今週のメッセージ(2025/3/2)
「皆同じ、ただひとり異なるお方」ルカ13:1-9
古代の代表的な賢者の一人として挙げられるソロモン王に由来すると言われるコヘレト(伝道者の書)9章には次のように記されています。
「わたしはまた日の下を見たが、必ずしも速い者が競走に勝つのではなく、強い者が戦いに勝つのでもない。また賢い者がパンを得るのでもなく、さとき者が富を得るのでもない。また知識ある者が恵みを得るのでもない。しかし時と災難はすべての人に臨む。人はその時を知らない。魚がわざわいの網にかかり、鳥がわなにかかるように、人の子らもわざわいの時が突然彼らに臨む時、それにかかるのである。」(伝道者の書9:11-12口語訳)
本日の箇所に記された権力者ピラトの残酷な所業は、聖書以外の文献には見当たりません。けれども、シロアムの事故を含め、これらの出来事に対して当時の人々が抱いていた思いや考え方は現代の私たちにとってもさほどかけ離れたものではないでしょう。無辜の人が権力者によって殺害された、不慮の事故で命を落としてしまった人々には、そのような目に遭うだけの何らかの理由があるはずではないのか。つまり、罪深い者たちであったのだ、という考え方をする人々がいたのです。けれども、主イエスのお答えは全く違うものでした。さらに主は「実らないいちじくの木」の例えをもって、私たちに大切なことを教えてくださったのです。
|