●藤前干潟
|
仕事中、ふと窓の外を見ると海が干上がって巨大な干潟が出現してきた。埋立地の臨海工場地帯に現れる干潟には違和感があったが、ちょっとワクワクする景色ではあった。
かつて伊勢湾には大きな干潟があった。埋め立てが進み残ったのがこの藤前干潟。かつての面積には遠く及ばないが323haの面積を誇る。日本一の渡り鳥の飛来地としてバードウォッチャーに知られている。
この埋立地は名古屋市の計画ではゴミ処分場として埋め立てられる計画だった。「藤前干潟を守る会」や地元市民の活動の甲斐あって、計画は断念。藤前干潟はラムサール条約に登録された。藤前干潟は300ha、多くの反対も空しく失われた諫早干潟は3550haだった。ムツゴロウは何処へいってしまったのだろうか。
干潟の出現は大潮の干潮時。いつも現れる訳ではない。昼休みと干潮の時間が一致していたある時。干潟を見て物思いに耽って佇んでいた。数時間前までは海だった場所が見事に干上がり、鳥たちが集まってきた。大勢の高校生達が網を持って干潟に入っていた。干潟の生物を捕まえるつもりなのだろうか。殺風景な周辺の中で、長閑にな空気が流れていた。
普段は普通の海 | |
干潟が出現した風景 | |
何の仕掛けか | |
裏は倉庫とゴミ処分場。 | |
集まってくる鳥たち |