●姫新線(作備線)

・2013年11月30日 作成
訪れた日 2012年8月12日
          

新見駅から乗り込んだのはレイルバスタイプの小さなディーゼルカーの単行であった。停まる駅は、立派な木造駅舎を構えており、列車交換の為の有効長も長く、この路線がかつて輸送量の多い、重要な区間だった事がよくわかる。中国地域のローカル線の殆どが、かつて陰陽連絡線を担っていた亞幹線の成れの果てである。優等列車の廃止とともに、ローカル線に落ちぶれてしまっている。

姫新線は姫路駅から新見駅までの158qの路線である。そのうちの、新見駅から津山駅までの区間は、かつて作備線と呼ばれていてた区間で、運転系統もここで分離されている。姫路側については、高速化や新車の導入などで活性化政策がとられているが、かつての作備線区間は存続も危ういと思えるほど凋落している。「新見」側の列車は日に7往復にすぎない。

景色は単調な山間の盆地。芸備線でも見てきたような景色なので食傷気味であるが、長閑な景色である。乗客は少ないが、地元の高校生などが乗車してきて賑わいが感じられる。ただし、男女ともにヤンキーっぽく、近づくの危険な感じがして少し怖い。万一、写真に写ってしまったら大変な事になりそうである。

津山駅に近づくと、運転本数も少し増え、国鉄時代から走ってきた大きなディーゼルカーも編成を組んで乗り入れてくるようになる。「新見」よりも「津山」の方が街として大きいのだろう。津山駅は津山線、因美線が乗り入れてくる鉄道のジャンクションである。新見駅から約2時間の旅が終わった。姫新線は続くが、前述の通りここで系統が分かれる。急行列車が走っていた頃に乗り通したかったと強く思った。

2時間の旅の前に食料品を買おうと思ったが、新見駅の前にはコンビにもなく、街をさまよってやっとスーパーを見つけた。レイルバスで駅弁という雰囲気でもないが、ローカル線の旅は食料調達がわりと大変である。
夕方の盆地を突き進む。旅情を感じるのが難しいレイルバスであるが、展望が良いのが長所である。最後部に立って去り行く景色を眺める事が出来る。
立派な駅舎を持つ刑部駅。かつては急行「みまさか」の停車駅であった。今は2桁の利用客しかいないようだ。長編製に対応したホームにチョコンと停まる単行のディーゼルカーの景色も見慣れてしまった。
土砂降りの夕立の中を列車は行く。雨が降ると、極端な速度制限がかかる事がある。
美作落合駅の駅舎は平成17年に作り変えられたが、利用客は少なく、もっと簡素な駅舎でも良かったのでは・・・。
終点津山駅。あと2回乗り換えて姫路を目指す手もあったが、夜になってしまうので次回の楽しみとする事に。今回はここから津山線で岡山に出て新幹線に乗る事にした。


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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