安明進氏の講演と新潟NGOの食糧支援
北朝鮮の元工作員で韓国に亡命した安明進氏が、先頃、東京の自由党本部で講演した。その講演の中で、工作員の教育を受けている間にめぐみさんらしき人をみかけたと証言した。先日発売された徳間書店の「北朝鮮拉致工作員」にこの問題が詳細に書かれている。同氏が著したこの本の内容はきわめて衝撃的である。
例によって例のごとく、朝鮮総連は自民党代表団が北朝鮮にわたったのにあわせ、世論作りをねらった韓国の謀略宣伝だとしているが、このような抗議は、もはや日本国民のあいだでは通用しない。
よりによってこんな状況のとき、新潟NGO朝鮮民主主義人民共和国子供支援連絡会議(日本基督教団新潟協会内に事務局がある)の食糧支援として、新潟県内の酒造メーカーが寄付したコメ粉130トン、米菓やかんづめ等が新潟西港に停泊中の万景峰号に積み込まれた。同会議の事務局長が万景峰号に乗り込み、食糧配布をじかに視察するという。
しかし、過去に行われたある国の食糧支援の際、視察員が食糧配布を見とどけた後、視察員が現場を立ち去った後に、配布した食糧を回収して北朝鮮軍機関に送られた前歴があるだけに信用などできない。
北朝鮮への食糧支援は、北朝鮮人民の口には入らず、朝鮮労働党幹部たちや北朝鮮軍に送られ、金正日体制の延命につながるのである。金正日体制が続くということは、北朝鮮人民がさらに飢えていき、ますます餓死者がふえるということなのである。新潟NGOの行為は「木を見て森を見ない」行為であり、食糧支援をすることで、さらに北朝鮮の人々や子供たちを苦しめていることなのである。
金正日体制が倒れ、真に人民のための社会主義国家が生まれなければ、今の北朝鮮のかかえている問題は解決しない。先の安明進氏の講演にもあったように、北朝鮮国内の工作員、すなわち子飼いの人たちが金正日を襲撃してクーデターが起きる可能性が一番高い。何となれば、周囲にいる人たちが一番矛盾を感じているだろうからである。
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