三宅弘城さん!
この人、初めてみたけど、なんか面白い。
劇団員では、今回今までと違って秀逸やったんが、「カストロヴィッチ大佐」、インディ高橋さん!
フランキーさんとのコンビを解散(?)し、全回西遊記に続き粟根さんとのコンビ。
今回出番が多く、あんなに台詞をしゃべる彼を初めて観た。
それともう一人、個人的に「秀逸」・・・というより、「おいしいやん」ってのが・・・中村なる美さん!
「The Vampire Strikes Rock」でも気になってたけど、今回はほんま小さいけどおいしいとこもってってたねぇ。
応援したくなる一人、かな。
それから、「ボン・フェイ・フォン」役、アクションクラブの川原正嗣さん!
同じアクションクラブの他の2人が「ヒラマヤンエクスプレス1号、2号」なのに対してええ役、で強い役。最後にオチあったけど。
アクションクラブといえば、今回の殺陣!「はだか侍」とラストの「ボン・フェイ・フォン vs 大勢」、「剣轟天 vs ジョニーレッド魔夢死郎」がよかった。いつもの剣劇とは違う殺陣でね。
あと劇団員から、忘れて成らないのが「フレディ讃岐」役の右近健一さん!
久しぶりの「フレディ」って役名、歌って登場・・・なんやけどおいおい、新太さん抜いていまやいのうえ座長に迫ろうかってほどのハイペースで太ってません?
カーテンコールでは、関取のごとく見えたよ。
最後に一人、この人を忘れちゃならない、看板女優、去年から全国区女優になった「サソリっ娘、梶目いっ子」役、高田聖さん子!
あんだけ個性強い役者連中の中でもやっぱり存在感あるなぁ。
でも今回ばかりは、馬鹿なほど目立ってたんで、ちょっと割喰ってたかな。

まぁ、なにはともあれ、ほんままっすぐに面白かった!文句無し!
最後にじゅんさんが言うてたけど、こういう小さい劇場やからこそ余計面白かったってもあったし。
そうやねぇ、結局何が残ったって、「大爆笑の3時間」、これこれ。これでほんま十分。
何もかも忘れて笑える、腹の底から、いいよねぇ。
ホンマは「あぁ、面白かった!」って一言で十分なんやけど
、ついついダラダラ書いちまう・・・まぁ、誰が読んでるかわからへんけど、勘弁しておくんなさい。


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