●小湊鉄道(小湊鐵道)

・2006年4月15日  作成
 
訪れた日 2004年9月5日
2006年4月8日

古びたディーゼルカーが、小さな駅を拾って走ってゆく。各駅の駅舎は小ぶりだが、レトロ雰囲気満点の木造の古い駅舎ばかり・・・。まさに郷愁のローカル線だ。このようなレトロ情緒満点のローカル線が、東京近郊に残っている事に驚き。JRではとっくに引退した古い型式のディーゼルカーが活躍しているのも70〜80年代のローカル線そのままである。残念なのは大雨の天気、今度、菜の花の季節に再訪しよう。そう、心に思った2004年の初秋。

2006年、寒冬だったにも関わらず桜の開花は早かった。この週末が関東地方では花見の最後だろう。菜の花は天候の影響を受け、あまり開花していないと情報が入ってきたが、どうしても小湊鉄道を訪れたくなった。この日の午後は用事があったが、夕方までに東京から往復できるのが嬉しい。雨との予報もあったが、なんとか持ちこたえそうだ。起点の「五井」駅で私鉄では珍らしい駅弁「あさりめし」を購入して列車に乗り込んだ(JR側では駅弁の販売は無い)。

9時22分発の2両編成のディーゼルカーは行楽客を疎らに乗せて「五井」駅を出発した。小湊鉄道はワンマン化されておらず車掌が乗務している。今日は若い女性車掌が2名も乗務していた。ローカル線の車掌は本当に希少価値がある。暫く平坦区間を行くが、線路端には菜の花が咲き、桜の木も多く、列車は桜の花びらが舞う中を進む。どこか幻想的ですらある。ローカルムードは進むにつれ濃くなってゆき、沿線でカメラを構える人も散見された。

千葉県は山岳地帯は無いが、それでも半島の中央部分はちょっとした山間部で、養老渓谷付近は山奥の雰囲気がある。菜の花のイエローと、桜のピンクの色のコントラストが見事で、これぞ今回求めていた景色である。惜しまれるのは汚れた窓。折角、見事な車窓を楽しめる鉄道なのに・・・。

写真で紹介する区間は上総牛久〜上総中野間である。この間は22.7qあるが、交換設備は全て廃止されて機能していないらしい。列車本数も激減されていて、正直言って存続できるのか心配な区間でもある。しかし、ここが小湊鉄道の白眉。東京近郊にこれほど魅力的なローカル線が残っていて良いるのが奇跡だと思う。

10時30分、終点の上総中野着。ここまで来る列車は1日に僅か5往復。この末端部分、小湊鉄道の本音はお荷物なのだろう。上総中野では廃止問題で揺れるいすみ鉄道のレイルバスに乗り継げる。ただし、必ずしも接続する訳ではないので注意が必要である。

ローカル線だなぁ・・・

上総舞鶴

これも質素な駅

里見

春だと思わせる景色

飯給

見事な古木

飯給

桜が見事だった

月崎

撮影者で賑わっていた。しかし乗客は疎ら・・・

月崎

終点上総中野

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)

back