新潟市立寄居中学校が会場提供を断る
昨年の11月15日、新潟市立新潟小学校で、「横田めぐみさんらを救おう新潟集会」という集会が開催された。その集会のおり、一般参加者の一人である私は、休憩時間にめぐみさんが通っていた新潟市立寄居中学校のPTAの一人から、寄居中学校に会場借用の申請を出したところ、使用を断られたという話を聞いた。今回の集会の場所が、めぐみさんと縁の深い寄居中学校でなくて、距離的には近いとはいうものの、なぜ新潟小学校で開催されるのかいぶかしく思っていたところであった。まして、行方不明になるのが、寄居中学校の校門を出た直後だったという状況もある。
全くあきれた話である。あきれるというより、寄居中学校のとった処置の、何という思いやりのない仕打ちなのか、むしろ情けなくさえ思う。「横田めぐみさんらを救おう新潟集会」を企画して、めぐみさんを救出しようとしている人々の善意を踏みにじるものであり、行方不明になっためぐみさんと当時一番接点のあった寄居中学校のする行為とは到底思われない。何という非人間的な行為か、集会の企画者や救出後援者達は驚いているのではないだろうか。
会場提供を断った原因は、おそらく、集会講演者の一人である桜井よし子氏絡みの問題があるのだろうと思うが、少なくとも、今から20年前の11月15日、寄居中学校の校門から自宅に帰りつくことなく、いまだに行方のしれないめぐみさんの不幸な出来事に思いを馳せて、今回の集会には当然のことながら、むしろ積極的に会場を提供するような配慮が必要だったであろう。
桜井よし子氏の従軍慰安婦問題の発言で、かって氏が講演会からオミットされた不幸な出来事が全国各地にあった。めぐみさんの拉致問題もさることながら、講演者の論調によりその発言を封じる行為は、教育者としてあってはならないことである。寄居中学校の校長は自己批判をして、「横田めぐみさんらを救おう新潟集会」を企画運営した方々に謝罪すべきである。
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