場所 | 発着時間 | 便名 | 列車番号 | コメント |
横浜駅バス停 | 14:01 | 市営バス | 滝頭行き | 今回はお手軽にバスの旅です。(片道・大人・\210-) |
滝頭 | 14:30 | 同上 | 同上 | 終点・滝頭は市営バスの車庫が有ります。 |
横浜市電保存館 | 14:40 | 徒歩 | − | 市営バス車庫の外れに横浜市電保存館が有ります。^^) |
明治37年から昭和47年(1972年)まで横浜市内を縦横無尽に駆けめぐっていた路面電車が静態保存してある施設です。
JR横浜駅東口からYCAT(横浜シティエアターミナル)方向に約5分程歩くとバス停が有りますので
そこから滝頭(たきかしら)行きの市営バスに乗り込むと約30分で終点・滝頭に到着します。
ここ滝頭は市営バスの車庫 兼 営業所となっており、ここの一角に目的地である横浜市電保存館が有ります。
との市営バス案内所のおばちゃんの説明に従って歩くこと約5分程でやっと辿り着きましたが
なんと、その市営住宅の1F部分が横浜市電保存館の入口になっているのには驚きました。^^;;)
入口で入場券を買って、係員さんに渡そうとしたところ
と木製の箱を指さしましたが、これも昔、本当に使っていた集券箱だそうです。^^)
入口のショーケースにある運転免許証や辞令書、タブレットなどの貴重な資料を眺めますが、ソワソワして仕方が有りません。^^;;)
こうなったら、まずは実物の車両の有るところにレッツゴー!モ〜グたん!です。(化石ネタ・注1)
横浜市営バス・滝頭車庫のはずれに有ります。 |
なんと市営住宅1F部分が 横浜市電保存館なのです。 |
市営地下鉄体験運転も出来ます。(有料\100-) |
いました!いました!路面電車ちゃんたちが! (^ー^*)
フロア全体がブチ抜きになっており、入口部分の間口の小ささからは想像もつかない程の面積が確保されており
歴代の車両が鎮座している姿は圧巻です。早速、順番に見ていきましょう。^^)
本物の車両がドカーンと保存されています。 | 500型ちゃんです。 | 500型ちゃん車内です。 |
まずは500型ちゃん。
昭和3年に60両(車番:500〜559)を購入し運用に供していたそうです。(製造所は、なんと東京ガス!と蒲田車両 雨宮製作所)
初期のパンタグラフは、前後2つのポール式でしたが、後にビューゲル式に変更されたそうです。
更にこの車両のうち15両は、第二次世界大戦後、600型に改造され、市電末期の昭和44年まで生き延びたそうです。
よく見ると車両の扉が開いているので近づくと、車内が自由に見学できる様になっており、そのサービス精神に感激してしましました。
目を閉じれば、港町にいた、たくさんのモボ&モガが乗り、華やいでいたんだろうなあと想像するとムネがトキメキます。^^;;)
1000型ちゃんです。 | 1000型ちゃん車内です。 |
お次は1000型ちゃんです。
こちらも500型ちゃんと同時期、昭和3年に20両購入したものです。(車番:1000〜1019、蒲田車両 雨宮製作所)
横浜市電初の半鋼低床式ボギー車で、後に昭和9年、中央部のドア幅を縮め、車掌を配置、更に昭和26年に車掌を廃止し
自動ドア化するなど時代の変化と共に姿を変え、市電末期の昭和44年まで現役で走っておりました。^^)
1100型ちゃんです。 | 1100型ちゃん車内です。 | ポール式パンタグラフです。 | ビューゲル式パンタグラフです。 |
どんどん紹介していきましょう!今度は1100型ちゃんです。
昭和11年にわずか5両のみ導入された中型ボギー車です。(車番は当初1100〜1104だったものを昭和23年に1101〜1105に変更。)
導入当初は、ロマンスシート&ロングシートを装備、鋼製振止式吊革を採用するなどモダンな車両としてもてはやされたそうです。
ちなみに当時のあだ名は「ロマンスカー」との事ですが、別に名古屋を走っていたわけでは有りません。^^;;)
