●高山本線
|
富山駅の3番線はまるで場末のホーム、北陸本線が発着する2、4番ホームの米原寄りを切り欠いてささやかなホームが造られている。ここが高山本線のホームである。長大編成は入る事が出来ず、まるでローカル線のホームである。ここから特急列車が発着するとは信じられないような場所だった。それでも、台風で運休していた高山本線が3年ぶりの全線開通するとあって指定券は満席、自由席を待つ客で溢れていた。
富山から名古屋まで・・・。高山本線を直行するか、米原経由とするのか・・・・。富山駅の特急券の自動券売機には高山本線経由は無かった。米原経由しか選択できない。これは富山駅がJR西日本所属であり、高山本線の大半がJR東海という事も理由になっているかもしれない。ちなみに、これから乗る「ひだ16号」で4時間(256q)、同時間帯の米原経由「しらさぎ14号」なら、3時間29分(316q)である。「ひだ」の方が840円安い、それでも「しらさぎ」利用が一般的なようだ。
高山本線の富山側は厳しい地形の隘路である。台風で運休になった時は廃止の噂さえあった。それでもなんとか復旧して、昨日から3年ぶりに開通。増結された4両編成はほぼ満席で富山駅を後にした。猪谷駅を過ぎるといよいよ厳しい地形となる。寄り添う宮川と、その渓谷美に目を奪われるが、これが氾濫を起こして高山本線の軌道を流してしまった。並走する国道でも復旧工事が行われており、3年たっても自然災害の爪痕が垣間見える。景色は綺麗なのだが、トンネルも多く、時折視界を奪われる。
40分もの間、ノンストップで山越えをしてきたが、車窓が開け、収穫間近の水田が目立つようになったら飛騨古川駅。ここからは既乗区間・・・。特急列車はかなりの高速で突っ走る。このひだ号は、外国製のエンジンを積んでいて、今までのディーゼルカーの概念を覆すようなパワーを誇っていた。13年前に初めて乗った時は、その速度に驚いたものだ。高山駅で増結する。意外にも富山駅から来た車両からは下車客が目立ち、増結車両の方が混んでいた。
木曽川・飛騨川に沿って進む岐阜側の車窓も見所は沢山ある。日本のライン川と呼ばれている所だが、安易に外国の観光地の地名を使うのはあまり感心しない。日も暮れてきたので、車窓を楽しむ事が難しくなってきた。日が暮れてくると人恋しくなってくる。早く名古屋に着いて休みたいと思った。
古い跨線橋、古い電車、新装前の富山駅 | |
大きな駅の片隅にある高山本線のホーム | |
宮川の渓谷美が車窓を楽しませる | |
並走する道路もシェルターに守られている | |
古川の盆地に降りてきた | |
従来型の普通列車で行くのも良いかもしれない | |
飛騨高山で増結 |