●長門市・仙崎
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長門市駅から一駅、仙崎駅まで枝線が伸びてる。かつては山陰本線から直通の優等列車もあったが、歴史的にも美祢線の一部のようである。地図を見ると、長門市駅は地方都市で、仙崎駅もその中に入っているように見える。列車でわずか4分であるが、運転本数はわずかに6往復。朝夕のみ運行である。
長門市駅は長いホームがあり、駅舎もそれなりに大きい。しかし、ガランとしていた。かつて、優等列車も行き交った駅であるが、今はローカル線がやってくるだけである。それでも、国鉄時代からのキハ40を使う列車は、汽車旅の風情があるが、仙崎行きは美祢線からの直通の小型のワンマンディーゼルカー単行であった。長門市駅で10分近く停車して、やっと出発したと思ったら、僅か4分で終点仙崎駅。1面1線の駅であるが、ホームは長いし、機回し線の跡もあった。氷見線の終点のような雰囲気である。
その長いホームにチョコンと1両のディーゼルカーが停車。駅舎はレトロ風に作ったお洒落なものだった。新しく、大きく、中も広いが無人駅。完全に持て余している。2007年、観光イベント列車「みすゞ潮彩」が運行された際にリニュアルされ、地元の童謡詩人である金子みすゞの展示施設を併設した。金子みすゞ記念館が別の場所に作られると、ここには観光案内所が設置されたようだが、道の駅に移転した旨説明があった。観光案内の窓口としての役割も終えて、広い駅舎だけが取り残された。
金子みすゞは、東日本大震災の時、企業のCMの代わりに流れたACジャパンのCMで知った。その暖かく優しい言葉に癒されたものだ。しかし、その生涯は辛い事も多かったようだ。26歳で亡くなられてしまったが、彼女の言葉で救われた人は多い筈である。
長門市駅に到着した山陰本線。この光景を見ていると国鉄時代の長距離列車が走っていた頃を彷彿させる。 長門市駅はガランとしていた。コンビニすら付近には無く、買い物にも不便である。 |
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仙崎駅は町の中心地に近い場所にあるのだが、駅だけが取り残されたような雰囲気だった。 箱ものを沢山作るより、駅を「道の駅」にするとか、記念館を併設するとか、なんとかならなかったのかと残念に思った。 (2019年、ギャラリーとしてリニュアルオープンしたと聞いて安心した)。 仙崎駅からの最終列車は18時02分発。乗客は3名。うち1名は鉄道ファン。長門市へ向かうのはバスの方が便利なのかもしれない。 |
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