後に昭和42〜43年にかけて同型式全車両をワンマン化に改造し、市電全廃まで活躍したそうです。
ここで先程触れたパンタグラフの実物が有りましたので、簡単にご説明しましょう。
パンタグラフの説明で一息ついたところで、1300型(旧3000型)ちゃんの紹介にまいりましょう。^^)
昭和22年、戦後の混乱期に輸送力の増強を目的として30両を導入(車番:1301〜1330、汽車製造)
余談ですが、この車両の所だけ往年の停留所(通称”安全地帯”)を模したものが作られているので
市電廃止と共に停留所や線路が撤去された時に敷石に使っていた御影石は
現在の展示物と過去への想像が入り乱れ少しフクザツな気分になりましたが、更に車両解説に戻りましょう。^^;;)
遂に車両紹介も大詰め1600型ちゃんと無蓋貨車ちゃんです。
最後に紹介するのは縁の下の力持ち無蓋貨車ちゃんです。
ちょっとカタイ話が続いたので閑話休題と参りましょう。
そして通路中央付近にある大きな時計は、旧・横浜駅東口で使われたものだそうです。
この後、Oゲージ(レール幅32mm)、HOゲージなどの鉄道模型コーナーや市営地下鉄コーナーを見学し、外に出てみました。
また大正10年に発足した横浜市電気局も、その後のバス、地下鉄等の業務拡張に伴い、横浜市交通局と改称し
上の写真(右から2番目)は、ポール式で初期の路面電車に採用されていました。
しかし架線との接触不良が多く、走りながら車掌さんが道具を使って架線からズレない様に補正していたそうです。
そこで開発されたのがビューゲル式で、架線との接触も良好で、車掌さんも運行中の煩雑な手間から開放され便利になったそうです。
1300型ちゃんです。
変則的なドア配置です。
昔の停留所(安全地帯)を
模したものが
レイアウトされています。
1300型ちゃん車内です。
当初は3000型と命名されたが翌年1300型に改称されました。
運転台側に2枚折扉、中央には両開扉、車掌側に1枚引扉と変則的なドアの配置が興味深いですね。^^)
横浜市電最後のツーマン車両として活躍しましたが、昭和46年 3系統(生麦〜山元間)の路線廃止に伴い廃車となりました。
これらの名標は
場内2カ所に展示されています。
デートのメッカ(死語)野毛山も
通っていたらしいですね。^^;)
これでサッカー観戦に行けたら
楽しいでしょうね。^^*)
乗客になった気分で眺めると、より一層楽しめるかも知れませんね。^^;;)
ちなみに本物は外国の人が分かりやすい様に”SAFETY ZONE”と併記していたそうです。
道路との段差は、わずか15cm程度のものですが、今ほど自動車が普及していない時代には、十分機能していたそうです。
さすが港町・横浜、これに乗って夜の街に繰り出した船員さんや豪華客船で世界を周遊した人もいたのではないでしょうか?^^)
格安で一般に払い下げられ、庭の敷石や横浜市の建築物に再利用されたり、あちこちで第二の人生を送っているそうです。
意外と皆さんの周りにも有るかも知れませんね。^^)
1500型ちゃんです。
ちょっと傾斜が有る先頭が特徴ですね。^^)
1500型ちゃん車内です。
上の写真は、1500型ちゃんで昭和26年に導入されました。(日立製作所製)
この車両以降、パンタグラフが最初からビューゲル式が採用されました。
1600型ちゃんです。
青い車両が目立ちます。
中に入ってみましょう。^^)
1600型ちゃん車内です。
無蓋貨車ちゃんです。
これだけは中に入れません。^^;;)
1600型ちゃんは、従来の800型ちゃんとの世代交代の為、昭和32年に6両投入された車両で
これが横浜市交通局最後の製造車両となりました。
ドアは4枚折扉、ビューゲル式パンタグラフは自動昇降機能を搭載、室内は蛍光灯など新しい機能を数々と盛り込みましたが
残念ながら昭和45年に廃車と短命に終わってしまいました。
