●安中榛名
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何故こんな所に新幹線の駅が? 地元がお金を出して作った請願駅ならともかく、利用客もいないような所にポツンと存在する駅には政治の匂いが感じられる。そんな偏見で見ていた新幹線の駅のひとつに「安中榛名」駅がある。接続する在来線もなく、付近には街も無い。何も無いところに駅を作り、街を作る。まるでゲームソフト「A列車で行こう」を実験しているような話も聞いた事がある。新幹線の秘境駅などと言われていた事もある。
長野新幹線で、高崎の次に止まる駅が「安中榛名」駅である。誰も降りないと思っていたが、僅かではあるが下車客がいたのが少し意外であった。階段を下りてコンコースに出ると自動改札が2機・・・・。まるで郊外の鉄道駅のようだ。何も無いと書きたかったが、驚いたのは観光案内所や立ち食い蕎麦屋が営業していた事であった。客の姿は無く、地元の人らしき人同士が会話をしていたに過ぎないが・・・。
一応、ネットで悟留譜観世音菩薩(ゴルフ観音)なるものが名所と確認してきたが、観光案内所では知らないとのこと。人影もない広大な駅前広場を抜けるとコンビニエンスストアと不動産屋を兼務した建物に出会う。周りは見渡す限り空き地が広がり、計画通りにはゆかなかったのかと思う、しかし、天空の丘という展望台に立つと、お洒落な新しい一戸建を見る事が出来て、進捗率は遅いものの、開発は行われている事がわかる。
他に見るべきものも無かったが、駅周辺を散策しようと1本列車を見送ってしまった。ところが、次の列車は1時間半後・・・。この時間を利用して悟留譜観世音菩薩を探したが結局見つからなかった。改めて開発中の街を歩いたが、住宅地というより別荘地のような雰囲気であった。道路や駐車場は整備されているので、パークアンドライドという使い方が行われているらしいが、どの程度利用客がついているのだろうか。元総理大臣の小渕氏のお膝元という事で、この駅にまつわる噂は色々あるが、真実かどうか私にはわからない。
改札口はこれだけ。 | |
駅前には空き地が広がる | |
駅付近 | |
唯一の店はコンビニ兼不動産屋 | |
何も無い中に偉容をはなつ駅舎 | |
高原の避暑地という雰囲気 |