●山陰線(下関-長門市)
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昔、山陰本線を走破してみたい夢を持っていた。京都駅から山陰本線を走破して博多駅に向かう特急「まつかぜ」に乗車してみたかった(福知山線を経由するが・・・)。しかし、年々列車本数が減ってしまい、優等列車の走らない区間も出てきた。そうなると、訪れる意欲も湧かず、下関口は乗り残していた。しかし、今回、角島を訪れるにあたり、下関駅から山陰本線に乗ってみようと思った。
下関駅に集う車両はいずれも国鉄型ばかりで、時代が20年ぐらい遡ったような気がする。下関駅6時41分発の普通列車はキハ40の2両編成だが、塗装は昔懐かしいタラコ色。車体更新も行われていて、原形とは異なっているが、雰囲気は国鉄時代を充分彷彿させる。特急こそ走らなくなったが、このような古い車両で旅できるのも幸せな気がする。コイルバネの揺れもどっしりして心地よい。
ローカル線だと思っていた山陰本線だが、30分間隔で走る時間帯もあり、車窓も住宅地も多く、意外と都市近郊区間だと思った。それでも、各駅は渋い木造駅舎があったり、伝統ある本線の雰囲気を感じさせてくれる。曇天ながら日本海も見えて旅情も感じられる。
滝部駅で下車して、角島に行き、再び滝部駅から旅をつづけた。すっかり天候も回復し、西日の中、車窓の日本海も美しかった。ボックス席で揺られながら最高の贅沢だと思う。今日は長門市駅で下車して宿泊するだけだが、まだ17時。山陰本線の枝線を往復してみようと思う。
塗装こそ異なるものの、下関駅には国鉄近郊型電車が集まってくる。JR西の黄色の電車は後継車種が決まっているが、JR九州の交直両様車両はどうなるのだろうか。 | |
吉見駅で列車交換。最近では3両もつながっていると長編成に見えてしまう。 特牛駅から一駅戻り、上り普通列車をつかまえる。この列車で長門市まで乗車する。 |
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長門古市駅で観光列車「〇〇のはなし」とすれ違う。読みにくい名称で、前身の「みすゞ潮彩」の方がしっくるくる。 これが優等列車なき後の、下関口の代表列車で、こちらで旅するのも楽しいと思う。 |