ジョホール・バルの

海賊版ビデオCDマーケット

「新生活報」1999.1.2


昨年10月には、シンガポールで海賊版ビデオCDのシンジケートが摘発されて、45万枚のビデオCDが押収さたが、隣のジョホール・バルは海賊版ビデオCDのマーケットとなっている。

マレーシアのジョホール・バルは香港に次いで、アジアで2番目に大きい海賊版ビデオCDのマーケットといわれている。町のあちこちに海賊版ビデオCDが売られ、商人たちも数百万リンギットを投資して複製用の機材を購入し、日夜不法複製に励んでいる。まるで、紙幣を印刷しているような気分だとのこと。
複製ソフトは、おおむね5リンギット程度で、古いソフトだと2リンギット程度で売られている。1シンガポールドルが、2.3リンギットと安いため、隣のシンガポールからも買いにくる。多数購入しては、シンガポールに持ち帰ってみる人が多く、中には一度に4?50枚も買い込んでいく人もいる。
主に、ホリデー・プラザで多く売られていて、5階建てのショッピングセンターに70件くらいの店が見られる。最近は、店がどんどん増えているため競争が激しく、マフィアが絡んだ、なわばり争いなどの暴力事件も発生している。
海賊版ビデオCDには3種類あると言われ、一つ目は香港等から原板しいれて複製するもので、画質音質はよい。二番目は、ビデオテープからの複製で画質や音質はあまりよくない。三つ目は劇場上演中のものをビデオカメラで撮影したもの。品質が悪い上、観客の声などが入ってしまう。ただ、利点としてはビデオが発売される前に入手することができる点。
ここで複製されたソフトには、「香港製」とか「台湾製」、中には「Made in USA」などと印刷されて、香港や台湾に輸出される。中には、「香港製」と印刷されたソフトが、逆戻りしてくることもあるそうだ。




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