富山地鉄アルペン特急

2016年3月27日作成
訪れた日 2014年11月23日
   

電鉄魚津駅で、次のアルペン特急は、「アルプスエキスプレス」かと駅員に問い合わせたが判らないと言われた。富山駅では運用を調べてくれたが、まぁ鉄道ファンに対する対応はこれでも良いのかもしれない。かなりの確信を持っていたが、果たして旧西武鉄道のレッドアロー号、現在の富山地鉄の「アルプスエキスプレス」が有料特急としてやってきた。

アルペン特急は、宇奈月温泉駅から立山駅を結ぶ観光特急である。富山地鉄の起点である電鉄富山駅を通らない。折角の観光特急であるが、車内はガラガラ。それでも観光客のファミリーも散見され、華やかな雰囲気は感じられた。

JR北陸本線との併走を楽しみ、上市駅でスイッチバック。次の停車駅の寺田駅でもスイッチバックが行われた。この駅は富山駅側から扇状に、宇奈月温泉方面と立山方面に分かれるのであるが、宇奈月温泉方面から立山方面行く為には、一度本線寺田駅に到着して、富山方面に出発し、スイッチバックして立山線に入る。同じ駅に二回も発着するのだが、乗車は立山線のホームからに限られているようだ。

立山線は、ローカル線の雰囲気が強いような気がする。 終点立山駅に近づくにつれて勾配が急になる。車窓には広大な河川敷を持つ常願寺川が寄り添い、紅葉も終わりかけた晩秋の景色の中を進む。晴れていれば、立山連峰も見えたのだろうが、今日は雨に煙っていた。落石防止のシェルターがこの地形の厳しさを物語っている。坂を上る列車では問題ないが、下る列車では、ブレーキをかけたり、緩めたりと、とても乗り心地が悪い区間である(14760形乗車時に感じた)。

終点立山駅は、立山黒部アルペンルートの玄関口。山小屋のような駅にはロープウェイも乗り入れているが、生憎の天気で、シーズンは長蛇の列が出来るであろう構内も人影が疎ら。土産物屋が並ぶ駅前を見ていると、スーツ姿の自分が似つかわしくないと思う。1本見送って、次の列車で戻るつもりで駅付近の立山カルデラ砂防博物館に入った。映画の上映を見るつもりだったが、駅の列車の入換え風景を見る方が楽しく、早々に出てしまった。


岩峅寺駅で、元京阪特急の「ダブルデッカーエキスプレス」と列車交換。富山地鉄には、この元京阪テレビカーが多数、移籍しているが、オリジナル色を残しているのはこの「ダブルデッカーエキスプレス」だけである。この列車にも乗ってみたいものだ。

車窓に流れる常願寺川は、立山連峰から流れてくる急流である。河川敷が広いという事は、大雨で氾濫するのだろうか・・・。

終点立山駅は山小屋風の駅。2Fはロープウェー乗り場になっている。

立山駅には引込み線があり、手旗信号で入換えを行っているのが珍しい(右)。

立山カルデラ砂防博物館には立山軌道トロッコが保存されている。また、起点駅も建物の裏手にある(下)。

立山軌道トロッコは、国土交通省立山砂防工事専用軌道が正式名称。砂防工事のための設備である。18段連続スイッチバックなど、鉄道ファンにはたまらない魅力があるが、一般営業は行っていない。しかし、本来のトロッコの目的が活かされている事が嬉しい。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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