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新興都市の「沙田」から乗ったバスは街を抜け、やがて峠道にさしかかった。二階建てバスの先頭に陣取っていると木の枝がぶつかったりして迫力がある。峠を越えると湾が広がり、「西貢」に到着する。ここは香港のリゾート地。日曜日の昼時であったが、思ったよりも観光客は少なかった。ここは海鮮料理の店が立ち並び、どちらかというとディナーを楽しむ場所なのかもしれない。
中華の海鮮料理のオーダー方法は難しい。生簀に店員と共に行き、好きな魚を選んで、料理の方法を決める。広東語も必要だが、料理の知識もないといけない。今回は一人で来たので、本格的な中華料理を食べる事はできない。グループや家族連れで賑わうなか一人寂しく海鮮粥を食べていた。
公衆桟橋と書かれた桟橋には漁船が群がっており、桟橋からオーダーすると漁師が魚を売ってくれる。ここは観光客で賑わっているのだが、そこに書かれた日本語は、あれ? と思う。たとえば「ようこそ良い旅たち」。気持ちはわかるが、いかにも翻訳ソフトで訳したような日本語だ。これほど日本人が多い香港。どうにかならなかったのだろうか。
「西貢」からバスでさらに山に向かう。「北潭涌」はビジターセンターがあり、歴史スポットにもなっている。ここまで来ると、都会の喧騒は全く無く、香港が実は自然に恵まれた場所だと判る。上窰民俗文物館は200年前の住宅が展示されており、中国の昔の生活ぶりを知る事ができる。静かな場所でもあり、自然に癒されるような気がした。
帰りはバスで「鑽石山」まで行く。途中はかなり高い所から湾を眺める事が出来て晴れていればさぞ素晴らしい景色だっただろう。
漁船がひしめく西貢 | |
西貢は海鮮料理で有名。日本人も多く訪れると思うが、日本語の案内はどこかおかしい | |
西貢付近は湾に小島が浮かぶ | |
上窰民俗文物館 |