●水郷・佐原
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特急「さわら」号に乗客は数える程しか乗車していなかった。鹿島線では行楽客を対象とした定期特急列車が運転されなくなってから久しい(「あやめ」は、通勤時間帯のみの運転)。折角の臨時列車なのに今日は回送列車の様相である。「さわら雛めぐり」というお祭りに合わせて運転されているが、これでは臨時列車としても続かないであろう。
佐原は、かつては佐原市だったが、現在は香取市に合併されている。水郷の町としても知られ、「小江戸」とも呼ばれた運河沿いの街並みも風情があって有名である。運河には手漕ぎ風の船が観光客を乗せて運河を行き来している。また、江戸の商都の面影を残す佐原の町並みをめぐり、それぞれの商家自慢のお宝を見ていただく「佐原まちぐるみ博物館」という企画として「さわら雛めぐり」が開催された。
出来るだけ多くの旧家を巡って、それぞれの「雛人形」を鑑賞したかったが、列車の時間もあって、あまり時間が無かったので、数件+運河沿いの雛人形を眺めるに留めなければならなかったのが残念である。
2007年にも佐原を訪れた事があった。この時は、水郷佐原水生植物園から女船頭さんが操るサッパ舟(ろ漕ぎ船)で加藤洲十二橋を巡ってみた。こちらは、水田や集落の間に縦横に張り巡らされた水路を行くコースである。十二橋という名前の由来は、家と家を結ぶ橋が12橋連続して存在した事にあるという。
この利根川下流域である佐原や潮来は、水郷と総称されている。 私が水郷を知ったのは、「澪つくし」というNHK朝の連ドラで、ヒロインの沢口靖子が新婚旅行で訪れた所・・・というのが最初だった。そして、憧れていたかといえば微妙で、訪れたのはいずれも臨時特急列車が運転された時だけである。列車が主たる目的である事は言うまでもない・・・。
運河を行く鹿島線。この色の電車も今では過去のものになってしまった。 | |
町の中を行く観光船。 中国の上海あたりでも見る事ができる光景 | |
これは十二橋。 水郷を代表する光景であるが、基本的に田舎にあるせいか上海などの町中の運河とは違い、ノンビリした雰囲気が漂っていた。 ちなみに鹿島線の十二橋駅からは遠く、潮来駅の方が便利。騙されないように・・・。 | |
佐原の観光船は、利根川まで行くコースもある。まずは町中を行く・・・。 | |
運河を出て利根川に出る。水門を船で通るのは初体験であった。 利根川の河口付近は川幅が500mほどあり、スケールが違う! 遠くに鹿島線の鉄橋も見えた。 | |
2013年に運転された「さわら」号 「あやめ」でも良いような気がしたが 「さわら」をアピールしたかったのだろう。 途中に長時間停車もあり、特急と呼ぶには相応しくない列車であった。 | |
これは駅に飾られていた雛人形。 | |
駅前の地名は「イ」 「二(に)」という地名もあるが「二(2)」と紛らわしいい。 |