佐久間レールパーク号
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臨時列車の「佐久間レールパーク号」は、関西および東海地区で新快速として走っていた電車だ。国鉄時代、競争する関西私鉄や名鉄に対抗して生まれたオール転換クロスシートの名車だ。それがモーターを唸らせながら渓谷沿いの隘路、飯田線を走っている。颯爽と本線を走っていた時代を知っているだけに、ちょっと不思議な感じがする。
この車両は国鉄時代の塗装を復活させたもので、それを知ってか鉄道ファンが多く乗車していた。単線区間の臨時列車の為か、途中駅で列車交換の為の長時間停車が多く、その度に記念撮影で賑わう光景が見られた。家族連れやカップルで乗車しているファンも多く、こうしたレジャー向けの列車に乗ると独り身には辛い。
飯田線を訪れるのは26年ぶりである。あの時は、戦前から活躍していた旧型国電ばかりが走っていたが、その面影は全くない。その旧型国電の置き換えの為に導入された車両も、今では老朽化してしまい次世代の車両への置き換えの対象となっている。車窓に昔を思い出そうとしたが、さすがに時がたち過ぎていた。
飯田線は天竜川に忠実に沿って走る。車窓には渓流釣りを楽しむ人、小さな盆地では田畑で収穫をする人、そしていたる所に咲くコスモスが目を楽しませてくれる。中国出張から戻ったばかりだったが、やはり日本の風景は美しいと思った。
国鉄カラーが懐かしい | |
渓谷が美しかった | |
長時間停車が多いので駅で撮影する人も多かった | |
登場以来、飯田線一筋で活躍するローカル車両 | |
渓流釣りも盛んだった | |
終点中部天竜到着 |