●焼尻島
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いつか行かなければと思っていて、中々訪れる機会の無かった天売・焼尻島。沿線には鉄道も無いし、訪問の拠点となる羽幌の街がまた遠い・・・。それでも、羽幌線の廃線跡を訪問がてらついに訪問する事が出来た。2023年11月に、東鹿越駅で出会った若い旅人と旅の話をした際に、この両島にも行った事があると聞いて、急に訪れたくなった。この二つの島だけが未踏の地として残っていたののを気にしていたからである。
羽幌の街に泊まって、朝いちばんのフェリーに乗る。シーズンは5往復、夏季は4往復、9月末まで2往復、シーズンオフは1往復。夏季であれば日帰りも可能であるが、できればゆっくり行きたい。とはいえ、それぞれで1泊するのも・・・という事で、シーズンオフであはるが、2往復運行される9月を狙って旅する事にした。
羽幌のフェリーターミナルは小さいながら、結構賑わっていた。注意書きがあった。キャンプ場は閉鎖されているので、必ず事前に宿の予約をする事。島内にATMが限定されている、現金しか使えない。しまった・・・現金はギリギリだ。船は1時間で焼尻島に到着する。次の船までの滞在時間は4時間40分もある。島を歩いても充分に間に合うのだが、レンタサイクルを借りるのが順当であろう。半日4時間コースで電動自転車を借りる事とした。台数が少ないと心配したが、借りに来た人は数人であった。シーズンオフだからであろう。
「時間が余って、暇だったら、郷土資料館に行ったら?」と、レンタサイクル屋の老婆に言われた。確かに、自転車で巡ったら時間が余り過ぎてしまう。と、いっても時間を潰すところもないので、すぐに港を展望台に向かう。おすすめコースから外れるが、西浦漁港にも行ってみる。ここに小中学校がある。後にわかるが、現在、小学生2名、中学生2名が通っている。島にも新生児もいるので、すぐには無くならないだろう・・・との事であった。
オンコ自然林を通って、めん羊牧場に辿り着く。ここから大草原の中をまっすぐ走るのであるが、天気が回復してくるので、回復をしばらく待つ。草原の先に見える日本海の青と、草原の緑が美しい。そんな草原を走ってゆくと、島の突端の、鷹の巣園地に着く。天売島が目と鼻の先に見える。
そこから坂を下って、集落近くに戻ってくる。焼尻島灯台を訪れ、時間があったのでもう一度、オンコ自然林を訪れ、自転車を置いて林の中を歩く。原生林なのであるが、名木奇木が独特の風景となっている。自然がそれほど厳しいのであろうとも思われる。南の島の原生林とは違う。
時間が余ったので、前述の郷土資料館にお邪魔する。自転車を返す時間が気になっていたが、受付の方が、レンタサイクル屋の老婆と友達との事で、気にしなくてよいと言う。話を聞くと、島に小中学生は2名ずついるそうだ。まだ赤ちゃんがいるので、すぐに子供がいなくなるわけではないようであるが、危機的状況ではあるようだ。まだ天売島の方が栄えているようだ。
今日は売店がひとつ空いていたので昼食(菓子パン)を摂る事ができたが、翌日焼尻島を訪れた人の話だと、祭日で、売店も食堂も全て休みで、昼食を摂れなかったそうである。
西浦漁港を眺める。奥に天売島が見える。 |
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小中学校。両方合わせて4名。 漁師を継ぐ人が少なく、少子化が進行しているとの事。 高校は天売島にはあるが、ここには無く、羽幌に出るのだろう。 |
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景色は最高なのだが、ポイントが無いといえばない。 | |
焼尻島といえば羊。 そして私にとっては灯台。 決して派手ではないが、しっかりした作りの灯台であった。 1913年(大正2年)2月1日に作られたクラシックなスタイル。 |
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オンコ自然林の中のうぐいす谷。 | |
売店を探して港に行ってみた。 結果として、上にあったのだが、菓子パンが360円もした。 それでも、食べないよりはマシなので購入した。 訪問時の昼食は注意しないといけない。 |