この頃から高度経済成長に伴い自動車が広く普及し、昭和35年をピークに、路面電車は衰退の一路を辿る事になりました。
古くは、横浜市に移管される前の横浜電気鉄道株式会社時代の大正2年にキリンビール輸送用として
有蓋貨車2両が導入されたのを契機に翌年、無蓋貨車1両が新造されました。
関東大震災以後は、街の復興作業用に客車から多くの車両が改造され多い時には15両程度を保有していたそうです。
また戦後は空襲で壊滅的な打撃からの復興に活躍しましたが、客車同様、トラックの普及と共に昭和38年に全廃され
現存するのは10号貨車ただ一両のみです。(昭和23年 横浜車両製)
写真では分かりづらいのですが、中央の支柱には2トンのチェーンブロックを装備し
レールや敷石等の補修材を運搬出来る様になっています。(積載量 5トン)
女子車掌制服です。(バキドカ)
旧・横浜駅東口大時計です。
市営バス滝頭車庫です。車両基地の面影は有りません。
奥のショーケースには、なんと横浜市電 女子車掌さんと市営バス女子車掌さんの制服が陳列されているんです。(笑)
コミック「名物!たびてつ友の会」のヒロイン・いずみちゃんに是非着て頂きたいなあと思ったのは私だけでしょうか?^^;;)
本来は第二次世界大戦による徴兵で男子車掌の人員不足を補う為に導入されたそうです。
大戦末期には、なんと女子運転手さんも採用されたそうですよ。^^;;)
昭和3年の先代の旧国鉄横浜駅舎落成から昭和53年に解体されるまで多くの人を見守ってきたそうです。
市電廃止の時を静かに見守り、国鉄の廃止より一足早く、現役を退いた時計は、もう時を刻む事はありません。^^;;)
かつて市電車庫だった滝頭バス車庫は、当時の面影は全くありません。
時代と共に運営組織も変わっていきましたが、この車両ちゃんたちだけはいつまでも残して欲しいと願いつつ、この場を後にしました。
系統番号
区間
距離
備考
1
六角橋〜弘明寺〜六角橋
18.941
12系統と循環運転
2
生麦〜本牧一丁目
10.390
3
生麦〜山元町
09.570
4
保土ヶ谷橋〜本牧一丁目
07.910
5
洪福寺前〜間門
10.002
6
葦名橋〜(桜木町)
杉田05.529
15.8438系統と循環運転
7
中央市場〜八幡橋
09.136
8
杉田〜(桜木町)
葦名橋10.314
15.8436系統と循環運転
9
六角橋〜浦舟町
08.225
10
桜木町駅前〜弘明寺
05.124
11
六角橋〜青木橋〜横浜駅前〜葦名橋
14.128
12
六角橋〜弘明寺〜六角橋
18.941
1系統と循環運転
13
桜木町駅前〜杉田
09.653
16
屏風ヶ浦〜桜木町〜屏風ヶ浦
15.978
平日の午前ラッシュ時のみ運転
18
屏風ヶ浦〜桜木町〜屏風ヶ浦
15.978
平日の午前ラッシュ時のみ運転
住所 神奈川県横浜市磯子区滝頭3-1-53
電話 045−754−8505
入館料 大人\200-、小人(中学生以下)\100-
20名以上の団体は2割引です。
開館時間
09:30〜17:00(入館は16:30までです。)
休館日
毎週月曜日(祝日の場合は開館)。
祝日の翌日。
年末年始。(12/29〜2000年1/3)
臨時休館日も有るのでご注意下さい。
年内は12/24(金)
2000年1月は1/11、1/12です。
アクセス
JR横浜駅:バス停A乗り場 市営バス102系統に乗車
横浜市営地下鉄吉野町駅:市営バス98、113系統に乗車・滝頭にて下車
JR根岸駅:市営バス21、78、108、133系統に乗車、市電保存館前バス停にて下車
駐車場は有りませんのでご注意下さいね。
(注1)モグたん | 昔TBS(東京放送)で放映された教育番組「まんがはじめて物語」のマスコットの名前です。 ナレーションのロンちゃん(元TBSアナウンサー)が鉄道ファンとして有名なだけでなく 番組の内容もなぜか鉄道の歴史に関する内容が多く取り上げられた。(笑) |