●田神線
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名鉄新岐阜駅といった方が馴染みがあるターミナル。2005年1月29日に名鉄岐阜駅に改名されたこの駅は名古屋本線と各務原線の終着駅でもある。パノラマカーが止まっているホームのすぐ隣に路面電車のホームがある。路面電車サイズの美濃町線は美濃町線は各務原線に乗り入れてこのターミナルにやってくる。
やってきた路面電車の方向幕は妙にバランスが悪い。新岐阜駅が改名された時には既に廃止の話があったので、新しい方向幕は作らず、新という文字を塗りつぶしているためバランスが悪い。このあたりが廃止直前の惨めな姿に映る。電車はすぐに各務原線の本線を走り田神駅に到着する。
田神駅は大型の電車のホームの先端が、路面電車のホームとなっている。27日にこの駅から乗ろうとした時、駅員が、「次の電車はちっちゃいのだから・・・」と言いながら乗客を誘導していた。路面電車のホームから見上げるフル規格の電車はいいかにも迫力がある。長編成の電車は大型電車のホームをはみ出し、路面電車のホームに跨って停車するが当然ドアは開かない。
田神駅を出ると、各務原線と別れ、デッドセクションを通り、電圧が下がり路面電車区間(専用軌道ではあるが)となる。ここからが田神線となる。そして最初の停車駅が市ノ坪駅。ここは、今回廃止対象の美濃町、田神、岐阜市内線、揖斐線の車両整備工場と車庫がある。改めて眺めてみると、大正時代から走り始めている車両から平成12年製の最新型まで9種類の車両が存在して、バラエティに富んでいる。車両ファンたちは自分の好きな車両をカメラの収めようと賑わっていた。
整備中の車両を見ていると、本当に数日後に廃止されるとは信じがたかった。多くのファン達はホームから撮っていたが、やはりここも立ち入り禁止の基地内に侵入するマナーの悪いマニアがいて不愉快になった。
市ノ坪を出ると競輪場前。ここから美濃町線に乗り入れる。1970年、美濃町線の新岐阜駅乗り入れの為に開通した田神線。まるで美濃町線の一部のような存在だった。同線の開通により、美濃町線が活性化されたそうだ。趣味的にも面白かった区間ではあったが、2005年3月一杯でその役割を終えた。
名鉄岐阜駅で | |
隣の大型車と比べると小さい・・・ | |
田神駅の大型車ホームを通過する電車 | |
路面電車ホームから | |
鉄道駅ホームから | |
市ノ坪の車両基地に並ぶ車両たち | |
競輪場前で |