歴史ある建物と近代的な建物が並ぶ人民広場。フェラーリやポルシェのショールームの横を一歩入ると別世界が展開された。平民区と訳するのが正しいか解らないが、日本で言えば浅草付近の下町という雰囲気だった。大通りに面する通りにひしめく建物を城壁のようにして、所々に門があり、中を覗くと庶民の生活の場であった。門は鍵がかかる構造で、部外者が入り込むのを防いでいるかのようだった。

これが深センや広州だったら絶対に入り込まないが、上海の下町には怖いイメージがない。城壁を突破して、中に入ると汚物の匂いに閉口した。とても清潔とはいえない。しかし確かに生活の香りがあり、老人が日向ぼっこし、子供が遊び、大人は井戸端会議。建物の構造こそ違うが日本の下町そのものだった。

上海にはこうした古い建物が多い。歴史ある街だから当然だ。しかし、近代化を急速に進める中で、このような街は壊されつつある。人民広場の近くの平民区も数年で高層マンションに変わってしまうだろう。

	この門の奥が生活区
	生活区に侵入してみた
	これも人民広場近くの商店街
露店ばかりだが活気があった	鳥もこの状態で売られていた。その場でさばいていたようだ
	これは外灘付近
	右側は再開発中

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