長良川鉄道

・2024年5月12日作成
訪れた日 2023年7月16日
 

長年乗車したいと思っていた長良川鉄道。国鉄時代は越美南線と呼ばれ、北陸を走る越美北線と接続する計画であった。北濃駅 - 九頭竜湖駅が未成線であるが、バスで乗り継ごうと思っているうちにバスが廃止され、この両端の長大盲腸線を乗る事に躊躇していた。途中の峠を歩こうと思った事もあったが、そんな元気もなくなり、結局、往復乗車する事にした。

美濃太田駅を14時27分に出発した郡上八幡行きディーゼルカーはそれなりに座席が埋まった状態で出発する。しばらくは、盆地を行くが水田が広がり、日本の原風景のような景色に癒される。関駅に14:46着。6分停車。古い立派な駅舎の中には、ジオラマがあったり、まるで博物館のような駅だ。かつて、名鉄美濃町線があった頃に、ここまで来た事はある。ここから未乗車区間になる。

乗客が次第に少なくなり、10名程度となる。美濃市駅に15時02分。ここで途中下車して、名鉄美濃町線の駅跡を訪問する。16時06分発の列車で続きを旅する。ここで上りの観光列車「ながら」を見送る。それなりに観光客が乗車していて、少し安心する。

次第に山が迫ってくる。長良川が作った谷を、川に沿って走る。この美しい景色が、この鉄道の魅力である。空いている事を良い事に、車内をウロウロして写真を撮り始めた。郡上八幡には16時51分着。奥美濃の小京都と呼ばれる城下町で、駅も貫禄のある立派な作りである。国鉄時代は優等列車がこの駅にも乗り入れていたが、そんな国鉄の急行列車が似合うような駅であった。

川幅も次第に狭くなり、山岳路線のような雰囲気も感じられるようになる。美濃白鳥駅17時25分着。九頭竜湖駅まで行くバスは、ここで乗り換えていた。決して賑わってはいないが、街が形成されている。ここから先は一気に閑散区間という雰囲気になってしまった。終点北濃駅には17:35着。山が行く手を遮り、ここで建設を断念したような雰囲気の終着駅であった。人はいないが、ヒグラシが鳴いていて、夏の夕方の雰囲気が少し物悲しかった。

さて、ここから延々と、起点の美濃太田駅まで72lqを2時間以上かけて戻る事になるのであるが、食事を確保できる所などありそうにない。と、半ばあきらめていると、この駅舎で食堂が営業していた。とてもありがたかった。


美濃太田駅で、運用を開始したばかりの高山線の特急列車を見送る。
古い、木造駅舎も多く、昭和を感じる。富加駅
運用の中心でもある関駅。
2000年に乗車した際は、名鉄美濃町線が乗り入れていた。背後に名鉄の車両が写っている。
美しい長良川の景色、そして古い木造駅舎(深戸駅)を楽しむ。

郡上八幡駅は城下町という事もあり、立派な駅だった。
進むにつて、谷は深くなってゆく。
美濃白鳥より先は、大きな集落もないような隘路である。終点の北濃は、公園になっていて、綺麗に整備されていて、メンテナンスしている方もいらっしゃった。

蒸気機関車時代の転車台も残っていた。

人の営みは感じられないが、国道が並走しており、駅舎内で営業している食堂も、自家用車でやってくる利用客をターゲットにしているかもしれない。



http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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